秘密結社テラスイーツ構成員

21世紀初頭―
日本の食卓はかつてない脅威を迎えていた
鶏に感染するウィルス、牛が発病する奇病―
これらの食物汚染は、自然発生や飼料によるものが原因とされているが
実は人為的にそれらを引き起こし、世界を支配しようとする悪の組織が存在した

―秘密結社テラスイーツ

彼らは人間が生きていくうえで必要な食料を汚染し、
世界を我が物にしようと本格的に世界征服に乗り出して来たのであった
そして、アマーミ・ハル閣下を総統とする精鋭集団が
その矛先を遂に日本へと向けてきたのであった

第1話冒頭より抜粋


アマーミ・ハル閣下

神懸り的なカリスマを発揮する、秘密結社「テラスイーツ」日本支部首領
マスコミを利用し日本人を菓子と砂糖漬けにして弱体化を図る
外見はまだあどけない少女だが一度魅了されたが最後、二度と彼女から離れられない「愚民」へとその身を落としてしまう
また日本支部以外にも非常に強い影響力を持っている。組織でも彼女と同等以上の発言力があるのは大首領ただ一人である
好物のシュークリームを部下に口移しで与えようとする悪い癖がある
49話以降は戦闘員「愚民」の洗脳が解け始め方向転換を余儀なくされている

普段は、その黒い思考を生かしたさまざまな罠を考案する策略家
追いかけて逃げるふりをして、そっと潜ってから捕まえるような手を特に好む
精神の奥底に眠る「黒い意識」を前面に出す事により、戦闘形態である超偶像魔人・ワタハルカへと変貌する
その黒く神々しい姿は、愚民が直視すれば至福の地獄に堕ちて二度と離れられなくなるとも言われている
暗黒奥義・I've got Desireの発する黒い光は広範囲の人間の神経に作用し、跪かせて動きを封じた後黒い焔が周囲を焼き尽くす

27話で自らスイハンジャーの洗脳を試みるも抵抗されているが、そもそもこの程度で愚民化出来る相手なら
直接洗脳しようという気にはならないので、失敗は織り込み済みであったようだ
出向いたのは本当に歌のプレゼントでお祝いをするだけのつもりだったとも言える

なお、彼女と鬼神将軍フルマッコとの関係についてだが、元々仲は悪くなかったようだ
(対立に至った経緯はフルマッコの項参照)
彼女がフルマッコ粛清を決断した直後に見せた複雑な表情は、ファンの間で語り草となった名演である

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日本支部首領ハル閣下の正体は、実は天海春香という普通のアイドルの少女である
デビューしてすぐにその秘めたカリスマ性を発揮していた春香だが、本格的にブレイクする直前でヤシロオサに目をつけられ、洗脳を受けてしまう
活動休止を発表した春香はそのまま姿をくらまし、テラスイーツ大首領の元へ身を寄せる
その発表を不審に思った一部の行動的なファンは、独自にその行方を追い、テラスイーツという組織にたどり着く
しかしその時既に春香はハル閣下――ヤシロオサの分身というべき存在――と化しており、ファン達は春香への好意をハル閣下への忠誠心にすり替えられ、
そのまま愚民としてテラスイーツに下るのであった

ハル閣下になっていた間はヤシロオサの影響で肉体的な時間が止まっていたが、その呪縛から解き放たれた後はまた正しく時を刻むようになっている。

「アンナ、貴女が私を裁いて。今すぐそのドリルで、私の胸を貫いたって構わないから…」(最終話より)
「今度こそ…今度こそみんなのために…」(最終話より)
「お願いスイハンジャー!みんなの未来を、地球を守って!!私達の、『i』で!!」(最終話より)

