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バターはどこへ溶けた?

2001
道出版
ディーン・リップルウッド

★×4

一世を風靡した「チーズはどこへ消えた?」のパロディな本。

チーズ、すごく流行ってたのを覚えています。
某マイクロ○フトが新人研修に使っているだとか。
ビジネスマンたるもの一度は読めだとか。
絵本みたいだと馬鹿にするなかれとか。

で、当時知人が貸してくれたのでチーズを読んだのですが、なんというか、ものすごっっっく好みじゃなかった。
ネガティブ礼賛の私としては同意しかねる内容だったのです。
アメリカ人的というかフロンティア魂なのか知らんけど、「行動を起こすことで俺たちは未来を変えられるぜ!」的メッセージがぷんぷん。
わざわざ物語風にしなくていいから実録系の新書にすればいいのにーという感じでした。
オブラートに包んでやったぜ!みたいな押しつけがましさすら感じた。(被害妄想?)

~長い前提の話、ここまで~

で、当時、チーズをおちょくったバターの本が出たというのは知って快哉を叫んだのだけども、買うのも勿体ないなと思って幾数年。
ブック○フで105円になってたので買いました。古本屋ばんざい。

猫好きなので猫のやる気のなさもすごくいいと思いました。
ビジネスにおいては宗教みたいなこんな諦念は通用しないのかもしれないけど、基本スタンスはこれでいいんじゃないかなー。追いかけすぎると苦しいよね。
身の回りのビジネスマンを見てても、挑戦して成功した人って中途半端に見栄っ張りだったりすることが多くてなんとも…


本の主旨の好みは置いても、チーズの構造をいちいち茶化したバターはほんといい仕事してます。
壁に格言を書くのが面倒だから思うだけ、とか。
こういうおちょくり魂は大好きです。内容よりそのソウルに★4。
まじめにビジネスとか哲学として読まなくても、ブックオフでチーズも探してきて、並べて読んでニヤリとするのがお勧めの読み方かもしれません。


ISBN:4-944154-35-6






最終更新:2011年02月16日 13:35