正義王マーチャーシュ一世

【元ネタ】史実・ハンガリー民話
【CLASS】ライダー
【マスター】
【真名】正義王マーチャーシュ一世
【性別】男性
【身長・体重】188cm・79kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運B 宝具A
【クラス別スキル】
対魔力:D
 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。
 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。

騎乗:A
 幻獣・神獣ランクを除く全ての獣、乗り物を自在に操れる。

【固有スキル】
先駈の見識:A
 世界有数の規模を誇った大図書館『コルヴィナ文庫』を創設した逸話と当時最先端だったルネサンス文化を取り込んだ逸話がスキルとなったもの。
 様々な知識系の判定にボーナスを得る他、新たに学んだ知識(流行)を元に英霊としての在り方を変化させる。

正義のカリスマ:B
 軍団を指揮する天性の才能。団体戦闘において、自軍の能力を向上させる。
 権力を持たぬ者へは効果が大きく、権力のある者には効果が小さくなる。
 彼は民衆には人気だったものの貴族層からは不人気であった。

王道踏破:B
 王たらんとする態度を貫くことにより効果を発揮する自戒系スキル。
 一部ステータスの向上に寄与するが、王道を破るような真似をすると弱体化してしまう。
 ライダーの場合は「自分の中の正義に反すると弱体化する」「自分的に正義と信じる行動をすると、宝具の出力・効率が向上する」というもの。

窮地の智慧:A
 危機的な状況で幸運を呼び込む。
 結婚式の花婿を装うことで追手から逃れた逸話に見られる機転と取り入れた数多の知識の活用によるもの。
 正義王としての側面が強く表出化している現在はランクB相当の「直感」スキルが使用可能となる。

【宝具】
『黒翼の正義王(マティアス・コルヴィヌス)』
ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:5人
 ライダーの在り方を示す、鴉を象った仮面。正義を齎す王としての逸話と「烏の人」を意味する家名が合わさり生まれた宝具。
 真名解放と共に仮面を中心に大鴉のごとき漆黒の外装が展開され、装着者の全ステータスとカリスマのランクを1ランク上昇させる。
 また、装着者は飛行能力と隠密能力を獲得し、ライダーが悪と判断した対象に対して強力なアドバンテージを有する。
 ある時は空の彼方に影を躍らせ、またある時は人ごみに潜み、人知れず悪を討つ様は正しく黒翼の正義王である。
 なおライダーはこれを複数所持しており、見込んだ人物に与え共に戦場を駆けることも視野に入れている。

『鴉群聯隊(フェケテ・シェレグ)』
ランク:B+ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:800人
 ライダーが組織したヨーロッパ初の常備軍「黒軍」に由来する軍勢召喚。
 ライダークラスでは生前の切り札であった軽騎兵(ユサール)部隊として顕現し通常でも高い練度と対応力を誇るが、『黒翼の正義王』の発動により、正義の軍団として覚醒する。
 覚醒した黒軍は各々がライダーと同じく黒鳥のごとき装備に身を包み、機動力が向上し飛行能力を得る。
 中でも主要な指揮官級は数人集えば武闘派サーヴァントとも拮抗する戦闘能力を発揮し、更にライダーの正義王伝説を縁として召喚される双大剣の豪傑『キニジ・パール』の武勇は、正規のセイバークラスにすら迫る。
 反面、魔力消費は増大し、大規模な運用は並の魔術師では困難を極めるであろう。

【weapon】
『無銘・ハンガリー斧』
 鴉の嘴のような形の刃を持つバット程度の長さの斧。
 突いてよし、投げてよし、切ってよしの器用さが特徴。

【解説】
 マーチャーシュは貴族で軍司令官だったフニャディ・ヤーノシュの次男として、コロジュヴァールで生まれた。
 やがて父と兄が当時のハンガリー王の側近を暗殺した疑いで死刑となり、マーチャーシュが家督を継ぐことになる。
 ところが、ハンガリー王が世継ぎのないまま1457年に死去すると、議会によって若いマーチャーシュは王に選出された。

 当時わずか14歳で、名目上は摂政の監督下にあったマーチャーシュだが、彼は自らの考えにしたがって統治をおこなった。
 在位初期、ルーマニア人の一派とワラキア公ヴラドの間の和平を仲介した。 
 またハンガリーの王冠を狙う皇帝フリードリヒ3世を見事撃退したほか、自身の王としての特権を拡大し、それによって徴収した特別税を使ってヨーロッパ初の常備軍を創設した。
 これが有名な黒軍である。さらに彼は、王国の統治を確固たるものにすべく、ハンガリーの法と慣習の抜本的改革も試みている。

 マーチャーシュの指示でブダに築かれたコルヴィナ文庫は、蔵書が網羅している範囲と質において世界有数の図書館の1つとなり、その素晴らしさはバチカン図書館に次ぐものだったと伝えられている。
 また、彼は人文主義を奨励し、人文主義者たちを援助した。
 彼の3番目の妻、ナポリのベアトリーチェはルネサンス思想をハンガリーにもたらしたとされているが、ルネサンスがイタリアの外に広まったのは、この地が初めてだった。

 教会の世俗的権威に盾突くことを厭わなかった彼は、王の権限で教会の資産を処分したり、教皇領と敵対する勢力を支援したりすることもあった。
 むしろ、治世の後半ではオスマンと中立条約を結びその邪魔となったヴラド公を幽閉。そして軍は同じキリスト教国に向かった。
 ハンガリー王国はしばしば国内でも反乱が起きた。黒軍でさえも反乱を起こした事がある。
 それらもマーチャーシュは、容赦なく叩き潰した。その一方で王権を制限し、専制的な権限を監視する法典を著してもいる。

 機転がきいたことも間違いない彼はハンガリー王国を継承時より大きくして世を去ったが、その成果が維持されることはなかった。
 反マーチャーシュ派の貴族により、黒軍は解体され「悪しき」改革は元に戻されたのだった。

 マーチャーシュは民の間では身分を隠してハンガリー各地を旅し、虐げられた貧しい人々に正義をもたらす存在として今も愛されている。
 彼が亡くなった当時は「マーチャーシュが死んで正義が失われる」とまで謳われた程である。
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最終更新:2023年11月03日 22:35