~新書・三国七英雄伝より『口語訳版』(あらすじ・この書名は架空のもの)~
呉の国の孫機、未来の倭の国から来たという『康文』なる者とその連れの者を助け、その者達と共に都・建業への旅路を急ぐ。康文の連れの者はまだ眠ったままである・・・
~蜀の国、とある戦場~
???「ようし、今だ孔明!お主の術で敵陣に火を起こして見せよ!」
孔明と言われた男「ハッ、承知いたしました。・・・・・・ハァッ!」
孔明なる男が目を見開いた瞬間、敵陣に大きな炎が舞い上がった。
~こちら、敵軍~
敵軍兵士「ど、どういたしましょう曹操様・・・。このままでは私たちが負けてしまいますよ?!」
曹操と言われた男「まだ慌てるでない。必ず勝機はある。この戦は何としてでも勝たねばならぬ。」
敵軍兵士「さ、左様ですね・・・。どんな不利な状況に置かれても、必ず逆転の機会はある。・・・そうですよね、曹操様!」
曹操「ウム、そうだな。どんなときでもあきらめてはならぬ。だからこそ、我が軍は進むのだ!!!全軍、進めぃ!!!!」
敵軍兵士達「オーーー!」
~こちら、蜀軍~
孔明「フム・・・。どうやら敵軍は戸惑っているようですね。」
???「そうだな。これで我が軍もどっと有利になるだろう・・・ん?」
蜀軍兵士「た、大変です劉備様!我が陣地に謎の人間が倒れています!」
劉備と言われた男「何だと?今すぐ見せろ!」
蜀軍兵士「ハッ。」
兵士はその人間が倒れていくところに足早に劉備を連れて行った。
蜀軍兵士「・・・こちらです。」
兵士の指差した先には、見慣れぬ、戦場には不似合いな格好をした、これまた見慣れぬ髪形をした男が横たわっていた。
劉備「・・・何だこの者は。この辺では見ない服装と髪型・・・こんな兵士、いなかったはずだぞ?」
蜀軍兵士「わ、私も見たことがありません・・・。」
その話を聞きつけた孔明もこちらに駆け寄ってきた。
孔明「どうなされましたか劉備様!」
劉備「何だ、孔明か。何、ただ変な格好の男が横たわっていただけだ。」
孔明「そうですか・・・少し、この男を見せてもらってもよろしいでしょうか。」
劉備「ウム。好きにするがよい。」
孔明はそういわれると、その男のあちこちを調べまわった。
孔明「・・・フム。どうやらこの時代のこの場所の者ではないですね。いえるとすれば・・・未来の、倭の国であるか・・・。」
劉備「な、なぜそんなことが分かるのだ?!」
孔明「勘です。」
劉備「・・・。」
孔明「・・・とにかく、今からこの者を術でよみがえらせます・・・」
孔明が術を唱えようとした瞬間、『その者』は目を覚まし、起き上がった。
???「んっ・・・イテテ・・・つ、ついたのか・・・?」
劉備&孔明&兵士「な・・・何だぁぁぁぁ?!」
劉備「は、早くこの者をどうにかせよ!!?」
孔明「りゅ、劉備様、突然何をおっしゃいますか?!!」
???「あれ・・・どこだここ・・・少なくとも時代がもといたところとはぜんぜん違うということだけは分かるけど・・・。過去かな?」
劉備「か、”過去”だと?!貴様、侵略者か!!?」
孔明「(ああ、ついに劉備様が狂った・・・)」
孔明はその男に問いかけた。
孔明「あなたは、いったいどこの人間なのですか?」
???「ん・・・僕は、2028年の・・・日本人だけど。」
孔明「は・・・”日本”人?」
???「そ、そういうここはどこなんだい?」
孔明「ここは・・・とりあえず魏、蜀、呉の三国が天下統一のために戦ってる時代ですが。」
それを聞いた”彼”は驚きと共に信じられないような表情を見せた。
???「な、何だって?と、いうことは・・・ここは、あの三国志の世界なのか?」
孔明「よくは分かりませんが・・・そのようですね。」
???「そうなんだ・・・とにかく、助けてくれてありがとう。」
孔明「あ、ああ・・・ところで、あなたの名前は何とおっしゃるのですか?」
裕太「僕?僕は・・・(どうしよう・・・本名の『裕太』じゃ通用するはずがないし・・・考えよう、考えよう・・・よし!)」
彼は考えた結果、一つの名前を考え出した。
???「僕は、裕暢!君は・・・?」
孔明「私ですか?私は、諸葛亮、字は孔明です。一応、妖術とかは得意です。」
裕暢「僕も、一応ここでいう『術』というものは使えるよ。」
孔明「そうですか・・・あなたとはいい仲間になりそうですね。でも、私はその実力をまだ見ていません。今は戦の真っ最中です。今度じっくり見て差し上げますから、今は下がっていてください。」
裕暢「・・・戦?じゃあ、その実力を見せる絶好のチャンスじゃないか!僕も行くよ。・・・いいよね、そこの劉備さん!」
劉備「な・・・なぜその名前を?!」
裕暢「まぁ、あっちの世界でそれに関する本を読み漁っていたからね。」
劉備「・・・よかろう。その実力、大いに発揮して見せよ。」
裕暢「・・・分かった。行って来るよ。」
こうして、裕太改め裕暢は初めての戦場に赴いた・・・。
最終更新:2010年03月25日 08:43