「さあ跪きなさい。もっと啼いて見せなさい。私の可愛い子豚ちゃんたち…」()
「ふふっ。いい子ね。後でご褒美をあげるわ。」(第1話より)
「実はね…。とってもいい作戦を思いついたのよ。」(第5話より)
「…まあ、いいわ。ゆっくりと時間をかけて行きましょう。時間をかけて…ね。」(第10話)
「フフ。やはり一人で勝手に出て行ってしまったの?相変わらず、しょうがない子…」(第14話より)
「勝手な横槍なんて入れたら、あの子は絶対に怒るわ。だから…不意を打って仕留めなさい。一発で、確実にね」(第17話より)
「らしくないのよねぇ、れっきとしたメタボ怪人なのに…。あのプロポーションはちょっとうらやましいけど」(第19話より)
「来たる日に備えて、貴女達には最高の『衣装』と最高の『舞台』を用意したわ。後は…貴方達次第と言う所ね。」(第22話より)
「では、最新の流行情報と今日のスケジュールを発表するわね。」(第23話より)
「今度のゲリラライブだけど、もしもう一度スイハンジャーが現れたならその時は退きなさい。戦ってはダメよ」(第24話より)
「やはり模造品…一度だけなら勝てても、日々の変化にはついていけなかったか」(第25話より)
「話は聞かせてもらったわ。つまり、皆さんは私が大嫌いなのね…?」(第27話より)
「初めましてスイハンジャー。テラスイーツ日本支部首領、アマーミ・ハル閣下とは私のことよ」(第27話より)
「『あの』秋月律子が前線復帰したと聞いてね。今日来たのはそのお祝いよ」(第27話より)
「マキュロの準備は…聞くまでもないか。それじゃあみんな、この曲を聴いて『洗脳』されちゃってね?」(第27話より)
「遅くなったけれど、はるばる日本までようこそアンナ・Y・ホッテンマイヤー。元気にしていたかしら?」(第27話より)
「どこへ行くのアンナ・Y・ホッテンマイヤー。私の首はここよ?」(第27話より)
「私が憎いんじゃなかったの?それとも…行きずりのその子達の方が大事なのかしら?」(第27話より)
「ここは場所が悪いわ。だから…アレで勝負といきましょう」「それとも、自分のビジュアルに自信が無いのかしら?」(第30話より)
「私が本気を出すとどうなるかは、あなた達もその身で知っているでしょう?」「安心なさい、勝負になるように手加減はしてあげるから」(第30話より)
「どんがらがっしゃーん!」(第34話より)
「スイハンジャーに痛手を与えて、きちんと『傷だらけ』。フフ、上手に出来たフルマッコには御褒美をあげないとね」(第38話より)
「これが私のやり方、その通りよフルマッコ。…昔からそうだったでしょ」(第39話より)
「…そう。捜さなくていいわ。あの子達は自分の意思で、自分達に相応しい舞台に旅立ったのよ…。」(第41話より)
「あらあら…。フフフ。こんな男がそんなに大事なのかしら?」(第46話より)
「冥土の土産にとってもいいことを教えてあげる」「あなたの大好きなフルマッコはもういないわよ。今頃は、地獄であなたを待ってるでしょうね」(第47話より)
「アマミハルカ? だれかしら、そのアイドル」(第50話より)
「おめでとうスイハンジャー。今度の日本侵略も、あなた達の頑張りでまた失敗ね」(第50話より)
「ふふ、せっかちね。でも駄目よ、あなた達との戦いにはもっと相応しいステージを用意するのだから」「さあ、今は『そこに跪いて』」「それではまた会いましょう」(第50話より)
「私達をここまで追い詰めたご褒美に…この姿で相手をしてあげるわ」(第51話より)
「さあ、どこからでもどうぞ?」(第51話より)
「頼れる仲間は助けに来れない。戦う力も使い果たした。そんな体で立ったところで、無駄なだけ」「なのに何故?諦めても、誰だって責めはしないのに」(第51話より)

アサミンゴス/泥酔獣ノミンゴス

テラスイーツの幹部・フラット歌姫
鳥型怪人に変身する能力を持つ
ハル閣下が日本支部首領に就任した時、共に幹部としてやって来たのがフラット歌姫アサミンゴスである
諜報が主任務であり戦闘力はさほどでもないが、ひとたび飲酒すると泥酔獣ノミンゴスへと変身し手がつけられなくなる
時間経過で睡眠獣オヤスミンゴスとなってしまうため毎回後一歩でスイハンジャーに敗北している
姉貴分の同じ幹部であるチアキングから譲り受けた金の胸当てが自慢
ピーチに痛めつけられるのが至上の喜びらしい
閣下のシュークリーム口移しの被害に遭うのは、主に彼女である
その様子には愚民もドキドキ
チアキングのカラオケスナック「クラブチアキング」ではチイママとして店を支えている(店の詳細はチアキングの項を参照)
その場のノリで自慢の歌声を披露し、お客さんには大好評らしい

