Summary. 知っておくと地味に役に立つ「持続」についてです。かなり手間はかかりますがアイディア自体は簡単なので軽くまとめてみます。
予備知識
さて、本題に入る前に要点を少し整理しておきます:
- 攻撃判定というのは発生した直後に消えるわけではなく、一定の時間幅をもって持続します。この長さを測ります。
- 多段技の場合、1段目の持続が終わると次は2段目の持続が始まり、さらにそのあと3段目が・・・、となっています。そこで、多段技では各持続を1つずつ測り、これらを .でつないで表記します。
(例: 2.3F → 1段目=2F、2段目=3F)
- 5Cやロンドを見ればわかるように、一般には各持続の間には隙間が存在します。たとえば5Fの隙間があれば (5) 、10Fの隙間があれば (10) 、と括弧で囲んで隙間の長さを表記するのが普通です。
(例: 1.(2).3F → 1段目と2段目の間に2Fの隙間がある)
一般に、持続時間を決定するためには、その "最初" と "最後" のフレームを特定すればいいです。多段技の場合は、各攻撃判定に対してこれらを見つけます。
基本戦略
基本的にやることは1つで、
の一言に尽きます。以下、
発生のときと同様 「相手キャラ=レン」 と固定します。
この場合、「2Bの入力1F目~相手が行動可能になるまで」のフレーム数は88Fです(ただし、MBAAは87F)。さらに、起き上がり1F目を除くと
2Bの88F後から攻撃が当たる
計算になります
[1]。
持続の頭
単発技の場合、「持続の頭」にあたるのはいわゆる「発生」の値です。
これの測り方は
発生のページにまとめてありますので、そちらを参照してください。多段技の場合もこれを応用して「各段の発生」を1個ずつ計測します
[2]。
とはいえ、ある程度目処をつけてからでないと、そもそも「何段目が当たったのか?」さえ分からないことも多いです。より詳しくは、後述の「隙間対策」をご覧ください。
持続の末尾
発生の計測法(飛び逃げ法)とアプローチは同じです。 相手を2Bでダウンさせて、 "2Bを押してから何F後" に当該の技を入力すると "その技が何ヒットするか" を、ちょっとずつタイミングをずらして調べていきます。
この作業をひたすら繰り返していくと、いずれどこかに『ヒット数の変わる境目』が見つかります。そこに持続の末尾があります。このあと、1つ実例をやってみます。
実例
何はともあれ、まずは試行錯誤あるのみです。5Aの場合を見てみましょう。
たとえば、左の図は「2Bの85F後」に5Aを入力して「2ヒット」したところです。
同様に右の図は「2Bの80F後」に5Aを出して「1ヒット」したところです(静止画だとわかりづらいですが)。
このようにして実験データをどんどん集めていくと、最終的に
- 2Bの85F後、およびそれ以降だと2ヒット
- 2Bの78F後~84F後だと1ヒット
- それより早い場合は空振り
という結果が得られます。前述の通り、2Bの88F後から攻撃が当たるので
- 1段目の持続は4F目のみ[3]
- 2段目の持続は5F目~11F目の範囲に含まれる[4]
という結論に至ります。
隙間対策
さて、上で絞り込んだ結果から
2段目の持続の最後=11F目
ということは直ちにわかりますが、ここで問題になるのは「2段目の持続は何F目から始まるのか?」という点です。そう、レンの5Aの1段目と2段目の間には隙間があるのです。
レンの5Aに限らず、多段技の持続を完全に特定するには「持続の隙間」を調べなければいけません。そのために、隙間の長さに応じて次のいずれかの方法を使います:
隙間が4F以上ある場合
隙間が十分に大きい場合は簡単で、発生の計測法(飛び逃げ法)と同じやり方を、そのまま2段目以降に流用することが可能です。なんのことはないです。
困ったことに、レンの5Aはこれでは測れません(=隙間が少ない)。
隙間が3F以下の場合
隙間が少ない場合は飛び逃げすることが原理的に不可能なので、別の方法を考えます。実は(多段飛び道具などを除けば)むしろこっちのほうが計測は簡単で、
- 直前の段の攻撃をEXシールドで取る
- シールドをキャンセルして、ちょうど相打ちになるような技を出す
- 相打ちになったら成功
という手順を実行します。EXシールド成功時は4F早く動けるようになるので、それを考慮して技を選びます。
レンの5Aの場合、1段目をEXシールドして3Cを出すと相打ちになります。3Cの発生は7Fなので、5Aの2段目の発生は「1段目の発生+3F」のはずです。よって、2段目の発生=7F (=4+7-4F) となります。
……以上により、レンの5Aの持続は
1.(2).5F
です。お疲れ様でしたw
[1]
世間的には2Fというのが通例だが、計測基準の関係で1Fってことになる(また入力の1Fです)。
[2]
たとえば、キャンセル法なら1段目ではなく2段目をキャンセルしたりする(もちろんHSの分は結果から引く)。飛び逃げ法の場合も2段目を持続重ねすればいいが、少し考えるとすぐ気付くように前の段の持続が当たってうまく測れない可能性がある。
[3]
たとえば「2Bの85F後」に入力した場合、もちろん「2B+85F」の時点で5Aは1F目のモーションなのだから、「2B+88F」の時点で5Aのモーションが4F目に達する。なので2ヒットする。
もし5Aの5F目も1段目の持続に含まれるならば、「2Bの84F後」に入力したときも2ヒットしなければならない。(そうしたとき、「2B+88F」の時点で5Aが5F目を迎えるから)
[4]
あくまで "含まれる" なのに注意。実際は1~2段目の間に隙間がある可能性がある。
最終更新:2019年09月08日 04:14