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1ポンドの悲しみ

2007
集英社
石田 衣良

★×3

衣良さんいい仕事してますね、な本。

恋愛の短編集。
普段は手に取らない系なのですが、個人的に石田さん祭り&タイトルが気になって読んでみました。
タイトルはヴェニスの商人からの引用だったのでした。
なるほどー。

恋愛の、しかも短編っていうとどうにも面白くなりづらいと思っていたのですが、これはなかなかいい本でした。
身近にありそうかといえばそうでもなく(持ち物全部に名前書くとかあんまりしないよね)、
でもちゃんと共感もできてホロリもあって。
春樹や市川さんみたいに非現実的なほどの透明感もなく現実的すぎもせず、
山田詠美さんみたいな女子視点とも違っていい。

塩ラーメンがおいしいラーメン屋はいいラーメン屋と信じるのと同じレベルで
短編がうまい人はうまい!と信じてるので
石田さん株が自分の中で上がりました。








最終更新:2011年06月01日 09:36