必殺の技アサミングは、その黄金の右手で襲いかかる敵に目潰しを食らわせる技である
ただし、愛しのやよいには手出しが出来ない上に、バイザーをしているスイハンジャーには全く効果がない
主に一般人を襲う時に用いられる事になる

鳥型怪人と泥酔獣の姿は異なり、泥酔獣の動きはチアキングに似る
素面でのアサミンゴスは真っ青な鳥の怪人に変化する
その戦法は空中からヒットアンドアウェイを繰り返す速度重視のもの
しかしライムの必殺技の前に、戦闘力の低さを露呈してしまう

ノミンゴスになると、抑圧された彼女の内なる欲望が解放され、いわゆる「淑女」になってしまう
番組前半はやよいに襲い掛かる「ガバーッ!」が多かったが、伊織が参戦した番組後半は、
やよいに襲い掛かるノミンゴスを「このド変態っ!」とクリームホイップでしばき倒してストップをかけ、
ノミンゴス自身は伊織に罵倒されてまた大喜びと言う、どうしようもないコンボが成立していた

「う…うろたえるんじゃあないッ!テラスイーツ幹部はうろたえないッ!」(第2話より)
「かわいーっ♪がんばるやよいかわいーっ♪」(第4話より)
「ねーチアキぃ。なんであたし達、女同士でスイーツ食べてるんだろ…」(第8話より)
「でかしたよ!よーっし、このまま設計図と一緒にやよいもお持ち帰りだぁっ♪」(第13話より)
「ねえねえ閣下ちゃん、ジェノメタボがどうやってあのプロポーションを維持してるのか全然教えてくれないんだ。何か知らない?」(第19話より)
「チアキ、お願いだから止めないで。据え膳食わぬは女の恥でしょ」「たとえ罠でも目の前にいるやよいからぎゅーってしてもらいたいって言われたらそれに応えてあげるのが淑女の役目なのよ!」(第20話より)
「ハァハァ…やよい…やよいガバーッ!!!」(第21話より)
「いいもん!やよいを傷モノにしたあいつらなんか、どうなったっていいもん!」(第25話より)
「ねえねえ、やよいはやっつけないでほしいなー。あたしがお持ち帰りしたいから、どう?」(第26話より)
「馬鹿じゃないの!?っていうか馬鹿じゃないの!?巨大ロボ先に出して、でも巨大化はさせませんとか、正義の味方としてどうなのよそれ!?」(第27話より)
「あ、あたしは出ないからねっ!そ、その…DNAが!DNAがそう訴えているのっ!」(第30話より)
「あぁんっ!もっと私めをいじめて下さい、罵って下さいっ!伊織さまーっ!」(第31話より)
「あー。やる気でないなー。なーんでやよいはジャージ姿なのさー。」(第34話より)
「なんだかんだでチャンスくれるしねー。他所だと幹部降格どころか実験室送りになってるくらい負けてるし」(第41話より)


チアキング/J・P・Y獣チアキング

テラスイーツの幹部・テキーラ歌姫
サル型怪人に変身する能力を持つ
テラスイーツジャマイカ支部から厄介払いされて日本にやってきた幹部候補生が、テキーラ歌姫チアキングである。
飲酒する事で真の能力を発揮する変身遺伝子を組み込まれたチアキングだったが、その酒癖の悪さから各地で疎まれ、
世界中の支部をたらいまわしされていた。しかしドイツ支部に回された時、彼女はハル閣下、
そしてアサミンゴスという運命の出会いを果たす事になる。2人と不思議に意気投合したチアキングは、
そのまま日本支部へ移行し、相棒となったアサミンゴスとジューシーな日本侵略計画を進めていく事になる。
アサミンゴスと組んで戦闘を受け持つ事が多く、飲酒すれば飲酒するほど強くなる
しかし実力はあるが真剣さというものが致命的にかけており、本気を出さないどころか
最初のうちはスイハンジャーを前にしても怪人とアサミンゴスに戦いを任せっぱなしであった
人間態時は、羽扇子を模した武器を用いて戦う
壊れたイケメンレーダーを持ち、作戦の度に世間の認識とはかけ離れたイイ男を探す
しかし派手な見た目によらず純情
部下や仲間の幹部をコスプレさせる趣味もある
以前アサミンゴスに某往年の名女優のコスプレと化粧を施し、子供にトラウマを作った経歴がある
自身が運営するカラオケスナック「クラブチアキング」のママという顔も持つ
ママの演歌がおっさんホイホイとなり、年齢の高い愚民達には大好評とのこと
ただし、愚民達からも金銭はきっちりと徴収する

