地獄のカレー祭(4)
忘れられた料理
さて、この時点で皆でカレー作りに夢中になっていたのだが、よくよく考えると、今日はギャザをやりにきたのである。
ルー買出しに行っていた乙が涼しい顔で戻って来て、何の違和感もなくすべてのルーを鍋に投入した頃になると、部屋中にカレーのいい匂いが漂い始めていた。
そう、幸せなのである。匂いをかいでいる限りでは。
その幸せが不幸に変わるのは、鍋の中を覗きこんだときである。
その幸せが不幸に変わるのは、鍋の中を覗きこんだときである。
かくして、推定9リットル近いカレーが煮込まれ始め(水6、肉2、野菜1)、冷蔵庫には2リットルのプリン、鍋には炊き上がった2kg分の米が存在感を大きくアピールしていたのである。
そして、カレーを煮込んでいる間にギャザの方も始まったのであるが、それはまた別の話。
事件は、ブースタードラフトを始めた直後に起こった。
乙「何か忘れてねえ?」
誰か「そこに強力粉があるわけだが」
誰か「そこに強力粉があるわけだが」
ああ、つまりこういうわけだ
ナンを忘れていた、と。
おそらく、この瞬間メンバーの何人かはこう思ったことだろう。
「忘れたままのがよかったのに」と。
さて、ここまでの経緯で述べてきたように、既に現場には8人では処理できないほどの食い物がある。
そして、乙の手元には強力粉がある。
無事開封されましたー
かくして、ナンが新たに加わることとなったのである。
そして、忘却の彼方へ・・
もちろんナン作りだって平和的に終わるはずはなかった。
しっかりと乙がイースト菌に対しての水の量と粉の量を逆にいれたのである。
しかし、もはやこの程度では動じない。
寝かせる必要があるからといって、
寝かせる必要があるからといって、
「冷凍庫のがきくんじゃね?」
とかいう言葉に騙されて冷凍庫にナンのタネを放り込んだことだって、この場においてはたいした問題ではなかったのである。
ちなみに私はかつて乙の家に遊びに行ったときに、西友で買ったわらびもちを冷やそうと思って、忘れなきゃ大丈夫だろうと冷凍庫にいれ、当然のように忘れたことがある。
約一週間後に乙によって発見され、殉職との悲報を受けた。
話を戻すと、あえてナン作りにおいて、問題だった点をあげるとするならば
当然のように、放り込んだナンのタネのことをすっかりと忘れていて、本当に忘れていたころに出てきたことくらいだろう。
幸いなことに、わらびもちの件と異なり、軽傷で済んだので、大事には至らなかった。
つまり、そのくらいこの日の調理実習室にはネタが満ちていたのだ。
また、当然のようにプリンの存在も忘れられていたことは言うまでもないだろう。
誰しも、カレーをどのように消費するか、で頭がいっぱいだったのである。
そして、一行は実食へと入る。
(地獄のカレー祭(5)?に続く)