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こころ


角川文庫
夏目 漱石

★×4

恐れ多くて★つけたりとかしづらいです…な本。

子供のころに一度読んで、中学の教科書にも出てきて、今になってまた読みたいなと思って買いました。
表紙がかわいいから角川にしたんだぜ!
子供のころは気づいてなかったけど、実はけっこう漱石好きだなと気付いたからってのもあります。

で、読みました。
伊坂的エンタメ小説を読み慣れてる現代人にはきっとウケが良くないだろうなーと思いつつ読みました。
更に、読んでる途中に某所で「実は同性愛の本」とか書かれてて髪が逆立つかと思いました。
そういう解釈もありだろうけど、浮ついたBLみたいな視点で見るのはやめてー!と思うのはエゴなのか。


ジェットコースター的じゃなくても、先生と僕の互いへの固執が理解できなくても、それはそれでいいんじゃないだろうか。
刺激を求めるだけが読書じゃないしなあ…
共感だけが読書でもないし。

そういうのを超えたところにこの本の良さはあると思います。
今だから思うだけで、子供のころ読んでもよく分からなかったな。未成年は文学読んじゃダメとか決まりを作った方がいいと思う。

ちょっとミーハーに読むと、漱石の恋愛観はすごいな…とかそういうところにもぐらぐらします。
君、長い黒い髪で縛られた時の心持を知っていますか

しかし君、恋は罪悪ですよ。解っていますか


現代人の感覚からするとどういう会話なんだってかんじですが、
こういうところが文学のしびれるところなんだよ!と思う。






最終更新:2011年02月16日 13:28