第四十話『恨みと怒りと疾風と』
「あれは…人間…!!」
ミュウツーが森で隠れていると、ミュウツーに誘き寄せられたように、獲物が現れた。
その名は
アシュリー。
もちろんミュウツーは名前など知らないが、人間であることに変わりはない。
幸いにもこちらには気づいていないようだし、武器もしまっているようだ。
―――テレポートで移動して、死角からシャドーボールを撃つ…。
相手は僅かだが怪我を負っている…やるなら今しかないだろう。
シュン…という音とともに、アシュリーの後ろに何かが現れる。
アシュリーも薄々気づいていたが、急に現れるとは思わなかったのだろう。
黒い球体――シャドーボールが背中に直撃して、そのまま吹っ飛んだ。
「…っく…は…何…で…」
「…息があったか。だが、もう一度シャドーボールを使うのは勿体ないのでな…お前の武器で殺してやる…」
ミュウツーはアシュリーのザックから血の付いたバットを取り出すと、思いっきり振り下ろした。
ゴスッという鈍い音が森に響く。
幸い当たったところは頭ではなかった。
が、背中に当たったバットは、背骨を折り、中の臓器も殆ど潰すほどだった。
「このバットに血が付いているようだが…お前がやったのか?」
「…ち……う…」
「もう言葉も話せないか…まぁ当たり前の話だが…」
ミュウツーは一度しゃがみ、ザックの中身を探る。
他に武器らしき物は見あたらなかった。
本当のアシュリーの武器は。
「死………ね…」
「何だ…?まだ息が…!?」
じりじりと熱い感じがミュウツーの足に感じる。
「な…?何故火がここに…!その本…貴様か!」
ミュウツーはアシュリーに向けてシャドーボールを撃ち込んだ。
アシュリーの体が消滅するほどの力が籠もったシャドーボールは、地面に当たり小さな爆風とともに消える。
「問題はこっち…使っていたあの人間を殺しても消えない…!ぐっ…。」
ミュウツーはどんどん燃えていく火を消そうと、テレポートをし続ける。
だが消えなかった。その炎は、アシュリーののろいかと思えるほどついてきた。
「こうなったら…。」
ミュウツーが足に手をついて、シャドーボールを撃つ。
「ぐぉおおおおお!!!」
ミュウツーの足が一瞬にして消える。
そして消えたすぐ後に、また足が生えてきた。
ミュウツーは爬虫類か?違う。では何故足が治ってきたのか。
それは、ミュウツーのもう一つの技、自己再生を使ったから。
かといってこんな技使って疲れない訳もなく、そのまま疲労でミュウツーは寝てしまった。
―――ミュウツー…ミュウツー…?
誰…?ここは何処…?何故か懐かしい…。
――ミュウツー、聞いてるの…?
アイツー?アイツーの声!?
そうよ、ミュウツー…また会えて嬉しいわ…
ほ…本当!?アイツー!今行くよ!!
―――駄目…私はあなたとは居られない…
え、なんで!?どこ行くの!?アイツー!?
「…!?」
明るい。先ほどの戦いから結構時間が経ったのだろうか。
「…今のは…夢…?」
幸いにも、誰にも襲われていない。
「そうだ…私にはやらなければならない事がある…。」
ミュウツーは動き出す。全ては復讐のために。
【朝/E-10】
【名前:ミュウツー@ポケットモンスター
健康状態:少し疲労
武装:なし
所持品:支給品一式(中身は未確認)、不明支給品1~3個(中身は確認してません)
現在位置:エリア5/E-10
第一行動方針:人間を殺す
最終行動方針:主催者を殺す
備考:】
【アシュリー
健康状態:死亡確認
所持品:なし
現在位置:E-10】
※アシュリーについての物は大体消えました。
※ホームランバットは放置されてます。
※アシュリーの死体は粉々になり見つけることは不可能です。
最終更新:2007年05月03日 01:16