「や、二人とも。」
「あ、悟飯君。」
「悟飯。」
なのはとフェイトは時空管理局の制服を着ている
はやてもだけど仮配属期間っていうのが終わって正式に時空管理局に入局したようだ
「二人とも制服似合ってるよ。」
「えへへ、ありがとう。」
「ありがとう。そういえば悟飯は胴着なんだね。」
「うん。俺は民間協力者って立場なんだよね。服装とかに制限は無いみたいなんだけど
一番動きやすい格好でって言われたからね。俺にとってはこれが一番だしね。」
ちなみに俺はこっちでは基本的にみんなと一緒に仕事などをしている
後はここのトレーニング室を使わせてもらって修行とか模疑戦とか
そんなにはないけど凶悪犯罪者もしくはその集団などの逮捕っていうのもある
複数のロストロギアで完全武装していて、並大抵の者では敵わないそうだ
その時は時空管理局から正式に解決依頼が来たりする
まぁ、はやて達も一緒に来たりすることもあるんだけどね
「はーい、こっちもできましたー。」
声のした方を見ると
制服を着たはやてとマリーさんがいた
「似合ってるよ、はやて。」
「えへへ、ありがとな。」
はやては特別捜査官
なのはは戦技教導隊
フェイトは執務官
っていうのを目指してる
この三人なら大丈夫だろ
「でもフェイトちゃんアースラ勤務になれてよかったですね。」
「そーだね。艦長はなのはちゃんも欲しかったみたいなんだけど。」
そういえば、フェイトはリンディさんの養子なったんだっけ
あの時のフェイトはホントに嬉しそうだったな
「さすがにAAA級三人は保持させてもらえないって。」
「なるほどー。」
組織って大変だな
ここ以外じゃフリーザ軍ぐらいしかしらないけど…
ベジータさんが言うには階級などは完全に戦闘力順だって話だ
こことは違うみたいだ
「おかーさんとおにーちゃんといっしょでよかったな。フェイトちゃん。」
「うん。」
「私も基本的にうちの子達といっしょやしね。管理局は人情人事してくれるんやねー。
まぁ、私等の場合はレティ提督が六人まとめて高ランク戦力をゲットしよって計算が
あるかもしれんへんけど。」
「「あー、その計算は間違いなくある。」」
「ついでに言えばレティ提督、悟飯を局員にするために事あるごとに勧誘してるんよね。」
「うん。俺に会えば必ず『時空管理局に入局しない?かなりの高待遇で迎え入れるわよ。』
って言ってくるからなぁ。ほかにもここのパンフレットとか送ってくるし。」
「まぁ、悟飯君の戦闘能力見たら仕方が無いとは思うけどね。」
「そんなことになってたんだ。悟飯。」
「大変だね、悟飯君。でも悟飯君はどうするの?」
「まぁ可能性の一つとしてあるかもね。仮にそうなるとしても
平和を取り戻してからだな。」
元居た世界に戻り平和を取り戻す
これが今の俺の目的であり目標だ
民間協力者として時空管理局に協力するか局員になるか
それを決めるのはそれからだ
「そっか…。悟飯君なら必ず平和を取り戻せるよ。」
「ありがとう、なのは。」
「そういえば悟飯の居た世界の手がかりとか見つかったの?」
「こっちも必死になって探してるんだけど全然見つからないのよ。ゴメンね、悟飯君。」
「あ、いえ、探してくれてるだけで十分ですよ。みんなが忙しいのはわかってますし。」
こればっかりは焦ってもどうにもならない
みんなを信じて待つしかない
「主はやてこちらでしたか。」
「はやて。」
「みんな。」
いつのまにかシグナムさん達が来ていた
「あれ?シャマルさん以外の三人の制服って武装隊甲冑のアンダースーツですか?」
「ああ。局の女子制服は窮屈でな。」
「こっちの方が馴染むんだよ。」
「それにこちらの方が動きやすいしな。」
「シャマルさんは制服ですねー。」
「医療白衣もセットですよ。」
「シャマルさんは医者の方も兼ねてるんですよね。」