必殺技チアキックは、そのきわどい衣装からのびる脚で相手を蹴り上げる技である
男性には効果(視覚、肉体、精神的な意味で)抜群だが、スイハンジャーは女の子ばかりの為にその真価はイマイチ発揮できない

なおチアキングも飲酒時に怪人へと変身する能力を持つ(アサミンゴスと違って制御は可能)
怪人化したチアキングは、パワー溢れる攻撃と予測もつかない変則的な動きで相手を惑わす
上空からのアサミンゴスの援護を加える事で、2人の攻防一体の攻めは隙がない
合体技である歌姫楽園(うたひめらくえん)は、歌姫とも呼ばれる2人の能力を生かした多重音波攻撃である
またノミンゴス・チアキング怪人態の組み合わせで放つときはさらに威力の高い「歌姫楽園HYPER」となる

「ハァァーイッ!あぁ今日もーっ!ジューシーぃ?ポーリーぃ?」(第2話より)
「あー…一般怪人にすらナメられてるようじゃちょっとヤバいかもなぁ…」(第7話より)
「んー…フルマッコちゃんかー、ルックス的にはあんまり好みじゃないんだよなー。もっとこうさっぱり系の、例えるなら…」(第19話より)
「あれ、ここにあった急須がない…ってアサミ! その急須の中身はアタイが持ってきた白ワイン!」(第21話より)
「はぁ……。撤退しようにもアサミがまだアレだし、アタイも戦うしかないかー」(第21話より)
「ちょっとちょっとおチビちゃん。あんたボンクラだって言われてるよー?w」(第24話より)
「しっかしさー、やっぱ筆頭って出る番組間違えてる気がするわ。なんでアレと普通に互角なわけ?」(第27話より)
「恋愛事なら経験豊富なアタシに任せときなさいって!」(第32話より)
「あんだとこのアサポンタン!?アタシらは23歳だって常日頃から言ってんだろーがー!!」(第34話より)
「ちょっとアサミー?アンタちょっと太ったんじゃない?腕がぷよぷよwあっはっは!w」(第34話より)
「フルマッコちゃん、あんた本気で…」(第37話より)
「アタイら、閣下ちゃんにはずいぶん良くしてもらったからねぇ…」(第41話より)

合体獣チアミンゴス

スイハンジャーの前に敗北と失敗を重ねてきたテラスイーツ幹部・アサミンゴスとチアキングが、閣下に自分達の合体改造を申し出、その結果誕生した合体獣
アサミンゴスの翼と俊敏さ、チアキングのパワーと胸囲、そして2人の美しい喉を併せ持つ最強クラスの怪人である
「蒼の歌姫」とも呼ばれるチアミンゴスは直接の戦闘以外にも、自ら「歌」と評したさまざまな音波攻撃を得意とする
その蒼い翼で空に君臨しながら多彩な「歌」を唄ってスイハンジャーを苦しめるその姿は、崇高でさえある
特にスイハンジャーテンペストを無効化した音波障壁「contradiction」は、その歌唱力のレベルの高さを見せ付けた
だがその唯一の弱点は、アサミンゴスが身につけていた金の胸当てだった
改造によって胸囲が変わってしまったチアミンゴスは、そのサイズの合わなくなった金の胸当ての下に無防備な部分を作り出してしまっていたのである
最期はライムにその弱点を射抜かれ、地に落ちることなく空の彼方へと消えた
テラスイーツから解き放たれた蒼の歌姫は、今も何処かで歌を唄い続けているに違いない

