第四十八話『逃げる』
青いジャケット、赤い帽子に太い眉が特徴的である。
サトシだ。彼の目は既に充血しきっている。
誰にも見つからないように森の中を彷徨い走り続けていたが
いくら体力のあるサトシでも3時間程以上も泣き走り続けていれば
限界がくるというものだ。泣き走り疲れただ、少年は疲労困憊していた。
とにかく誰にも見つからない様に逃げ続けなければ。
少年の脳裏にはあの野獣の様な赤い目が深く焼きついていた。
あの目を思い出す度に残酷な死体の情景を思い出す。
(あんな……あんな風には俺はなりたくない!!)
体の震えが止まらない。
もうあんな怪物には絶対に近づきたくない。
相手に見つからない様にかつこちらが早くあちらを察知し逃げる必要性がある。
サトシは泣きながらやっとデイバッグを初めてあけたのだった。
「ウサギずきん……。 逃げるのに使えそうだ……」
ぶつぶつ呟きながら中身を確認する。
「!!これは……」
「とにかく、これで少しは安心かな?」
少し不安そうに口に出しながらいそいそとシャツの下にそれを身に着ける。
分厚くてごわごわしていて着用するのに手間取りながらも思考は止まらない。
「いや、あいつの目……残忍さ。思い出してみろ。」
脳裏に焼け付いたあの光景はそうそう忘れられるものではない。
頭に浮かんだその光景を振り払うかの様に頭をぷるぷるとふりながら
空を仰いだサトシの目に信じられない物が目に映った。
「あれは……リザードン!?」
小さな影だったが間違いない。
あれは俺のリザードンだ!リザードンがいてくれれば心強い。
とにかく……リザードンと合流しよう。
サトシは涙を拭きながら、リザードンが見えた方向へと走り出した。
そう、一直線へ危険地帯の最中へと。
【名前: サトシ(ポケットモンスター)
健康状態: 良好だが自信喪失中。ウサギずきん装着の為、移動速度上昇中。
武装: 十得ナイフ・防弾チョッキ・ウサギずきん (ゼルダの伝説 ムジュラの仮面)
所持品: 支給品一式
現在位置: F9(西に移動中)
第一行動方針:とにかくリザードンと合流
第二行動方針:
ピカチュウ・
カスミ・
タケシと出会いたい
第三行動方針: 知らない人とは出会いたくない。特に
ガノンドロフは避けたい。
最終行動方針: ゲームからできれば仲間と共に逃げ出す
備考:孤独感・恐怖感・自身の無力さから自信を喪失し、酷く落ち込んでいます。
現在の意思の方向は前向きな脱出ではなく後ろ向きな逃げ出すです。】
最終更新:2007年06月24日 18:35