「ええ。何かあったらすぐに私に言ってね。」
「あ、そうそう。はやてちゃんのデバイス、シュベルトクロイツⅡのバージョン8が届いてるよ。」
「ほんまですか?」
はやてのデバイスは夜天の書とリインフォースさんのデバイスと同型のを使ってる
みんなの使うデバイスの中でそれが一番相性がよかったらしい
まぁ、そのデバイスははやての能力に耐え切れずに何度も改修をしてるんだけどね
ちなみに夜天の書の蒐集行使って言うのははやてにしか使えない
これはレアスキルっていうものらしい
後、物は試しとうことで何でか俺に夜天の書を使わせようとしたことがあった
勿論何の反応も示さなかった
当然といえば当然だけどね
「なのはちゃん、レイジングハートの補強終わったって。」
「あ、じゃ取りにいきまーす。」
なのはの方を見てみるとヴィータの髪で遊んでいた
「私も行くね。シュベルトクロイツⅡを受け取ってくるね。」
「はい。」
「マリーさん、おーきにですー。」
なのはとマリーさんはデバイスを受け取りに行った
「あー、やっと開放された…。」
「はは、お疲れ。」
「まったく、人の髪で遊びやがって…。」
「まぁまぁ、なのはちゃんも悪気があったやないんやし。」
すごく楽しんでるみたいだったんだけどね
「悪気があったら許さねーっての。」
「はは。そういえばなのはってデバイス取りにいったみたいだけどフェイトの方はどうなの?」
「私のバルディッシュザンバーの方は昨日辺りに調整が終わったんだ。」
「そうなんだ。みんなのも昨日辺りだったよね?」
「ああ。」
「そーいや悟飯ってアタシ等みたいに何か持って戦ったりしねーのか?」
「俺?そーだな…昔は剣とか使ってたな。後は昔お父さんから棒術を教わったこともあったな。」
「ほぉ、剣を使ってたのか。」
「と言っても俺はシグナムさんみたいにはできませんけどね。」
「どういう経緯で使うことになったん?」
「荒野に置き去りにされた時にね。」
「「「「「「「へ?」」」」」」
「あー、説明がたりてなかったか。俺が四歳ぐらいのとき俺の居た世界の地球にとんでもなく
強い奴が悪さしにやってくることがわかってね。俺の師匠であるピッコロさんが俺を鍛える
ためにね。」
「それとおまえを荒野に置き去りにするのどういった関係があるんだ?」
「あの時の俺は自分で言うのも何ですけどどうしようも無い程の泣き虫で甘ったれでしてね。」
「そんな頃があったんか…。今の悟飯を見てると想像できへんな。」
「そう?まぁその時に俺の中にはかなりの力が眠っていて俺が力を使えるかどうかで地球の運命が
決まるって言われてね。たださっきも言ったようにあの頃の俺はどうしようもないほどの泣き虫で
甘ったれでね。まずはそれを直せってことで『半年間この荒野で一人で生き残ってみせろ!!』
って言われて置き去りにされたんだ。で、一日たって起きたら胴着着て剣を背負ってたんだ。
まぁ、剣と胴着は多分ピッコロさんが俺にくれたんだろうけど。」
「その後どうなったん?」
「そのまま生活してたさ。食べ物は木の実とか俺を食べようとしてきた肉食恐竜を気絶させて
その恐竜の尻尾を剣で斬ってその肉を食べてたな。半年経ったらピッコロさんが帰ってきてくれて
それからの五ヶ月は食事と睡眠以外はずっとピッコロさんと修行してたな。」
懐かしいな………
あの半年間で泣き虫は直ったってピッコロさんに褒められたっけか
視線を感じて周りを見てみたらみんなが俺の方を見ていた
「あれ?どうしたの?」
「…悟飯の強さの秘密が少しはわかった気がする。」
みんなもうんうんと頷いていた
「だけど悟飯君、つらくなかったの?」
「たしかに悲しい想いやつらい想いはしました。」
仲良くなった草食恐竜を守れなかったこと
ロボットさんを俺の弱さのせいで死なせてしまったこと
