「13年振りの大雪」 矢作兼
「あ、雪だ」と誰かが言った。
それは授業中だった。
空から落ちてくるボタン雪がものすごい勢いで降ってきた。
今日は本当は5時間目まであるんだけど
東京の子供は雪の道を歩くのに慣れていないということで4時間目で帰った。
家に着き、長靴を履いてすぐ児童公園に遊びに行った。
児童公園に着くともうすでに雪合戦が始まっていた。
僕もどさくさにまぎれて一緒に雪合戦をやっていると
どんどん1組の人2組の人たちが入ってきて人数が多いのに気づいてチームを作り雪合戦をやった、
また、2月に2回目の大雪が降った。
その時は学校で女子と男子で雪合戦をした。
男子のほうがやっぱり投げる力があるので女の子によく当たる。
ときどき女の子の顔面に当たって、泣いたかなと思うと泣かず、
すごく強いので男の子たちも遠慮をしないで思い切って投げつけていた。
それまではまだ雪は楽しかったけど3回目の雪のときは
僕はもう冷たいし、雪なんかもう降らなければいいのにと思った。
僕は1回2回3回と雪が降ったけどその中で一番多く降ったのは3回目だと思う。
みんなも3回目の雪はこりたらしく雪が降っても喜ばず、
「また、雪か」と言ってるくらいだった。
その雪の日に聞いたんだけど
「日本はずっと昔は氷河期で今年がそうなるかもしれないんだよ。
だから東京もこんなに雪が降って寒いんじゃない」ということだった。
「そんなに寒いなら暖房をつければ文句ないんじゃないの?」と言ったら友達が
「あんまり寒くなると暖房効かなくなっちゃうんだよ」と言っていた。
それから4回5回6回と雪が降ったので僕は氷河期の話を信じてきた。
だからあまり雪が降らず寒くなくなればいいと思う。
「マラソン大会」 矢作兼
「バン!」とスタートの合図が鳴った。
みんな一斉に飛び出した。僕は真ん中へんで走っていて深田くんのあとをついていった。
最初から飛ばして行った人などいろいろな人に抜かれて行ったが僕は自分のペースを守って走っていた。
途中で深田くんと並んでちょっと話しながら走っていた。
折り返し地点を回るとだんだん疲れてきた。
でも絶対に歩くのはやめようと決めて頑張って走った。
だんだん足が重くなってきて体力の限界が近づいてくるのがわかった。
でも、あと少しなので苦しいけどスピードをちょっとづつあげた。
最後の鉄橋が見えてきた。
やった、もう少しだと思いペースをあげた。
鉄橋の下に来たとき背後に足音を聞いた。
こりゃまずいと思い最後の力を振り絞って全力でゴールに向かって走った。そしてゴール。
僕は全身に噴き上げた汗にすがすがしさを感じた。
太陽がやけに眩しかった。
「チーズドック」 矢作兼
マンモスプールにはチーズドックの売り場がある。そこは僕らのくつろぎの場だ。
人泳ぎしてちょっと身体が冷えたとき食べるあのチーズドックの温かさ。僕は親しみを感じる。
一口食べると身体が温まり、二口食べるとポッカポカ、
三口目にはもう死んでも悔いは残らないぐらい最高の気分です。
こんな美味しいチーズドック、みなさんも食べてごらんなさいよ。
最終更新:2009年03月28日 19:08