そんな周囲が大騒ぎになっている間も万太郎はルーテシアの巨大召喚獣と激闘を
繰り広げていた。この戦いもやはりリングの上で悪行超人と戦う時と違って
ダラダラと長期戦をやるわけにも行かないので、結構あっさりしていた。
「それぇい! 48の殺人技の一つ! 風林火山!!」
出た! またも48の殺人技! しかもこれはキン肉スグルが超人オリンピック
チャンプとなった後の世界サーキットの際に当時のハワイチャンプである
超人界有数の返し技の名手ジェシー・メイビアを倒した時の技、「風林火山」である。
「素早き事風のごとく!」
万太郎は巨大召喚獣の脚に自らの腕を引っ掛け、そのまま円を描くように
高速で走り出した。その速度のあまり竜巻が発生する程である。
「静かなる事林のごとく!」
さらに万太郎は巨大召喚獣を腕に引っ掛けたまま、先程の竜巻に乗って
ローリングクレイドルで天高く舞い上がった。
「侵略する事火のごとく!」
天高く舞い上がった後、万太郎は巨大召喚獣の頭をパイルドライバーで地に打ち付けた。
「動かざる事!! 山のごとし!! キン肉フラッシュ!!」
トドメはキン肉スグルが怪獣を倒す際に主に使用したと言われる光線技、キン肉フラッシュ!
超人に対しては効き目は薄いが、何故か怪獣に対しては恐ろしい威力を発揮した
キン肉フラッシュは忽ち巨大召喚獣を爆発四散させたのであった。

「おおー! あの巨大豚男が勝ったぞー!」
「うそ~! 万太郎君ってあんなに強かったんやね…タダの豚男や無かったんやね?」
万太郎が巨大召喚獣を倒した事実は周囲で戦っていた管理局員達を騒がせ、
特に万太郎をただの豚男としか認識していなかったはやては相当驚いていた。

巨大召喚獣を倒した後、万太郎は自らの筋肉をアピールする様なパフォーマンスを
取っていたのだが、自身の召喚獣が倒されたにも関わらずルーテシアは顔色一つ変えなかった。
「良いよ…まだ沢山いるから…。」
と、言い放つと共に新しい巨大召喚獣を次々に万太郎の周囲に投入して来たでは無いか。
「ゲ…ゲェ――――――!!」
これには万太郎もビビッてチビッた。
「一体だけでも大変なのにこれは無いよ~!」
早速怖気付く万太郎だが、巨大召喚獣は構わず攻めて来た。
「ええい! マンタロー一本背負い!!」
ヤケクソになった万太郎は再び巨大召喚獣に対し柔道の一本背負いで投げ飛ばした。
ちなみに万太郎の父であるキン肉スグルが日本育ちである事もあって
万太郎もスグルから良く柔道に関して仕込まれていた事実があったりする。

さて、万太郎が一本背負いで投げ飛ばした巨大召喚獣がどうなったのかと言うと、
これたまたやっぱり先の48の殺人技で投げ飛ばされたガジェット同様に
聖王のゆりかごに激突するワケである。その時には既に多数の局員や
なのは・ヴィータらが内部に突入していた故にこれはこれで大変な事になっていた。
「かなり揺れてるね! どうして!?」
「ウチで面倒見てたあの豚男が何かやらかしたらしい。でもそんな事は関係ねぇ。行くぞ!」
「うん!」
こういう状況でも構わず任務へ突き進むなのはとヴィータは強いと言うか何と言うか…

「やめた…。私にまでニンニクの匂いが移りそうだから別の所に行く…。」
ルーテシアの召喚獣はまだストックがかなりあったが、その都度万太郎に投げられて
聖王のゆりかごにダメージが入ってしまうので、やめてそのまま何処かへ行ってしまった。
それには万太郎もホッとしてその場に座り込み、一息付いていた。
「は~! 終わったか~!」
「Ⅱ世! まだですよ! まだ戦いは終わってませんよー!」
ミートの言う通り、空ではガジェットや武装局員達が飛びまわっている。
「え~…そんな~! もう疲れたよ~!」
「そんな事言っても良いんですかー!? 女の子達に嫌われても良いんですかー!?」
「そ…そうだった! この戦いで活躍して僕はモテモテになるんだー!」
またまたミートに乗せられて万太郎はやる気を取り戻し、立ち上がっていた。

「お嬢さん! この僕とカルビ丼でもどうですか…?」
「黙れしつこいこの豚男!」
「ギャヒッ!」
万太郎はしつこく何度も戦闘機人にナンパを仕掛け、その度に袋叩きにされていた。
「まったく何度袋叩きにされれば気が済むんだコイツは…。」
「構うな! ニンニクの匂いが移るぞ!」
戦闘機人達が去った後で、その場に倒れていた万太郎の隣にミートが歩み寄った。
「Ⅱ世もういい加減にしてくださいよ。何度ナンパすれば気が済むんですか?」
「フフフ…ミート…僕の辞書に諦めと言う文字は無いのさ…。」
「ハ~…。女の子の事になるとすぐこれだ。その根性を少しはトレーニングや
戦いなどにも使ってくださいよ。」
ミートはすっかり呆れていたが…、ここで万太郎がスカリエッティの目に入るのは当然の事だった。

