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問題は、躁なんです 正常と異常のあいだ

2008
光文社新書
春日 武彦

★×3

たしかに躁ってあまり語られないよね、と同意したくなる本。

"国民病"の「うつ」と比べて、知られざる「躁」。
その奥深い世界を、初めて解き明かした一般書。
(帯より)

友人に勧められて読みました。
新書ってなんかお勉強のカオリがして、小説専門の身としてはちょっと手が伸びづらかったりするのです。
本は娯楽なんだから勉強じゃなくていいんだよー(持論)

が、読んでみてよかった。
軽い語り口と、有名人や身の回りの人などの実例がメイン。
心理学や精神病理に詳しくない人向けだと思います。
非常に分かりやすいというか、例えが身近すぎて秀逸です。
スターウォーズのボトルキャップとか!作者いいセンス。

作者は精神科医で、いろいろな事例を見てきながら「自分は大丈夫なんだろうか」と悩んだりもしているところに親近感をおぼえました。
異常を語るときって、どこからが異常なの?自分は大丈夫なの?って不安になりますよね。
上から「こういう人たちは異常」って切り捨てるような目線じゃなかったのが本当によかったです。





ISBN:978-4-03442-9






最終更新:2011年06月01日 09:36