…あの頃からだったな
俺が自分の意思で強さを求めるようになったの
「だけど、あの頃があったから今の俺がいる。あの時ピッコロさんに連れ出されなければ
俺はずっと泣き虫で甘ったれのまま育っていったと思う。だから俺はピッコロさんには凄く
感謝してるんですよ。俺を鍛えてくれたことに。」
「…孫。」
「はい?」
「いい師を持ったのだな。」
「はい!!」
「話は変わるが、ついさっき思い出したことなんだが…。」
「何をです?」
「テスタロッサ、デバイスの慣らしはもうすんだのか?」
「いえ、まだですけど…。」
「全力で慣らしをしたとは思わないか?」
「…いいですね。」
…この雰囲気は
「レヴァンティンも中身はだいぶ新式だ。
怪我をさせないよう気をつけるからな。テスタロッサ。」
「おかまいなく。バルディッシュザンバーも元気いっぱいですから。」
やっぱりこうなった…
「え?あれれ?どーゆー状況?」
なのはが戻ってきたようだ
ユーノもいるみたいだ
「なのはちゃん。ユーノ君。デバイスの慣らしということで模擬戦をすることになったの。」
「なるほど。」
「うちのリーダーもテスタロッサも、まったくあきれたバトルマニアだ。」
「フェイトちゃんも嫌いじゃないから…。」
「なのはちゃんもエクセリオン戻ってきてるんやろ。参加するかー?」
「ええ!?」
「そうだね。なのはとヴィータも一緒にどう?」
「べ、別に私じゃなくても…。あ!!悟飯君はどう?」
「別に参加してもいいけど今回はデバイスの慣らしってことでもあるんだろ?
だったら俺よりもなのはの方がいいんじゃないか?」
「アタシはパス。無駄な戦いは腹が減るだけだしな。」
「何だ、つまらん。このレベルの団体戦ができる機会は貴重なんだがな。」
「あはは、それは勤務訓練の時にでもー。」
「なのはってシグナムさんとやるの苦手なんだよね。」
「やりづらいタイプってのもあるけど、シグナムさんのは訓練じゃなくて殆ど真剣勝負だから…。」
「なのはは接近戦苦手だもんな。俺と戦った時もあまり反応できてなかったし。」
「悟飯の攻撃ははなのはの防御を簡単に貫けるよね。」
「一応あれからは回避術や杖を使った攻撃方法も色々考えているんだよ。」
「ヴィータもまざらない?」
「くどいぞテスタロッサ。アタシははやてのため以外で無駄に戦う気はねー。
お前等みたいなバトルマニアと一緒にすんな。」
「あー、ひどーい。」
「と言って主や孫の前で敗北するのが嫌なだけだったりはしないか?」
あ、ヴィータから何かが切れる音がした
「なんだとテメェェ!!!!」
「私に!?」
何でかヴィータはなのはに掴みかかっていった
「いいぞこの野郎!!上等だ!!やったろうじゃねえか!!準備しろなのは!!」
「ええええ!?」
「悟飯!!」
「はい!?」
「アタシの勝つところよっく見とけ!!」
「あ、ああ。」
「私等もやろかー。」
「やりましょーか。」
はやてとシャマルさんも参加するようだ
「リインフォースはどないする?」
「そうですね…向こうはあの三人のほかにクロノ執務官とアルフが来ると思われるので
私よりザフィーラの方が適任かと。」
「なるほど。ならさっそくザフィーラに連絡入れへんと。リインフォースは今回は見学って
ことでええの?」
「はい。それで構いません。」
「でもそれだけやとあれやし………あ!!」
「えー今回の集団戦はベルカ式騎士対ミッド式魔導師の五対五のチーム戦です。」
何故か俺とリインフォースさんは審判をやることになっていた
………リインフォースさんは兎も角、俺は状況に流されたっぽいな
「ルールは局の戦闘訓練準拠。攻撃は非殺傷設定。武器を持ってる人は相手のバリアジャケットを
抜かないように注意すること。」
