名前:ニコラ=ワイズマン
性別:男
属性:土(摂取型)
出身:不明
装飾:ロケットペンダント(メンバーたちの写真が入っている)
《外見》
武器:棒(マナを伝達しやすい材質でできている)
髪:茶色のグラデーション、毛先ほど明るい色になる
眼:黄色
身長:小柄
《性格》
物静かでぼんやりしていることが多い。何も考えていないようで色々考えていたり、本当に何も考えていなかったりする。
“居場所”に固執しており、それを脅かすものには敵意を露にする。(この“居場所”とは場所としての意味の他、己を受け入れてくれる人達のことも指す)
身近な人以外の生死にとんと無頓着で、友人や家族へ危害を加えるものを手にかける事も、それによって己の命が危険に晒される事も何とも思わない。
《経歴》
出自は不明。赤ん坊の頃貧民層のゴミ捨て場に捨てられていたところを子供のいない夫婦に拾われた。
彼らの愛情を受けながら成長し、何の疑いもなく労働にも参加していたが、ある日育ての親が労働中の事故で死んでしまう。
その時の帝国軍の対応が雑だったことや、一人になってしまったことでしばらくの間荒れていたが、
コンラッドと出会い
不良グループへ引き込まれる。
仲間との交流で落ち着きを取り戻し、不良グループを新しい居場所と決めて、行動を共にすることにした。
マナを使いすぎたり、他属性のマナを取りこむと体調を崩してしまう体質。
王国軍との戦闘の際、仲間を守るため自分の限界以上のマナを酷使し、生命まで使い果たし死亡。
リスティスより4歳年下。
《台詞》
一人称:僕
二人称:君、貴方
名前を知っている人は呼び捨て、知らない人は特徴で呼ぶ。(イヴォルフ→騎士の軍人さん、など)
敬語は使わない。
「僕…?…ニコラ。ワイズマンでも、いいよ」
「…君達、誰?…僕の居場所、とるの?……それなら、君達は、敵だ。殺さなきゃ」
「……眠い。……今日のご飯、何かな…」
+
|
死に様 |
仲間と共に向かった戦場は、地獄だった。敵も味方も、どんどん死んでいく。
ニコラにとって、自分も含めて人の死はどうでもいいことだった。しかし、仲間が死ぬのは嫌だった。もう二度と“居場所”を喪うのは嫌だった。
だから、自分にできる全力を尽くした。ありったけのマナを地面に流し込み、土の壁を作り、敵の攻撃を防いだ。敵がその壁を崩そうと攻撃すれば、カウンターで突風を食らわせ吹き飛ばしてやった。
自分の周り数メートルぐらいまでしか壁は作れなかったが、それを気にしている余裕は、もうなかった。
ただ、ただ、目の前の敵を退けることだけに力を注いだ。仲間を守りたい、居場所を守りたい、それしかなかった。
だから、戦争が終わったことも気づかなかった。
加勢に来た騎士団の一人がニコラを見つけたときには、彼は何もない空間へ向かって攻撃を続けていた。
騎士団員の呼びかけにも応えず、虚ろでありながら血走った目で、攻撃を続けていた。
「もういい!もういいんだ……戦争は終わった!」
肩を掴んで耳元で叫ばれ、ようやくニコラがぴくりと反応する。
目は虚ろで焦点が合っていない。マナの酷使が体に強大な負荷をかけ、そのせいで視力がほとんどなくなっているのだ。それでも声に反応して、騎士団員の方を向いた。
「……何も、見えない。…だれ?……みんなは?無事?」
「…………っ。…ああ、無事だ。皆君が戻ってくるのを待っている」
嘘だ。グループの仲間達は、半分以上息絶えていた。ニコラが視覚から情報を得られないと悟った騎士団員は、咄嗟に嘘をついたのだ。
その嘘を、ニコラは信じた。彼が言うならそうなのだろうと、疑わなかった。
自分は、皆を守れた。“居場所”を守れたのだ。
「………そう。……………なら、いいや」
その言葉と共に、とさ、と軽い音を立てて、地面に倒れた。
騎士団員に抱きかかえられたその体は、まるで枯れ木のように軽く、干からびていた。
まるで、己の全てを絞り尽くしたかのように。
|
最終更新:2014年12月08日 21:28