世界の真実

「…ここは、どこだ…?」

チルノが目覚めると、そこは一面、満天の星の輝く場所だった。
確か、あたいはさっきまでケイオスの幹部たちと戦っていたはずだが
そう思い返し、あらためて辺りを見回した。すると…
『ほう、ここに訪問者とは珍しい』
落ち着いた低い声が、静かに響いた
「誰かいるのか?ここはどこなんだ?あたいはチルノ、あんたは?」
『私か』
声の主が"何も無い"空間から忽然と現れる。水色の長髪に性別不詳の整った顔立ち。その背中には髪と同じ色の六枚の翼があった。

『私の名はサリエル。かつてミラクルアースで王と呼ばれ、今はここで世界と星の海を見つめる者』
「ここはいったいどこなの?あたい、戻らないといけないんだけど」
『ここは"星界"。星が産まれ、そして還る場所。戻るのは構わんが、その前にひとつ聞いて行くがいい』

+『世界の真実』
  • この世界の星(流星・彗星)はそれぞれ司る"なにか"を個別に持ち、世界の周りを回り、照らすことで世界に影響をもたらす
(世界そのものの形が星によって変わるわけではない。世界の見え方が変わることでいままで"無いと思われていた"ものが"現れたように見える"だけ)
(世界に色彩や音があるのも、『色を司る星』『音を司る星』が世界を廻り照らしているため)
  • その世界を回る星のひとつ、『奇跡を司る彗星』がどういうわけか軌道を外れ世界に衝突。そのショックで星は二つに割れ、双子の彗星として互いに顔を合わせない軌道で世界を回りだす
(片方は世界の表、片方は世界の裏側を周回する軌道で)
  • 星が司る"奇跡"の力を帯びた光を浴びて、新しい生物が世界に生まれる。片方が照らす側(=地球)には人間が、もう片方(=ミラクルアース)には奇跡獣士が。
  • 双子の軌跡の星は長らく互いの存在に気づくことは無かったが、ただ二度だけ一周分、互いに回る側が入れ替わったことがある。
  • この時、双子の星は互いに『もうひとつの世界と、自分の片割れの存在』に気づく。地球側の星(ミラクルスター彗星=小町)は不干渉を決め込むも、ミラクルアース側の星(=ドラゴンパワー彗星)はもうひとつの世界も手に入れようと
ミラクルアースの首脳たちに呼びかけ、また早苗に力を与えて奇跡団を結成させる。それに対抗して小町も博麗の巫女を支援してミラクルアースに送り込んだり、ミッドヴィリームを結成したり対抗する。
  • この双子の星の諍いの裏で糸を引いていたのが、二つの世界の狭間に潜む、境界皇帝ヴィオラだった。
(双子の星がひとつの星に戻れば、世界の狭間ごと自分は消滅する。しかし自分がハザマを出るための器には二つの世界どちらでもない存在…両世界の住民のハーフが必要)
(そのため、二つの世界がある程度距離を保ったまま、細々と行き来を続ける状況を作りたい)

最後に、
ヴィリームたちが戦っている境界皇帝ヴィオラの正体が実は『二つの世界の狭間』そのもの。表の世界に出るための器としてキスメを狙っている
そして、ヴィオラがハザマを出るか、ヴィオラを倒してしまえば地球とミラクルアースの間を隔てていたものが無くなり、どちらかが消滅する
ということをサリエルはチルノに告げる

チルノは呆然としたまま、翠の呼び声に導かれてニュームゲンシティへと戻っていく…
(チルノは精神のみが星界に飛んだ状態。現世では近い場所に飛ばされた翠が目を覚まさないチルノを心配して呼び続けている状況)