大改修中
概要
ATC-DCは、
長岡旅客鉄道・ER総研が開発した、自動列車保安装置、連動装置、踏切の制御装置を全て内包している保安装置である。
CBTC(Communications Based Train Control)=無線通信を用いて,列車を使用する。
基本機能レベル
※参考仕様であり,会社によって機能を追加したうえ、名称が異なる可能性がある。
レベル1
ATS-Pを無線転送に対応した形で,線路に軌道回路や信号を設置したままである。
- 現示と目標距離転送機能
- 次の信号機現示や信号機地点を電車に送り,目標速度を設定することができる
- パターン生成機能
- 車上の線路データベースと次の現示距離を照会し,目標速度までの制動パターンを生成する
- 踏切制御機能
- 臨時速度制限機能
- 列車位置検知機能
参考制御図
- 拠点装置は次の信号機の地点や現示を列車に送り、列車は線路データベースを照会して、速度制限パターンを生成する。
- (電車のみ)列車は自位置を拠点装置に送り,拠点装置は電車や軌道回路の両方が閉塞をクリアさせたら,閉塞を解除する。
レベル2
D-ATCを無線転送に対応した形で,線路に軌道回路を設置したままである。
機能的にはレベル1の地上信号をなくしただけである。電文はほぼ共通
- 停止点転送機能
- 次の目標地点の地点を送り,目標速度を設定することができる
- 現示転送機能(オプション機能)
- レベル1の現示機能を使用し、アナログATCのように目標速度を送ることができる
- パターン生成機能
- 車上の線路データベースと次の現示距離を照会し,目標速度までの制動パターンを生成する
- 踏切制御機能
- 臨時速度制限機能
- 列車位置検知機能
- TASC・ATO
レベル3
軌道回路をなくし、移動閉塞機能使用することができる。ただし追加機器がなし限り、貨物列車に向かっていない
- 停止限界距離転送機能
- パターン生成機能
- 踏切制御機能
- 臨時速度制限機能
- 列車位置検知機能
- TASC・ATO
- 列車整合性機能
- 単線並列機能
列車の間隔制御や踏切制御をソフトウェア上で行うことが可能なため、設備を増やすことなく単線並列を実現することができる。
基本機能比較表
|
レベル1 |
レベル2 |
レベル3 |
固定閉そく |
◯ |
◯ |
◯ |
移動閉そく |
× |
× |
◯ |
現示転送 |
◯ |
△ |
× |
目標距離転送 |
◯ |
◯ |
◯ |
踏切制御機能 |
△ |
△ |
△ |
臨時速度制限 |
◯ |
◯ |
◯ |
停車駅通過防止機能 |
◯ |
◯ |
◯ |
TASC |
△ |
△ |
△ |
ATO |
× |
△ |
△ |
無線装置(推奨)
- 郊外の地上・高架区間
- 大都市の地上・高架区間
- 建築密度が高いので、無線基地局+サテライトアンテナかLCXの設置のほうが宜しい
- 山間部
- 地下区間
- 新幹線
車上装置
構成
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注:
- EPU(必要核心装置)
- 車両管理インターフェースは速度計や車両管理画面の別称である
ATC-DC
電車
電車では両端の先頭車に1台を搭載させ,2台で1セットを組成される。1セットに固有ID(16bit長,保有会社判別4bit+列車番号12bit)を与えされる。
複数の電車が連結される場合,IDが進行方向の先頭電車に合わせる。
ATC-DF
貨物列車の場合、列車長が計算できないため、レベル3ベース区間に入線できない(甲種輸送除外)。
客車列車や電車の輸送の場合、車両長が計算できるようになってるため、レベル3区間に入線できる。
機能
導入例
ATC-DC(ER長岡,成山高速鉄道,桜川県県営鉄道)
- レベル2とレベル3ベース
- 貨物列車が走行している路線:レベル2ベース
- 電車専用路線:レベル3ベース
- 追加機能あり
天気によるブレーキ曲線や最高速度制限調整(ER長岡のみ)
沿線の天気によって,ブレーキパターンを弱めることができる。雨や雪での制動力不足による冒進を防止できる。
信号制限 |
晴れ |
強い雨・濃霧 |
豪雪 |
備考 |
15−25km/h |
0 |
0 |
-5km/h |
|
26-75km/h |
0 |
0 |
-15km/h |
|
76-90km/h |
0 |
-25km/h |
|
91-120km/h |
0 |
-5km/h |
-40km/h |
|
121-140km/h |
0 |
-50km/h |
|
141-165km/h |
