ルーアンの聖ロマヌス

【元ネタ】中世フランスの伝説
【CLASS】キャスター
【マスター】
【真名】ルーアンの聖ロマヌス
【性別】男性
【身長・体重】176cm・72kg
【属性】秩序・善
【ステータス】筋力C 耐久D 敏捷B 魔力A 幸運A+ 宝具B
【クラス別スキル】
陣地作成:A+
 魔術師として、自らに有利な陣地を作り上げる。
 “工房”を上回る“大聖堂”を形成することが可能。
 また、宝具『流禍を鎮めし竜骸』や討伐した敵性存在と融合させ使役することも可能。

道具作成(改):B+
 魔術的な道具を作成する技能。
 キャスターの場合は魔性や異教に由来する物品を司祭として聖別することが出来る。
 また、キャスターが祈りながら聖油の壺の破片を拾い集めると、割れた壺が修復され、
 床に溢れた聖油が壺の中に戻っていったという奇跡の逸話から
 聖別・祝福された道具であれば修復することが可能。

【固有スキル】
奇蹟:B
 時に不可能を可能とする奇蹟。
 星の開拓者に似た部分があるものの、本質的に異なるものである。
 適用される物事についても異なっている。

魔性調伏:A+
 悪魔や異教由来の力に対する特攻性能と耐性。
 魔性および一神教以外の神性に由来する干渉効果をカットし、こちら側から与えるダメージ量を大幅に倍加させる。
 キャスターは生涯を通じて数々の魔性と対峙し、その討伐を続けた。

聖者の従者:C
 キャスターの竜討伐に一人の死刑囚が付き従った逸話からのスキル。
 自身の周囲に悪属性の存在がいる場合、攻撃をそちらに誘導させる事ができる。

【宝具】
『流禍を鎮めし竜骸(ガルグイユ)』
ランク:B 種別:対陣宝具 レンジ:1〜50 最大捕捉:200人
 西洋建築の屋根に設置される魔除けの雨樋彫像「ガーゴイル」の起源ともなった竜種・ガルグイユの首。
 竜種としての性質とキャスター自身の揺るぎない信仰心に由来する二重の抗魔力を有する対魔礼装。
 自身や他者の陣地内にこの宝具を配置することで、規格外の対魔力を陣地全体にまで浸透させ、守護する。
 陣地内への魔術的な干渉を拒む効果に加えて、川辺に住まうガルグイユの竜種としての特性と
 キャスター自身の治水にまつわる逸話、雨樋彫像の起源という来歴から水属性の攻撃に対する耐性と適性を持つ。
 真名解放によって守護の力を反転させることで、竜種の力強さと異教の神殿を破壊したキャスターの
 司祭としての排外的攻撃性を顕す敵対者に向けた宝具となる。
 ガルグイユが吐き出す濁流の性質を有したドラゴンブレスが敵陣を蹂躙し、押し流す。
 ただし逸話の性質上、教会の加護や秘蹟を持つ対象には効果を発揮しない。

【解説】
 6〜7世紀フランスのルーアンで生涯を過ごしたとされる司教。

 ロマヌスの両親は現在のヴァル=ドワーズ県で暮らしていた貴族だった。
 母フェリシテは当時不妊に悩んでいたが、ある日父ブノワの元に天使が訪れ、息子の誕生および彼がロマヌスと名乗ることを告げたという。
 そして天使の予言通り、二人が保有していたロシェット城で585年にロマヌスは生誕した。

 幼少のロマヌスは当時の貴族の慣例に倣って、王宮へと送られて家事をこなす引き換えに衣食住と教育を与えられた。
 ロマヌスは王宮での生活で聖エリギウスおよび聖オードワンと出会った。
 王宮で暮らした貴族の子供たちは伯爵や司教の称号を与えられて地方に送り返されるが、ロマヌスは修道院長会から当時空席であったルーアン司教の座に推薦される。
 当時のフランス国王は訴えに同意し、ロマヌスに司教の笏を授けた。

 司教となったロマヌスは教会や病院の建築といった事業を手掛けたが、それだけでなく以下に記すような数々の奇蹟的な逸話で名高い。

『ヴィーナス神殿の破壊』
 司教になって間もなく、ロマヌスは信者たちから街の北部に設置されたガロ・ローマ時代の円形闘技場にあったヴィーナス神殿の撤去を依頼された。
 ロマヌスが神殿に行き、祭壇から奉納品を引き剥がすと神殿が崩壊した。

『聖油の奇蹟』
 ロマヌスは洗礼盤を奉献する準備をしていたが、聖油を忘れたことに気付いた。
 助祭に聖油の入った壺を取りに行かせたが、急いで戻ってきた彼が壺を落として割ってしまい、聖油が床に溢れてしまった。
 ロマヌスが祈りながら破片を拾い集めると、壺が修復されて聖油が中に戻っていった。

『異教神殿の破壊』
 ロマヌスは地方への伝道に赴いていたが、ある日要塞のような異教の神殿に出くわし、その上で踊っている悪魔を目撃した。
 ロマヌスが悪魔を叱責して悪魔の長を怒らせると、神殿は崩壊した。

『治水』
 当時は洪水が頻繁に発生し、農作物が甚大な被害を受けていた。
 ロマヌスが洪水被害を予見して介入した結果、川の水は引いていった。

『誘惑』
 祈りと瞑想の為に隠遁していた老ロマヌスの元に、貧しい女に化けた悪魔が訪れる。
 ロマヌスは彼女を迎え入れる事に抵抗を抱いたが、同時に歓待の義務も果たそうとした。
 髪を解いて裸になった女が家に入ってきたが、ロマヌスが神に助けを求めると天使が現れて悪魔を底無しの穴に投げ込んだ。

『恍惚状態』
 死の直前にミサを行っていたロマヌスは恍惚状態に陥った。
 ロマヌスが神から命日を告げられると、彼の肉体が地面から浮き上がった。

『ガルグイユ討伐』
 セーヌ川左岸の沼地でガルグイユという竜が出現し、土地に住む人々や動物を食い荒らしていた。
 竜の討伐を決意したロマヌスだったが、彼に付き従ったのは何も失う物を持たぬ一人の死刑囚だけだった。
 竜の縄張りに辿り着いたロマヌスがガルグイユの体に十字を刻印すると、竜は司教の足元に横たわった。
 ロマヌスは竜をストールで縛って街に連行し、大聖堂前の広場で焼き払った。
 竜の燃え残った頭部が御守りとして聖堂に晒されたことが、雨樋彫像であるガーゴイルの起源となった。
 またこの逸話に由来して、司教が毎年1人の死刑囚を赦免する特権が1790年まで続いていたという。

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最終更新:2025年03月12日 07:03