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BG、あるいは死せるカイニス


創元推理文庫
石持 浅海

★×3

BGって何だろう?だけで読み進めた本。

SF的な世界観も謎解きも先が気になっていい感じなんだけど、最大の謎はやっぱりBGでしょう。

で、読み進めてBGが何かが分かって納得したかというと…
ふーん、みたいな感じ。
腹落ちしないこともないんだけど、エウレカ!みたいな勢いもないかな。
伏線も何もなくてぽんと出てくるからかなー。
それに比べると「おっさん」あたりはいい伏線でしたね。

基本的には異世界の話なので、作者が「これこれこういう世界なんです」って書いたらそうかーと思うしかないところもありつつ、
伏線&謎解きもちゃんとあって、それでも何か居心地が悪いのは何なんだろう。
ラノベ的なところ?
そういえば表紙もラノベっぽいなー。

あとは、これは完全に自分の好みなのですけど、女性が主役で一人称の小説で「~なのだ」口調だとものすごく違和感が…
そんな口調の女いるか?と思ってしまってむずむずする。
そういうキャラですっていうならいいけど、この子はいちおう普通の女子高生なわけだしね…。


もっとガチガチなSFとして、アシモフみたいな感じで書いてくれたら好みかもしれないなー。
と思ったのは「はだかの太陽?」を連想したから。
アシモフだったら性犯罪の事件自体を書かなそうだけど。


とりあえずこの作者のことは気になったので、他の本も読んでみてから好みかどうか決めようと思います。



最終更新:2011年02月15日 14:26