0 |
-10km/h |
ー60km/h |
ER長岡の160km/h区間での動作速度は165km/h |
166-300km/h |
0 |
-15km/h |
ー100km/h |
|
運転モード
書き直し中
無線装置
無線基地局は、およそ1(主に複々線以上)−3km(複線区間)おきに設置される。
本システムにおいて無線伝送は、列車制御上重要な位置を占めているため、誤り訂正・誤り検出を付与することにより信頼性を高めている他、暗号化を施してセキュリティ対策も行われている。
TIMS・AIMSとの連携
ATC-DCは列車管理システム(TIMS・AIMS)とも連携がとれており、TIMS・AIMSは前方2000mまでのブレーキパターン作成などにあたる。
地上装置
進路予告機
一部の駅に無線で制御してる進路予告機を設置されている。
現示
モニタで停止限界(停止位置まで◯◯◯◯メートル)と目標速度(ブレーキパターン終端の速度制限のみ)を現示されている
アナログ時代と違い、現示は0-200(
ATC-OGでは300)km/h(1km/hか5km/h刻み)となる。
ただし、荻鉄車の一部車輛(200系までの古参車、保存車)では、0・15・20・35・40・45・50・55・60・75・95・100・120・130(・160)の現示のみとなっている。これはアナログ計器の問題から、このようになっているためである。また、この従来式の表示もLCD式では可能としており、表示形式に混在がみられる(特に荻鉄線内では、5km/h刻みやこの従来式の表記を多用している)。
なおATC-OG-Fはシステムが異なる。詳しくは個別ページにて。
コード域
地上無線基地と車上装置はすべて共通なため、機器追加搭載なしで各形式導入区間に相互に変更と入線が可能である。将来のフリーゲージトレインの導入も見据えている。これにより車輛の運用幅が飛躍的に向上し、通常運行されない路線であっても、車上データベースで路線プロファイルを搭載すれば、無改造で(理論上)入線できる。
ATD-DCは以下のコード拡張域を定めており,各社乗り入れの事情により使用または停止できる。
拡張域 |
名称 |
機能 |
備考 |
0 |
DC |
ATC-DC基本機能 |
全会社共通 |
0A |
移動閉そく機能 |
※ |
0B |
TASC・ATO |
|
1 |
ER長岡(在来線) |
停車駅誤通過防止機能追加 |
2 |
DM |
ER静川拡張 |
|
3 |
DF |
ER貨物拡張 |
非常制動のみ |
4 |
OG |
荻沢電鉄拡張 |
|
5 |
OG-F |
荻沢電鉄拡張(貨物) |
|
A |
ES |
ER(新幹線)拡張 |
ER共通 |
※0Aが使用しない場合,列車→拠点装置間電文における列車位置が無効となる
データベース
車上主体制御型であるため,各車両に車上データベースを搭載しなければならない。
ATD-DCは以下のデータベースを定めており,各社乗り入れの事情により使用または停止できる。
名称 |
データベース区間 |
搭載車両の会社 |
ER長岡統合型 |
ER長岡ATC−DC導入区間全線 |
ER長岡・ER貨物 |
ER長岡近郊統合型 |
ER長岡線・長岡空港線・田原副都心線・空港連絡線・ER東西線 |
荻沢電鉄(OG/OG-F) |
ER静川統合型 |
ER静川ATC−DM導入区間全線 |
ER静川 |
東風ヶ丘高速鉄道 |
ER長岡・東風ヶ丘高速鉄道 |
導入線区
2013年3月16日のダイヤ改正時点で導入されている路線
- ER長岡
- 荻沢電鉄ほか以下グループ各社
- 館川鉄道
- 愛浜臨海鉄道
- 成山高速鉄道
- 主に本線系統や新幹線路線で採用。一時期閑散線も含む多くの路線で導入されたが、閑散路線では過剰性能であることからATSや通票閉塞で残された、あるいは戻された区間も多く、軌道線に至っては保安装置が導入されていない(軌道運転規則66条による。ただし専用軌道区間ではATSを導入している)。
派生系統
ATC-DCは多くの派生形式がある。
ES-ATC(新幹線型ATC)
ATC-DO-Next・ATC-DO-δ(荻鉄型ATC)下記のATC-OGに発展的解消。
ATC-OG(新荻鉄型ATC)
更新ノート
- ページ新設。 -- Gordon (2009-03-13 15:15:21)
- 機能追加。 -- Gordon (2009-03-13 19:29:32)
- 形式追加 -- Gordon (2009-06-28 23:30:22)
- 日本語らしく校正。荻沢電鉄について記述。 --
最終更新:2016年01月20日 15:18