基礎知識
地球シミュレータとは,気象研究所のスーパーコンピュータの略称.
GCM(全球モデル)という計算モデルを用いて,地球全体の海洋,大気のシミュレーションを行っている.計算結果からは海面温度,風,気圧など様々なデータが得られ,防災研究所ではこれらのデータを受け取り,解析をすすめている.
シミュレーションの対象期間は,「現在」,「近未来」,「未来」の3つ(それぞれ25年ずつ)で,「近未来」および「未来」に温暖化の影響が考慮されている.具体的には,IPCCの温暖化シナリオ(A1B)に基づいて海面水温を上昇させて計算している.
気候変動に関する政府間パネル.数年おきに評価報告書(AR:AssessmentReport)を出す,各国の温暖化対策に大きな影響を与える権威ある会議.現在最新の評価報告書は,2007年のAR4.数年後のAR5に向けて,温暖化に関する研究が各国で進められている.
IPCCでは,エネルギー消費形態などによって数種類のパターンを想定(「シナリオ」という)し,シナリオごとに海面上昇や気温上昇を算出している.
OBの国富さんが博士課程で作ったプログラム.発生場所や中心気圧といった台風の性質を表す変数(「台風諸元」)に関して,取りうる値の確立分布を入力すると,統計的に同じ性質の仮想台風を大量に作るというもの.
台風は年に数個しか発生しないので,統計的な処理をするためには詳細なデータがまだまだ少ないと言える.そこで,確率台風モデル上で,「平均すれば現実と同じ性質を持つ台風」を大量に(例えば1万年分とか)作ることで,不確実性を
豆知識
最終更新:2009年04月16日 17:00