余談だが、この回に流された挿入歌である「蒼い鳥」は、アサミンゴスのキャラクターソングとして使われた
番組Bパートのスイハンジャー再戦からチアミンゴス打倒までの中、効果音セリフなしで流されその歌詞と演技の同調振りが高い評価を得た

「くっ…チアキ……傷、大丈夫……?」
「心配しなさんなって…それよかアサミちゃんさ……もし生まれ変わったら…二人で何かパァーッと楽しい事やりたいねェ…」
「ラジオとかどう?…それでさ、いーっぱい色んな曲歌うの……!」
「レディオポーリー!!…そいつはジューシーだねェ……!!」(第41話より)

マミナノダー

テラスイーツ幹部・驚天パティシエ
高カロリーのお菓子を作成して怪人軍団メタボリックスの肥満度維持に務める
またそのお菓子を人間に配りメタボ人間を作る役目も果たす
愚民として洗脳しやすくするための下地作りという側面も併せ持つため、
初めて食べる者を虜に出来るよう、そのお菓子の味にはかなり気を使っている。
(しかし作戦に用いるお菓子作りを一人で行うには限界があるため、直属の怪人に作り方を徹底指導することで、その労力を確保している)
自分とよく似ているスイハンレモンを目の敵にしている
彼女の作った「実験」スイーツはハル閣下も恐れる恐怖の対象
しかしまともに作ったマミナノダーのお菓子は、幹部の美味しいおやつである
テラスイーツ脂肪の拡散と資金調達を兼ねた直営スイーツショップ「トカチゴールド」も運営している
その店内には独特のBGMが流れ、すわいいマミナノダーの着ぐるみが客を出迎えるので、紳士の社交場となっているらしい
店を支える音楽と着ぐるみの担当者は、特別に「三賢人」と呼ばれているらしい
意外にも医術の知識を持ち、傷ついた幹部やメタボ怪人などの治療をする一幕もあったという
その知識は彼女の持つ「血」が関係しているらしいが…?

戦闘時になると、マミナノダーは独自に習得した拳法を使って闘う拳士となる
その操るメタボ聖拳は、四肢の全てが凶器と化す恐るべき拳法である
毎回違うといっていいほど多彩な技を持つが、その最大の必殺技は天翔十勝鳳(てんしょうとかちほう)
両手を水平に広げて十字架の構えを取って天使(てんち)の様に宙へと舞い上がり、全身に鳳凰の如き闘気を纏って対象に突撃する。
自ら足場のない空中へと飛び上がっているにも拘らず、広大な十勝平野を踏みしめているかの如き自在な体捌きは
迎撃のライムハリケーンをかすりすらせずに潜り抜けて逆にカウンターを決めてしまうなど、
登場する度にその恐ろしさを印象付けている。
喰らえば反撃どころではない威力とレモンですら避けられない程の鋭さを兼ね揃え、まさしく最大の拳と呼ぶに相応しいが
まだまだ発展途上の技であり、繰り出すマミナノダー自身も激しい消耗を強いられる。
現時点では多用すれば戦闘に支障をきたすほどに負担がかかるため、マミナノダーは真の完成を目指して日夜腕を磨き続けているという。
この技もスイハンジャーとの戦いの中で洗練されて行き、最終決戦の時に遂に完成、己の実体を溶かち尽くす無敵の拳となったかに見えたが……

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テラスイーツの驚天パティシエ、マミナノダーの正体は、幼い頃に生き別れた双海亜美の双子の実の姉、双海真美である
真美はかつてのテラスイーツ第一次日本侵攻時に、北海道から愚民に連れ去られた後にテラスイーツで洗脳を受け、
ハル閣下に育てられてきた
お菓子作りと戦闘技術を叩き込まれ、名実共にテラスイーツの幹部となった真美は、運命に弄ばれるかのように
テラスイーツと敵対するスイハンジャーのメンバー、双海亜美と戦場で再会を果たす
互いがその正体に気付く事のないまま、宿命の姉妹は己のこぶちに全てを賭して闘い続けていく


