「誕生日?」
「そうだ。主はやてのだ。」
はやて達がお風呂に入ってる時
庭先で修行していたらシグナムさん達から話を持ちかけられた
はやての誕生日のことについてだ
「誕生日というのは祝うものだと聞いてな。」
「なるほど。喜ぶと思いますよ。はやて。」
「勿論主には当日まで秘密にしておく。」
「秘密にしておいて、当日にはやてを驚かそうっていうわけですね。」
「その通りだ。」
「ちなみにケーキは翠屋から届くことになっている。」
「幸いここ数日は管理局からの仕事も入ってないからな。準備する時間は十分にある。」
「という訳だ。何かプレゼントを用意しておけよ。」
「わかりました。」
プレゼント…か
女の子って何をプレゼントしたら喜ぶんだろ…
………まったくわからない
明日にでも誰かに相談してみるか
「そうそう。当日、飾り付けをするまでの間孫、おまえが主を連れ出しておいてくれ。」
「って、俺ですか!?」
「ああ、頼んだぞ。」
「わかりました。」
誕生日のことはやてに悟られないようにしないとな
「上がったでー。」
はやて達がお風呂から上がって来たみたいだ
「悟飯、目茶目茶汗掻いてるやないの!!」
「え…ホントだ。」
言われてみれば少し寒いな
夕食食べてから休み無しでずっと修行してたからかな
いつもより量と密度をかなり上げてたし
「そのままで居たら風邪引いてしまうで!!今日は先に入っとき。シグナムもリインフォースも
それでええよな?」
「ええ、我々は構いません。」
「そういことだ。悟飯、先に入ってこい。」
「わかりました。お先に失礼しますね。」

そして次の日
どんな物をプレゼントしたらいいか
なのは達に聞いてみたところ
気持ちが篭っていれば何でもいい、指輪、オルゴール、アクセサリー
といった返答を貰った
それらを探すために町に来てるんだけど
…俺、お金持ってなかったっけ
俺が初めてこの世界に来て八神家で生活するようになった時
はやてが『何か欲しい物があったら私に言ってな。』って言ってくれた
といっても欲しい物は取り分けなく
せいぜい、予備の胴着を何着か作るため布地代を出して貰った時以外はやてからお金を
貰った事はない
管理局から貰った報酬も全部はやてに渡してるし
どうしよう…
考えながら町を歩いていると看板が目に入った
「えーと、何々。超特大ラーメンを30分以内に食べ切れたら賞金1万円…。」
えーと、店の方角は…あっちか

よし、お金は手に入った
何を買おうかな
色々お店を巡ってるけど中々見つからないな…
そう思いながら次のお店に入って探しているとある首飾りにに目が留まった
ただの首飾りではなく、首飾りの中心部に…四星球がついていた
と言ってもそれはかなり小さく、ドラゴンボールではなくただのガラス玉でできてる物だ
四星球か…
これはお父さんのお爺さんの形見でお守りだっけか
お父さんは自分の命を何度も救ってくれたって言ってた
そして俺が生まれた時にお父さんが探し出してくれて俺のお守りになったんだっけか
俺もこいつには何度も助けられた
ガーリックJr達に拉致られた時
ラディッツに拉致られた時
俺の帽子に四星球が付いていたからお父さんはすぐに俺を助けに来ることができた
…ホント…色々あったな
…よし、はやてへのプレゼントはこれにしよう

はやての誕生日当日
俺はいつものように朝早くに起きて体を伸ばして超サイヤ人になり
はやてが起きてくるまで庭先で修行をしはやてが起きてきたら
おはようの挨拶をして一緒に朝ご飯を作る
そしてみんなで朝ご飯を食べたら俺が皿洗いをする
よし、普段と変わらないな
内心悟られたらどうしようと思ってたけど大丈夫だったみたいだ
…そろそろはやてを連れ出すか
「なぁ、はやて。」
「何?」
「一緒に出かけないか?」
「…え、今なんて?」
「一緒に出かけないかって言ったんだけど…。」
…怒らせちゃったのかな?
あれ?何かはやての顔が少し赤いような…
「行こ行こ!!着替えてくるからちょっと待とって!!」

「悟飯と二人っきりになるんも久しぶりやね。」
「そうだね。」
俺ははやての乗る車椅子を押しながら公園を歩いている
女の子と出歩く時は少し静かな所が好ましく、男が必ずエスコートするものだと
リンディさんから教わった
「それに超サイヤ人やない悟飯も久しぶりやし。」
「たしかに。外である時以外は超サイヤ人でいるからね。」
「そーいやその修行ってどのくらい進んどるん?」
「そうだな…全てのマイナス要素が無くなるまであと少しだな。」
「ふーん。その修行始めてけっこう経つけど大変みたいやね。」
「こればっかりは時間掛けないとどうにもならないしね。」
「だけど悟飯、無理せえへんようにな。」
「うん。わかってるよ。」
はやてはよく俺のこと心配してくれるな
何だかうれしいな
「じゃあ次は図書館にでも行こうか。」
「うん。」

「そういえば図書館とか来るのも随分久しぶりな気がするな。」
「悟飯はずっと修行ばっかしてるもんな。」
「ははは。せっかくだしはやてのおすすめの本とかある?」
「そやね………男の子やし………神話とか冒険物とかそういうのは平気?」
「うん、大丈夫だよ。」
「そやったらこっちにおもろいのあるで。」
その後ははやてと一緒に昼ごろまで本を読んでいた

