【元ネタ】『倫理論集(モラリア)』、『アルゴナウティカ』
【CLASS】
キャスター
【マスター】
【真名】アグラオニケ
【性別】女性
【身長・体重】170cm・58kg
【属性】中立・中庸
【ステータス】筋力E 耐久D 敏捷D 魔力A~A++ 幸運A 宝具C~A++
【クラス別スキル】
陣地作成:B
魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
キャスターの場合、天文学者として「天文台」「観測所」に属する特殊な陣地を作ることができる。
道具作成:A
魔力を帯びた器具を作成できる。
天文学者であるキャスターの場合は観測装置や計算機の作成を主とする。
宝具『手中に降りよ天涯の月』を使用時には引力や月の概念を利用した礼装さえ製作する事が出来る。
【固有スキル】
魔術:EX(C~A++)
星の運行や象徴を利用した天体魔術・
占星術を用いる。
キャスターの場合は特に月の概念に特化しており、月の周期によって効力にムラがある。
星読み(太陰):A
星の巡りを観測や演算によって予測する天文学者としてのスキル。
キャスターの場合は太陰、即ち月の周期予測に特化しており、緻密な観測や演算によって全くの誤差無く月食の日時を特定することが可能。
本スキルによって自らの宝具及び魔術を万全に行使するタイミングを推し測る。
高速神言:B
呪文・魔術回路との接続をせずとも魔術を発動させられる。
神代の力持つ言葉は、現代人には発音できない。
【宝具】
『手中に降りよ天涯の月(セリーニ・アコルセイ・アグラオニケ)』
ランク:C~A++ 種別:対人~対星宝具 レンジ:1~100 最大捕捉:1~1000人
月を引き降ろした或いは従えたと謳われたキャスターの逸話が宝具に昇華されたもの。
伝承においてキャスターが有するという「月を引き降ろす力」……即ち引力操作の能力を行使する。
ただし、能力の使用は夜間に限られ、その効力は月齢・月相といった月の周期に応じて変動する。
逸話通りに皆既月食の夜に行使した場合、物理的な引力に留まらず、
概念すら引き寄せることが可能となり、これによってキャスターは月の概念を
地上に引き降ろして掌握、概念惑星としての月を魔術礼装として従えることで神霊級の魔術行使を可能とする。
副次的な効果として、月神など月に由来する概念の攻撃に対し、高い防御力を発揮する。
【解説】
テッサリアのアガニケとも呼ばれる古代ギリシアのテッサリア出身の女性。
女性天文学者としては歴史上最初に認識された人物。
実績として皆既月食の予報があり、月を天上から引き下ろしたテッサリアの魔女とも言われる。
彼女についての伝記的資料はほぼ存在しないが、
プルタルコスの随想集『倫理論集(モラリア)』とロドスのアポローニオスの叙事詩『アルゴナウティカ』の古註に短い記述が存在する。
『倫理論集(モラリア)』に曰く、天文学に長けたアグラオニケは月食の起こる満月の周期を知り、その際に呪文をかけて月を引きずり下ろすふりをしていた。
そして女たちを欺き彼女が月を引き降ろしたと信じさせたという。
『アルゴナウティカ』の古註に曰く、アグラオニケは月食の何たるかと、それがいつ起きるかを知っていた。
女神を引き下ろし、家人の一人を失う不幸に見舞われたという。
またテッサリアの魔女に月を引き下ろす力があるという噂はいくつかの文献に存在し、
ギリシア語には「月がアグラオニケに従うように」ということわざが存在する。
最終更新:2024年06月14日 15:26