「ふおおおお~…っちゃおっ!!」()
「おのれスイハンレモン…!お前の血は、何色だーっ!」()
「神聖なるおやつの時間…。愚民達よ、我がスイーツを糧とし、全身全霊を以って閣下に尽くすのだ!」(第6話より)
「何故だ…何故拳が動かない!!」(第6話より)
「腕を上げたのが自分だけだと思っていたか、スイハンレモン。その思い込み、我がスイーツよりも甘ったるいわ!!」(第9話より)
「なるほど、三人揃った時ならあの馬鹿達では手こずるのも頷ける。だが、ならば知るがいい、我が最大の拳を!」(第9話より)
「閣下から伺ったぞ、謎のくノ一。お前が『あの』アンナ・Y・ホッテンマイヤーだとな……!」(第10話より)
「米がなければスイーツを食べれば良いではないか」愚民兵「ヴァイwwヴァイww」(第12話より)
「閣下に対してなんという態度だフルマッコとやら!今すぐに改めよ!!」(第14話より)
「まだだ。奴らを倒し、閣下の幹部として恥じぬ働きをするためにも、この程度の実力では到底満足など出来ん」(第16話より)
「ふん、私はこいつの執念を立てたのだ。なら最後まで任せてやるものだろう?」「¥迎獣!」(第16話より)
「今の私は用心棒だ。不本意だがこいつらの邪魔はさせんぞ!」(第20話より)
「精々油断をしない事だな。奴らがあの程度で終わる筈がない。…特にあの女は。」(第25話より)
「ええいっ!借り物競争で勝ったくらいでいい気になるな!この三十路姫どもがッ!!」(第34話より)
「これは…! バカどもが。こんなものを信じたというのか、バカが…。」(第41話より)
「う、あ、頭が痛い、よ…っ!真美は…真美は……マミ、ナノダー…!」(第42話より)
「真美という名を呼ぶなぁっ!!私は…私は驚天パティシエ、マミナノダーだぁっ!」(第42話より)
「うけてみよ!我が全身全霊の拳を!!天に滅せい!!『亜美』ィィーっ!!」(第42話より)

フルマッコ

テラスイーツ幹部・鬼神将軍
その力は天下無双、剛力豪腕の女将軍
作戦や怪人に頼らない常に正々堂々とした闘いを好む
曲がったことは大嫌いで、卑怯者には組織のものにも容赦ない
愛用の騎上槍「鬼神乙女」は、特殊合金キクチウム製のフルマッコ専用装備
また自ら巨大ロボットを設計、操縦するなど技術にも長けている
その実力と今まで挙げた功績は世界中のテラスイーツ支部を見渡してさえトップレベルであるが、
全てを打ち消して余りある命令違反や独断専行の多さから未だ一幹部の立場に留まっている
フルマッコ本人もまた、自分自身が身軽に動ける現在の地位が一番よいと思っており、
傭兵のように世界各地の激戦区を渡り歩いている
謎のくノ一アンナに密かな思いを寄せているが、それを口に出すことはしない
またアンナと会う時は、咄嗟に思いついた「マコト」という名を名乗っている

彼女の出自については不明な点が多いが、大首領に見出され育てられたらしい
だが大首領は彼女の素質に惚れ込む余り、自らの武人としての能力を継承させることに偏りすぎ
結果あまりにも純粋な戦士となってしまった彼女は、組織の歯車としては致命的な欠陥を抱えることとなる

ハル閣下とは同じ支部で幹部同士だった時代があり、その頃は方針の違いで反発しながらも
心の底では互いに実力を認め合う仲だったらしい
だが二人の関係が横並びから上下の繋がりへと変化した瞬間から、フルマッコとハル閣下の間柄は徐々に歪んだ物となる
このことが後に大きな悲劇につながっていく

戦闘時には、自分の身の丈以上の槍を振り回してスイハンジャー3人と1人で互角に渡り合う
オレンジダイナミックを受け止めたり、ライムハリケーンを叩き落したりと単体の戦闘力は彼女らの遥か上を行く
そんなフルマッコも、後半は数々の激戦を経て成長したメンバーに押される場面も多くなっていく
必殺技は無双剛槍槌(むそうごうそうつい)
鬼神乙女を肩に担ぐように構えて力を溜め、突進しながら気合と共に全力で叩きつける
槍の直撃は当然ながら、地面を割り砕きながら前方へ広がる衝撃波に巻き込まれても一巻の終わりである
しかしそのパワーのあまり、鬼神乙女でなければ武器が技に耐え切れず壊れてしまうのが欠点(一度だけなら武器破壊を覚悟で放つことは出来る)
また、武器を使った必殺技のほかに、絶対の信頼を置いている技が「正拳中段突き」
空手の基本技に他ならないのだが、彼女が全力を出す時、その拳の先端は音速を超えるという

