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クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い


出版社
西尾 維新

★×3

えらい新人さんが出てきたなーと思った本。


まず痛々しい(あー言っちゃった)表紙とかキャラ造形とかキャラ名とか口調とか、厨っぽさを漂わせてるのにきちんとしてるんだよなあ。
ノリだけ見ると、勢いだけの同人誌的オタク臭がするのに、そこをこらえて読んでいくと物語としてのまとまりもちゃんとあるというか。

第一印象が上記のようなかんじなので、それと対比しての「ちゃんと」でしかないのかもしれないけど、
謎→謎解き→一件落着と見せかけて更に謎解き
っていう形、おおーと思いました。

とりあえず見た目と第一印象を裏切らないオタクらしさです。
ちょっとオタクっぽいとかそんなレベルじゃないぞ。
こういう屁理屈こねるオタクってよくいるよねー、でもここまでのレベルの屁理屈はあんまり見ないぞ、というかんじ。

見た目だけで食わず嫌いされそう(というかそもそも非オタクのミステリ好きのアンテナにもひっかからないこともありそう)だけど、一方でこの路線の人を集めてもいるだろうからプラマイゼロ…なのかな。
作者が単にこういうのを好きなのか、これは売れると思ってこうしているのか、サブカルとミステリの融合だーという気概でやってるのか知りたいです。
この装丁が誰のアイデアなのかとかも。
(普通は担当さんが決めるものだと某所で読みましたが、作者の意向が通ることもままあるそうなので)


シリーズ続いてますが、とりあえず続きは気になります。
やたら「昔のぼく」を持ちだされるのも気になる…
積極的にではないかもだけど、機会があれば読みたい。






最終更新:2011年02月17日 10:15