こんにちは、麻帆良学園で幽霊やっている相坂さよです。
地縛霊になって数十年ずっと誰にも気付いてもらえず寂しかったのですが、
最近私のことが見える人と出会えて、しかも3-Aの朝倉さんともお友達になっちゃいました。
放課後には朝倉さんとお喋りしながら校内を歩き回っています。
そんな私ですが、今でも何だか物足りなさを感じています。
ただの我が侭でしょうか…。
地縛霊になって数十年ずっと誰にも気付いてもらえず寂しかったのですが、
最近私のことが見える人と出会えて、しかも3-Aの朝倉さんともお友達になっちゃいました。
放課後には朝倉さんとお喋りしながら校内を歩き回っています。
そんな私ですが、今でも何だか物足りなさを感じています。
ただの我が侭でしょうか…。
さよ×小夜SS「相坂さよ男子校探検記」
夜はみんな眠ってしまうんで、一人で時間をつぶします。
今までは暗い教室で一人でいると怖かったので近くのコンビニなどにいました。
でも最近友達が出来たからでしょうか、なんだか自信がついたので行ける限り学園を探検してみようと思います。
そういえば女子中等部の校舎からそれほど遠くない場所に男子中等部があるんですよね。
今夜は手始めにこの女人禁制の場所に足を踏み入れようと(足無いけど)思います。
今までは暗い教室で一人でいると怖かったので近くのコンビニなどにいました。
でも最近友達が出来たからでしょうか、なんだか自信がついたので行ける限り学園を探検してみようと思います。
そういえば女子中等部の校舎からそれほど遠くない場所に男子中等部があるんですよね。
今夜は手始めにこの女人禁制の場所に足を踏み入れようと(足無いけど)思います。
「つくりは女子中等部と一緒なんだ…。」
下駄箱を抜けて中を見回してみるといつも見慣れてる校舎とほぼ同じ風景が広がっていました。
それにしても夜の学校は不気味ですね。
しかし私は先に進みます。
「この階段を上ると女子中等部ならたしか3-Aの教室…。」
下駄箱を抜けて中を見回してみるといつも見慣れてる校舎とほぼ同じ風景が広がっていました。
それにしても夜の学校は不気味ですね。
しかし私は先に進みます。
「この階段を上ると女子中等部ならたしか3-Aの教室…。」
『麻帆良学園男子中等部3-A』
教室の位置まで一緒でした。
「…ん?」
なんだかこの教室から気配を感じます。
何なのでしょうか、幽かな霊気が…。
「…幽霊?」
一瞬背筋がひやりとしました。
し、しかしこんなことでへこたれてられません。
もしかしたらお友達になってくれるかもしれません。
なにせ同じ幽霊ですし、なんとなく私と似たような霊気を感じますし。
なんだかこの教室から気配を感じます。
何なのでしょうか、幽かな霊気が…。
「…幽霊?」
一瞬背筋がひやりとしました。
し、しかしこんなことでへこたれてられません。
もしかしたらお友達になってくれるかもしれません。
なにせ同じ幽霊ですし、なんとなく私と似たような霊気を感じますし。
唾を飲み込んで、思い切り扉をすり抜けました。
教室の中には…誰もいません。
しかし気配はしっかりと伝わってきます。
気配がするのは…最前列窓際の席。
近くまで行ってみるといました、机の下。
教室の中には…誰もいません。
しかし気配はしっかりと伝わってきます。
気配がするのは…最前列窓際の席。
近くまで行ってみるといました、机の下。
「あの…。」
「ひゃぁあ!」
「ひゃぁあ!」
ドンッ
「きゃっ。」
いきなり声をかけたので、相手はかなり驚いたようです。
つられて私まで転んでしまいました。
いきなり声をかけたので、相手はかなり驚いたようです。
つられて私まで転んでしまいました。
…いえ、つられた訳ではないようです。
目を開いてみるとその人(?)の顔があります。
赤い瞳に白くて肩にかからない程度の長さの髪の毛、肌も白かったです。(幽霊だから?)