余談だが、敵役ながらもその凛々しい姿とアンナとの悲劇的なストーリーは、世の女性ファン、特にお母さま達に人気が高かったとか
第37話の愚民軍団200人を相手に闘うシーンは、その時に流れた挿入歌「迷走Mind」と共にファンの語り草になっている

「もうボクと戦おうという奴はいないのか!!」「へぇ…海の向こうではなんだか面白い事になってるみたいだね。」(第13話より)
「ふ~ん、ボクが聞いた噂は本当だったんだ」「ねえハル閣下、面白そうだからちょっと戦ってきていいかな?答えは聞かないけど!」(第14話より)
「ここなら、誰の邪魔も入らない。ボクと君達の他に、誰も傷つくことはない…」「じゃあ、始めようか。君達の力、見せて貰うよ!」(第14話より)
「甘いね。そんなに優しい拳じゃボクは倒せないよ」(第14話より)
「あ~あ、なんだつまんないなぁ…。これが噂のスイハンジャーなのかい?」(第14話より)
「へへっ…今の連携は少しだけ楽しかった、かな」(第14話より)
「隠れてないで出ておいでよ。それとも、ボクがそっちに行こうか?」(第14話より)
「…。アンナ、かぁ…」(第14話より)
「もう終わりかい?…やれやれ、これじゃ組手どころか準備運動にもなりやしない」「なんか中途半端だし、海でも行って体をほぐしてこようかな」(第17話より)
「あれ、今日はあの二人と一緒じゃないんだ。あーあ、お互いついてないね」(第17話より)
「まずは第1ラウンド、仲間が来るまで持ちこたえたなら君の勝ち」「そこの一般人には手を出さないから本当の本気で掛かって来なよ」(第17話より)
「へぇ、予想よりかなり腕を上げてるじゃないか。後ろの彼がその理由なら、楽しませてくれたことに感謝だね!」(第17話より)
「ボクと戦いたいわけじゃないのなら、今すぐ日本支部に戻れ。一回目だけはハル閣下の作戦ってことで我慢する」(第17話より)
「…ここは一度退く事にするよ。そうまでして君を守ったその人の覚悟、ボクは無駄になんて出来やしない」(第17話より)
「昔からお互い様だったし、もういいけどさ。見事に相変わらずだね、キミもボクも」(第17話より)
「ダイエットがしたい?じゃあボクと一緒に走ろっか!軽く海までロードワ…あれ、どこに行くのハル閣下?」(第20話より)
「別に興味なんてないよ。君達の"偽物"の強さにはね。」(第25話より)
「やだなぁ、『様』づけなんてやめてくださいよ、先生」(第28話より)
「先生は…最初から『愚民化ガス発生装置』なんてもの持っちゃいなかったんだ」(第28話より)
「恨むつもりはないんだ、スイハンピーチ。先生もそんなこと望んじゃいない。でも、もし君が先生が教えてくれたことを台無しにするつもりなら、その時は……!」(第28話より)
「よぉし!じゃあボクもフェロモンバリバリでいくぞ!」(第30話より)
「リンリン、マンドラゴラに、えんがーじゃないか。みんな揃ってどうしたの?ボクに何か用かな?」(第32話より)
「テラスイーツの運動会で…体操服姿のユキホが見られるなんて、ホント夢みたいだ…♪」(第34話より)
「何も訊かないで。今は、今だけは、君を守るだけのボクでいたいんだ」(第37話より)
「君たちの立場とか強さなんて知ったことじゃない」「今のボクを、本気のボクを、相手に出来るなんて思うなよ」(第37話より)
「本当、強くなったなぁ。これだけ楽しい戦いなら、ずっと続けていたいくらいだ。けど…!」(第38話より)
「来い!オチャズケダロガー!!」(第38話より)
「ハル閣下…!これが君のやり方かぁ!!!」(第39話より)

