国家の品格
2005
新潮新書
藤原 正彦
★×1
戦前みたいな日本大好きなおじさんが酔っ払ってクダ巻いたみたいな本。
もしくは田舎の公民館とかで演説してそうな、
中高年相手のカルチャースクールで語ってそうな、そんな印象でした。
町内会の会長か、中小企業の社長か、そんなのが似合いそう。
私も日本国民の端くれである以上、日本は好きだし、日本がいい国なのに越したことはないです。
しかしなんだろうこの受け入れ難さ。
読んでて非常にもやもやしました。
何かを称えあげるとなんでこうもうさんくさいのかなー。
この人の自国ラブ!は、どうして「よその国より優れてるぜ俺たち」なカオリになってしまうんだろうか。
よそと比べず、よそを卑下せず、自分たちを愛することができないもんだろうか。
なんかそれって結局劣等感の裏返しとか、幸せじゃない人が自分を誇示したがるのに似てて、見ててがっかりする系なのです。
一番言いたいこと。
品格を語った本なのに作者に品がない!!
ブックオフで100円で買ったけどそれでも読まなくて良かったかなーというかんじです。
これより後に出た「女性の品格」はあとがきだけ読んだのですが、「自分でも実行できていないこともあるけれども、理想としてこうあるべきという意味で書いた」という趣旨のことが書かれてて、なんか国家の品格よりよっぽど賛同できそうです。
つまり、書いてることより書いてる姿勢に共感できないってことなのかしら。
この本が売れたのもふしぎ。ナルシストが多いのかなー。
ISBN:4-10-610141-6
最終更新:2011年01月12日 12:57