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てのひらの闇

2002
文藝春秋
藤原 伊織

★×4

先に結論言うと:すんげおもしろい本。

何か思いだしそうなのに!
主役が過去のあるちょっとヒネたオヤジなところ。
和製ハードボイルドにはありがちかもしれないこの設定。
大沢有昌だったらもっとユーモアかハードボイルドかどっちかに傾いてるだろうなとか。
浅田次郎だったらもっとホロリ要素が垣間見えるだろうなとか。
思うんですけど。
あー何と似てるんだろうか。

なんていうか、そこに存在するお約束(オヤジが実は強くて、やる気ないのにカッコよくて、鈍いうえにモテているとか)に安心しつつ先を気にして楽しめる逸品、というかんじでしょうか。
完成されちゃってるなあ作者。

そして広告業界とか雑誌とかや893とか詳しそうだなー作者。
学者センセイが○○だったのには驚いた。ハードボイルド界に新しい展開…(でもないのかな)。






最終更新:2011年02月16日 13:33