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Separation―きみが還る場所

2006
アルファポリス文庫
市川 拓司

★×3

読んでてちょっと泣きそうになった本。


好きだなぁと思う作者さんだったので図書館で迷わず手に取りました。

すごく好き嫌いが分かれそうー。
この人の本は「そのときは彼によろしく?」も読んだのですけど、同じテイストというか同じ空気が流れてました。
浮世離れした「僕」、気が強くて地に足が着いてる彼女、非現実的な話、夫婦愛。

あれ、最後の一つ以外は村上春樹と同じ?
気づいてみれば同じ系な気もするー。
春樹のほうがもっと淡々ともっとエロですね。

あとがきを読む限り、市川さんは主人公たちと同じような性格なんだろうなぁ。
ずっとこういう話しか書けないとしたらまずいのではないか?など心配はしてみるものの、文章とか語り口は好きです。
ストーリー的にどうなのとかあのオチはどうよとか、いろいろなくはないですが、でも純粋な愛情みたいなものを書いてて私が涙目になったのでたぶん心に響くってやつなのではないかと。

手元に市川さん本がもう一冊あるので、それを読んだらまた何か印象が変わるかもなー。
いまのところはソフト春樹という印象です。
春樹、ノルウェイの森を読むまでは好きでした。


ISBN:4-434-08441-0





最終更新:2011年02月16日 13:33