~いかせごれ・森奧の一軒家~
真昼でも日の光が差さない森の中
そこに場違いなようにその家は建っていた
森を横切りその家に向かっているのは
喪服の少女とコートの男
喪服の少女、澪がその家の扉を開いた
澪が呼んだこの家の主は奧に腰掛けていた
暖かい家の中だというのに黄色いローブを着込んだ
この家の主、ジェスターは澪の奥の方に目をやった
「いらっしゃい・・・で・・いいのかな・・・ヴァイス・シュヴァルツ」
「あぁ、ところでこの森、えらく重々しい空気ですね。」
「死をため込んでいますからね。」
「なるほど、ところでこの子にボクを助けさせたのは君かい?」
「違う・・・よ・・おいで・・澪」
ジェスターのとなりへすり寄る澪
そんな澪の頭をなでながらジェスターは続けた
「この子は・・・未だ『人間であること』を・・・捨てていない
まぁ・・・君を助けたって言うことは・・・きみを仲間だと認めてるんじゃ・・・ないかな」
「それはどうも」
「あぁ・・・そうだ・・・
ピエロからきみに・・・プレゼントだそうだ」
ジェスターは持っていた『カード』を
ヴァイスに投げた
漆黒の染まったカードにはNo6と透かしが入っていた
「なんです、これは?」
「『ヤミマガイの種』・・・それを破ることで君は・・・ヤミマガイの
- 特殊能力を手に入れることができる・・・ヤミマガイの特殊能力は
- 『集会所のカギ』にもなっているから」
「ふむ、受け取るだけ受け取っておきます。」
「もう・・・お帰りなさい・・・此の森は・・・長くとどまる場所じゃぁない」
「そうさせていただくよ。・・・色々とお世話になりましたね、お嬢さん。礼を言いますよ。」
「・・・・・・」
「では」
最後にそう告げ、ヴァイスは家をあとにした
おまけ
「お疲れさま・・・澪」
傍らの少女に向けてジェスターは語りかけた
「・・・うん」
「疲れただろう・・・今日は早めに・・・休みなさい」
「うん」
(きゅううぅぅ)
少女のお腹からかわいい音が鳴った
「//////」
ジェスターはもう一度傍らの少女をなで
「そういえば・・・今夜の夕食の・・・買い物を頼んだんだったね
こんやは・・・野菜のスープでも作ろうか」
そう言ってジェスターは台所に向かっていったのだった
最終更新:2012年03月25日 14:53