「こちらで危険と判断した場合は私か悟飯が止めに入るのでそのことも頭に入れておいてくれ。」
「両チームのリーダーははやてとクロノ。作戦会議が終わったら始めてください。」
俺がそう言った後すぐに作戦会議を始めやようだ
…ヴィータにシグナムさんにフェイトは完全に火が点いてるな
周りに触発しそうだ
無事に終わるかなぁ…
両チームとも作戦会議は終わったようだ
あれ?何か全員に火が点いたような…
「管理局指揮官三名とその使い魔二名!!高度な連携戦を教えに行くぞ!!」
「おー!!」
「ちょ!!クロノまた!!」
「よっしゃ!!!魔導師のみんなに騎士の戦闘を見せたろ!!」
「おう!!」
という訳で模擬戦が始まった
最初は乗り気じゃなかった人もノリノリで戦ってるな
「…いいものだな。」
「何がですか?」
「みな楽しそうにしている。」
「そうですね。」
「主はやても騎士達も楽しそうにしている。」
話してる途中に流れ弾が何発か飛んで来たのでそれらを弾き飛ばす
「はやて達がああいう風にできているのもリインフォースさんがいるからですよ。」
「そうなのか?」
「ええ。もしあの時リインフォースさんが死んでいれば表面上は兎も角心の中じゃずっと自分を
責め続けてたと思いますよ。自分自身の力の無さを。」
「悟飯…。」
「そうすることに意味なんてないのにしてしまうんですよ。どうしても。だから
リインフォースさんが生きいて本当によかった。俺の様な想いをしなくて…。」
「…悟飯。」
「ああ、すみません。気にしないでください。」
「…悟飯。」
「はい?」
「おまえには守れなったものがあったのかもしれない。だが守れたものもあったのだろう?」
「ええ、まぁ。」
「私もおまえに命を助けられた。そしておまえに命を助けられた人々も大勢いるはずだ。
私はそのことをおまえに感謝している。そしてお前に命を助けられた人々も
おまえに感謝しているはずだ。そのことは忘れるな。」
…そうだったな
たしかに守れなかったものはたくさんある
けど、守れたものもあったんだよな
「リインフォースさん…。」
「それに私が言うのも何だが、過去を忘れろとは言わない。だが、あまり過去に囚われすぎるなよ。」
「…リインフォースさん。」
「ん?」
「ありがとうございました。」
「ああ、どういたしまして。」
突如訓練室が揺れ始めた
「な、何だ?」
「フィールド形成!!発動完了!!お待たせしました!!おっきいのいきます!!」
見るとなのはとフェイトがかなりの大技の発動準備に入っていた
「N&F中距離殲滅コンビネーション!!」
「空間攻撃ブラストカラミティ!!」
「どっこいこっちも詠唱完了や!!広域攻撃Sランクの意地がある!!」
はやてもか
屋外ならともかく室内でぶつけ合ったら…
「ユーノ。」
「結界展開完了。大丈夫、訓練室は壊れない。」
「悟飯。」
「あれを受け止めればいいのか?」
「ああ。君にしかできないことだ。」
とりあいず射線上に移動してみる
ってもう撃っちゃったみたいだ
少し速度を上げてに三人の攻撃がぶつかり合うであろう場所に移動
両サイドから迫り来る膨大なエネルギーの塊を
両手で受け止める
「え?」
受け止めた瞬間ここに居る全員を巻き込んだ大爆発が起こった
三人の技が未完成だったのかそれとも別の要因があったのか
飛んでた人は全員墜落していった
「アイタタタ…。」
「なのは…顔煤とかで汚れてるよ。」
「ふえ!?ってフェイトちゃんも!!」
「え!?」
「あ、ほんまや。」
「って、はやても!!」
「ほんま!?」
「ホントだ。」
「って悟飯もやないか。」
そう言われて少し顔を手の甲で擦ってみると汚れが付いていた
周りをみるとみんな俺達と同じ状況だった
「「「「ぷっ、あはははは。」」」」
ま、こんな一日もいっか
最終更新:2013年04月13日 05:55