「あす、すいません。大丈夫ですか?」
その人が声をかけてきました。
「あ、はい。平気です。……っ。」
何だか私は顔が熱くなるのを感じました。
「あ、あの、その、手が胸に…。」
「えっ?…あっ!す、すいません!」
その人は顔が真っ赤になり慌てて起き上がりました。
目を開いてみるとその人(?)の顔があります。
赤い瞳に白くて肩にかからない程度の長さの髪の毛、肌も白かったです。(幽霊だから?)
「あす、すいません。大丈夫ですか?」
その人が声をかけてきました。
「あ、はい。平気です。……っ。」
何だか私は顔が熱くなるのを感じました。
「あ、あの、その、手が胸に…。」
「えっ?…あっ!す、すいません!」
その人は顔が真っ赤になり慌てて起き上がりました。
ちょっと恥ずかしかったのですが、私は何だかとても懐かしい感覚がしました。
幽霊になってからというもの「触れる・触れられる」ということが全くありませんでした。
以前朝倉さんが私の頭を撫でてくれようとした時もすり抜けるだけでしたし。
同じ幽霊だから触れることができたのでしょう。
幽霊になってからというもの「触れる・触れられる」ということが全くありませんでした。
以前朝倉さんが私の頭を撫でてくれようとした時もすり抜けるだけでしたし。
同じ幽霊だから触れることができたのでしょう。
「あの、大丈夫ですか?」
まだ横になっている私にその人が声を掛けました。
そして、私に手を差し伸べてくれました。
「大丈夫です。」
私がその手を掴むとその人が引き上げました。
その手は冷たかったけど、私の手をしっかりと掴んでいました。
この時にも私は懐かしさを感じました。
まだ横になっている私にその人が声を掛けました。
そして、私に手を差し伸べてくれました。
「大丈夫です。」
私がその手を掴むとその人が引き上げました。
その手は冷たかったけど、私の手をしっかりと掴んでいました。
この時にも私は懐かしさを感じました。
「あの、ありがとうございます。」
「…。」
私を立ち上げてくれて暫くすると、今度はその人が床にへたりこんでしまいました。
見ると泣いているようです。
「大丈夫ですか?」
私はその人の横に座って背中をさすってあげました。
「…ありがとう…ございます。」
「…。」
私を立ち上げてくれて暫くすると、今度はその人が床にへたりこんでしまいました。
見ると泣いているようです。
「大丈夫ですか?」
私はその人の横に座って背中をさすってあげました。
「…ありがとう…ございます。」
「へえ、君も相坂って言うんですか。僕も相坂なんですよ。」
「そうなんですか。私の下の名前はさよです。」
「僕は漢字で小夜って書きます。」
「あはは。なんだかとっても似てるんですね。」
暫くすると落ち着いたようで、今はこのようにお互いのことを話合っています。
「そうなんですか。私の下の名前はさよです。」
「僕は漢字で小夜って書きます。」
「あはは。なんだかとっても似てるんですね。」
暫くすると落ち着いたようで、今はこのようにお互いのことを話合っています。
「最近私の机の隣の席にいる朝倉さんとお友達になって―――」
「ああ、そういえば僕の隣の席の人も朝倉って―――」
いろいろ話しているうちに外が明るくなってきました。
「あっ、もう朝…そろそろ戻った方がいいかな…。」
「そうですか?残念です…。」
「すいません。あの、また今夜も来ますから。」
そう言うと小夜君の顔がちょっと赤くなった気がしました。
「え、あ、はい。ありがとうございます。…あの、お別れする前に。」
そう言いながら小夜君が手を差し出してきました。
「はい。」
私も手を差し出し握手をしてその教室を出ました。
「ああ、そういえば僕の隣の席の人も朝倉って―――」
いろいろ話しているうちに外が明るくなってきました。
「あっ、もう朝…そろそろ戻った方がいいかな…。」
「そうですか?残念です…。」
「すいません。あの、また今夜も来ますから。」
そう言うと小夜君の顔がちょっと赤くなった気がしました。
「え、あ、はい。ありがとうございます。…あの、お別れする前に。」
そう言いながら小夜君が手を差し出してきました。
「はい。」
私も手を差し出し握手をしてその教室を出ました。
これからは夜が楽しくなりそうです。
~終わり~