鬼神獣マコトデス

組織に反抗的態度を重ねてきたフルマッコに業を煮やしたハル閣下が、愚民戦闘員に命じて重傷のフルマッコを捕らえて改造を施した怪人
元々あった豪腕をさらに強化し、理性と記憶を奪い、ハル閣下の忠実な下僕として完成した
その姿は黒いハリネズミのようであり、背中の鋭い針を生かした全身回転体当り攻撃や、弾丸並みの速度で走り回るなど、
パワーだけではなくスピードも兼ね備えた最強クラスの怪人である
だがその唯一の弱点が謎のくノ一アンナにあった事は、さすがの閣下も予測出来なかったのだった

「…グルル…フゥゥ…ッ…ゥァアアアァァッ!!」(第39話より)

¥迎獣(えんげーじゅう)

守銭奴のハル閣下が組織の活動資金を調達する為に作り出した、3匹の小柄な獣
「¥(=お金)」を「迎」える「獣」が名前の由来
「ボクえんがー。」としか喋れないえんがー、ちょっとわがままなリンリン、そして少々ゲームオタクで病弱?なマンドラゴラの3匹のメンバーから成る
その可愛らしいサイズと容姿で、テラスイーツの作戦の客寄せに使われたりキャラクターグッズを販売したりとその名に恥じない活躍を見せる
しかしその真の役割は、スイハンジャーに敗れた怪人の巨大化再生である
3匹の「巨大deアイマSHOW!」の掛け声で、メタボリックス怪人に含まれるテラスイーツ脂肪が異常活性化して巨大化するのである
テラスイーツ脂肪はマミナノダーの作るスイーツに大量に含まれている
また人間態を取る事もあり、それぞれがえりりん、まっちょちょん、あさみちゃんと呼ばれる
テラスイーツ壊滅後は、人間として生きる事を決意し、声優を目指す事となる。

「「「きゅ~……」」」(第27話より)
「ボクえんがー…」
「どうしたのー?元気ないでしゅよ?」
「べっ、別(べちゅ)にえんがーちゃんが心配なんじゃないんでちゅからっ!」
「ぐぅえっほ!・・・相変わらずリンリンはツンデレだねぇ」(第32話より)
「ちょっとチアキングさーん!?あさみちゃんとらないでくださいよー!!」
「無視かよ!!!」(第32話より)

  • 愚民達に裏工作させておいて「手加減」した挙句、愚民の裏切りで亜美美希に負ける閣下パネェッス  -- 名無しさん (2010-01-02 08:14:51)
  • 手加減で歌うのが「乙女よ大志を抱け!!」とかだったりして。無意識に使ったのが『天海春香』だった時の持ち歌という伏線(太陽のジェラシーと言わないのは、作中の『春香』がネタ抜きに実力のあるアイドルだったという設定だから) -- 名無しさん (2010-01-02 08:55:29)
  • 後ろの彼、ってことはプロデューサー(=一般人)の近くでの闘いになるのかな。互いの技(遠距離攻撃可能)を考えると、巻き込んでしまう危険性を考慮しそうな気がするけど -- 名無しさん (2010-02-15 15:12:39)
  • フルマッコの場合、あくまでスイハンジャーの全力を見たかっただけだからもう考慮しないと思うよ。現時点で興味の対象はアンナに移ってるし、14話でも普通にスイハンジャーが来るまで大暴れしてたでしょ -- 名無しさん (2010-02-15 15:36:56)
  • 正々堂々=弱者を貶めない→一般人は巻き込まない主義なのかなと思ってたから、逆にスイハンジャーが来るまで暴れてた事にびっくりしてたw(14話プロットでは武器携えて佇む、と) なので、どんなスタンスなのかなと考えてしまって。解説感謝です -- 名無しさん (2010-02-15 16:00:38)
  • 根本的に、食物を汚染して人々を苦しめる組織を良しとしているんだからなw 無論格下を長々といたぶったり、逃げ惑う人を見て楽しむ趣味はないだろうけど -- 名無しさん (2010-02-15 16:25:32)
  • 14話で使われなかった台詞を削除(自分が案を出した分だけ) -- 名無しさん (2010-03-10 23:50:45)
  • 企画室見たら台詞が増えてたので移植ー -- 名無しさん (2010-09-05 15:45:38)
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最終更新:2010年09月12日 13:25
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