進行波炉(しんこうはろ、Traveling Wave Reactors: TWR)は、原子炉の一方式である。
進行波炉は、劣化ウランを用いることができる、増殖炉の一種である。テラパワー社の資料に拠れば、冷却材に金属ナトリウムを使用するプール型の炉である。
着火時には濃縮ウランを使用する。一旦着火された後の通常発電状態、すなわち、定常状態においては、中性子がウラン238に衝突することで核分裂性のプルトニウム239を生み出す。濃縮ウランは着火時のみ必要とされる。
燃焼済み領域が増大し、新燃料領域が減少することにより、燃焼領域が徐々に移動(進行)することから、「進行波炉」という名前が付けられている。
2010年3月に、マイクロソフト創業者のビル・ゲイツが出資するテラパワー社と東芝が共同で技術協力に向けた検討を始めたというニュース以降、日本でも知られるようになった。
最終更新:2010年12月21日 17:39