【元ネタ】史実、『ダモクレスの剣』
【CLASS】
セイバー
【マスター】
【真名】ディオニュシオス2世
【性別】男性
【身長・体重】176cm・62kg
【属性】混沌・悪
【ステータス】筋力C 耐久B 敏捷C 魔力C 幸運C 宝具B+
【クラス別スキル】
対魔力:C
二工程以下の詠唱による魔術を無効化する。
大魔術、儀礼呪法等、大がかりな魔術は防げない。
彼自身に対魔力が皆無なため、セイバーのクラスにあるまじき低さを誇る。
騎乗:B
騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は乗りこなせない。
第二次シュラクサイ包囲戦で古代ギリシャ有数の陸軍を率いた経験によるものか。
…あるいはここに記載するには不適切な理由によるものか。
【固有スキル】
反英雄の試練:EX
民に訓戒を与える必要悪としての性質。
身勝手な僭主として振る舞うセイバーの在り方が、結果的に周囲の者たちの善性や知見を引き出す発端となる。
セイバーの意思とは無関係に発動する偶発的なスキルである為、ランク評価は判定不能という意味でEX(規格外)。
史実においてセイバーの存在は、民主制の守護者である
ティモレオンの呼び水となった。
また、友情の尊さを謳ったダモンとピュティアスの逸話も、哲学者アリストクセノスがセイバーから聞いた体験だとされる。
暴虐の剣:B
賢者を排斥し、己の欲望のままに行動する僭主としての在り方を示す。
スキルとしての効果は魔力消費を増大させ、秩序、善属性を持つ者とは亀裂が生じやすくなる。
倒れぬ玉座:B
常に命を狙われる状況下にあっても、王たる者としての態度を崩さぬ精神性に由来する。
スキルとしては、精神に起因するあらゆるバッドステータスに対し、高い耐性を発揮する。
【宝具】
『死線揺れる天誅の剣(ソード・オブ・ダモクレス)』
ランク:B+ 種別:対王宝具 レンジ:0~10 最大捕捉:1人
強大な権威を振るう者は常に命を狙われるという故事が宝具となったもの。
真名解放により、レンジ内で最も強い権力を有する者へと天から剣が飛来する。
対象が強権を振るっているほど威力や飛来速度が向上し、一国の王や皇帝ともなれば防御も回避も限りなく不可能に近い。
セイバー自身も対象となり得るが、彼は僭主としての権威を一時的に他者に譲位することも可能。
【解説1】
シチリア島のシュラクサイを統治していた古代ギリシアの僭主。
父であるディオニュシオス1世の死を受けて30歳にして玉座を継承したが、
当の本人は為政者としての自覚など毛頭なく、日々を享楽に明け暮れる典型的な暗君であった。
彼の叔父であったディオンは自らの師であるプラトンを甥の教育係に就けたが、
ディオニュシオスは叔父を疎んでペロポネソス半島へと追放し、次いでプラトンも軟禁の憂き目に合わせた。
当然ながら統治能力が欠如したディオニュシオスの治世でシチリアの政情は大いに乱れ、
各都市ではシュラクサイからの独立を主張した僭主たちによる反乱が頻発する事態を招く。
最終的にはコリントスの将軍ティモレオンに敗北した事で彼は廃位され、悲惨な境遇の中で没したという。
【解説2】
ディオニュシオス2世を題材に取り扱った寓話。
ディオニュシオスは自身が僭主として味わっている栄光を羨んだ
臣下のダモクレスに応え、玉座に座らせて贅沢に饗した。
浮かれ気分になっていたダモクレスだったが、ふと頭上を見上げると
か細い糸によってぶら下げられた一本の剣に気付く。
ダモクレスは僭主という立場が命を狙われる危険と隣り合わせだと悟り、
玉座から離れてかつての地に足の付いた暮らしへと再び立ち返っていった。
最終更新:2025年05月15日 14:14