お昼食べに一旦家に戻ろうと言って
はやてと一緒に家に向かってる
もう飾り付けが終わってる頃だろう
家の中にある気も増えてるし準備は終わってるみたいだな
家の中に入ると俺は超サイヤ人になる
「やっぱいつ見ても不思議やなぁ。」
「そう?まぁ早く居間の方へ行こう。」
はやとの車椅子を押しながら居間のドアを開ける
『お誕生日、おめでとう!!!!』
「…え?」
「驚いた?今日はやてちゃんの誕生日でしょ。」
「だからはやてに秘密で準備進めて驚かせようとしたの。
「びっくりした?」
…反応がないな
「はやて?」
「あ、ごめん。こないな風に祝ってもらったんは初めてやから、うれしくてつい…。」
「ああ、もう!!主役がそんなんでどうするの!!ほら、何か挨拶!!」
「あ、えーと、私のために、その、ありがとうございます!!」
「ありきたりねぇー。まぁいいわ。」
「ほら、はやてちゃん。ローソクの火消して。」
「あ、うん。」
はやてがローソクの火を消して誕生日会が始まった
にしてもみんな騒いだりするの好きだな
俺も楽しんでるけどね
はやても嬉しそうにしてるいっか

そろそろプレゼントを渡したほうがいいのかな
桃子さんが二人っきりの時に渡したほうがはやても喜ぶって
翠屋に行った時に言ってた
はやてはなのは達と楽しそうに話してるし後でいっか
チキンを食べながらそう考えていると
「悟飯。」
ヴィータが声を掛けてきた
「何?ヴィータ。」
「始まるぞ。」
「始まるって何が?」
「大食い大会。」
大食い大会か
大食い大会…
「ってまた?たしかこの前もやったよね。」
「何でもリンディ提督がお前にリベンジをしたいそうだ。」
そういえばこの前は俺と優勝争ったんだっけ
で、今回は前回負けたリベンジっと
「食べるものは普通のシュークリームで優勝表品は翠屋特製シュークリームセットなの。」
「あそこのシュークリームは絶品だ。」
「ああ。あそこのシュークリームはギガうめーんだ!!」
「という訳だ、孫。主はやても期待している。主の期待を裏切ってくれるなよ。」
って、みんなも期待してる目で見てる
まぁ、頑張るか

あ…危なかった
負けるかと思った
これが始まる前俺が色々なもの食べてたからって…
出された飲み物が砂糖と牛乳が大量に入ったお茶っていうのもあるけど…
シュークリームの食べた数は三桁突入したよ
他の人はその前に棄権していったのに…
やっぱリンディさんって…ホントはサイヤ人とか…
そう思って本気になって気を探ってみたけどそんなことはなかった
そのリンディさんは隅っこ方で落ち込んでいた
悪いことしたかなって思ったけど
はやて達は喜んでるみたいだし…いっか

夜も遅くなって来たのでお開きになった
みんなで後片付けをしてる
はやては…ちょうど一人みたいだな
「はやて。」
「何。」
「はい、俺からのプレゼント。」
「え、あ、ありがとう。…その、開けていい?」
「いいよ。」
そういった後、はやてはプレゼントを入れた箱を開けた
「あ、綺麗…。悟飯、ありがとな。大事にするから。」
「喜んでもらえてよかったよ。」

その後、後片付けも終わりみんな帰っていった
そろそろ寝ようかと思ってたらはやてが外を見ていた
「どうしたの?」
「いやな、今日は星空が綺麗ってゆうとったんよ。でも曇ってしもうて…。」
「あ、ほんとだ。」
昼ごろは晴れてたのに
何とかしてやりたいな…そうだ
「星空見たい?」
「そりゃ見れるんやったら見たいけど…。」
「じゃ、見にいこっか。」
そう言ってはやてを抱き上げる
「え、あ、悟飯?」
「俺が雲の上まで連れて行ってあげるよ。バリアを張って行くから
その格好でも大丈夫だよ。」
そう言った後外にでてバリアを張り一気に上昇していった

雲をつき抜けた後、上昇するのをやめた
「着いたよ。」
「びっくりしたぁ。心の準備まだやったのに。」
「ごめん。」
「でも、満天の星空見れたんや。許したる。」
怒ってないみたいだな
よかった
「綺麗やなぁ。こないな星空見たんは生まれて初めてや。」
「空気が澄んでるからね。下から見るより綺麗に見れるんだ。」
そういえば昔はお父さんとドラム缶風呂入りながらよく星空を見てたっけなぁ
パオズ山からはかなり綺麗に見れるんだよなぁ
後よく潜りっこしてたっけか
懐かしいな
「あ、流れ星!!」
「ほんとだ。」
たしか願い事するんだったな
必ず平和を取り戻せますように
「はやては何か願い事とかした?」
「うん。」
「どんな願い事?」
「内緒や。悟飯は?」
「じゃ、俺も内緒。」
「むー…まあええわ。悟飯。」
「何?」
「ありがとな。」
「どういたしまして。」

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最終更新:2013年04月13日 05:56