「何だあのムキムキの豚男は…。」
スカリエッティの正面に映っている画面にはカルビ丼を食っている万太郎が
映し出されており、スカリエッティも呆れてしまっていた。
だが、そうしながらも計測器で万太郎の力に関して計測していたりもする。
「魔力資質はゼロ…だが運動能力、体力、耐久力、回復力は人間のそれを遥かに凌駕している…
と言うかニンニクを食って巨大化したり魔力も無いのに手から光線を出すとは一体何者なんだ?」
疑問に思っていたスカリエッティだが、新たな映像を見た直後にかなり気まずい顔になった。
「しかも…何かかなり下品な方法で空を飛ぶし…。」
映像には万太郎が放屁で飛ぶ光景が映し出されており、別に匂いが届いてくるワケでも
無いのに思わず鼻を摘んでいた。

その後、各所で様々な戦い…様々なドラマが展開されていた。
スバルとその姉、ギンガとの姉妹対決があったり…ティアナが脚に傷を負いながらも
戦闘機人数人と戦ったり…どさくさに紛れて一儲けしようとやって来て
管理局とスカリエッティ軍団の両方に有償でカルビ丼を振舞っていた
カルビ丼屋台で万太郎がカルビ丼を注文して食ってたり…かつてなのはに重症を
負わせた機械兵器にヴィータも重症を負わされたり…万太郎がやっぱり
戦闘機人にナンパを仕掛けて袋叩きにされたり…何故か時空を超えて
ミッドチルダまでやって来たアデランスの中野さんと吉貝アナが
戦闘の実況中継を始めてしまったり…カルビ丼屋台のオヤジが屋台を
引きながらも雨あられと降り注ぐ魔砲を華麗にかわしたり…
万太郎がせっかくティアナのピンチに颯爽と現れて格好良い所見せようとしたのに
ニンニク臭いとか言われてティアナにまで撃たれてしまったり…
キャロのフリードとルーテシアの召喚獣の激闘が繰り広げられたり…
万太郎がせっかくスバルのピンチに颯爽と現れて格好良い所を見せようとしたのに
ニンニク臭いとか言われてシューティングアーツで殴り飛ばされてしまったり…
万太郎のニンニクの匂いの混じった放屁が余りにも臭くて管理局魔導師達や
ガジェットが大量に落ちてしまったり…万太郎がガジェットを48の殺人技で
投げていたら間違えてその辺の武装局員まで投げ飛ばしてしまったり…
シグナム&リィンフォースⅡとゼスト&アギトの激闘が繰り広げられていたり…
中野さんのカツラが飛んだり…エリオとガリューの激闘が繰り広げられていたり…
シリアスな戦いが万太郎のカルビ丼音頭のせいで台無しにされてしまったり…
間違って万太郎がガリューをキン肉バスターで倒してしまったり…
獲物を取られて怒ったエリオに万太郎が追い駆けまわされてしまったり…
カルビ丼屋台がなんと聖王のゆりかごの甲板上にまで出張して来ていたり…
先程飛んで行った中野さんのカツラが何故かルーテシアの頭にはまったり…
先程重症を負ったヴィータを皆が治療しようとするけど、医療班はおろか
シャマルの治療魔法さえお手上げでそのまま死亡は確実と思ったら、その時たまたま
近くにいた万太郎のマスクが剥がれそうになって、隙間からかすかに漏れ出した
フェイスフラッシュの光を浴びてヴィータが五体満足で蘇ったり…
実はヴァイスやレジアス中将はプロレスオタだった事が発覚したり…
万太郎が何故かリリカルなのはストライカーズのOPテーマを歌うんだけど
あまりにも音痴すぎて周囲にいた連中みんな耳の鼓膜が破れてぶったおれたり…
万太郎はロリコンじゃないのでさりげなくキャロだけ相手にされて無かったり…
実は中野さんはカツラの予備を幾つも持っていた事が発覚したり…
ルーテシアが中野さんのカツラを気に入ってしまったり…
なのはが必死になって聖王のゆりかごに捕らわれているヴィヴィオを
救出しに来たら何故かそこにもカルビ丼屋台があってヴィヴィオがカルビ丼を
ごちそうになっていたり…しかもなのはが代金を払わされたり…
さらになのはが代金支払う光景が中野さんと吉貝アナによって実況中継されたり…
フェイトが潜入してた洞窟内の研究所でも何故かカルビ丼屋台が出張してたり…
さらにそこにも何故か中野さんと吉貝アナが態々実況中継してたり…
はやてがラグナロクしたら間違って万太郎に直撃したり…ミートとユーノが仲良くなってたり…
またまた万太郎が戦闘機人にナンパしかけて袋叩きにされてしまったり…
などなど…本当の本当に色んな事があったのである。

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最終更新:2007年08月27日 18:55