○楓さんだってお年頃○
とある日。
「…楓。イヤ、か…?」
脱衣所でささやく真名の声。
ビクッと身体を震わせ、真名に返答する…。
「せっ、拙者は…っ///」
(事の発端)↓↓
とある日、とある図書館島。
いつの日かネギせんせーとバカレンジャー一同は、テスト対策として魔法の本を手に入れるために図書館島へ潜入、罠にはまりつつも何とか本をゲット、後はエレベーターで一気に上へー、という所で重量オーバー、夕映が『まきえさん…今何キロです?』と聞いたところおもわずまきえも『それを言うなら私より長瀬さんのほうがー!!』と叫んだりして、とりあえず本を捨て、なんとか図書館島から脱出でき、テストも一位という偉業を成した(2巻参照)その後のお話である――。
長谷川千雨は見た。
脱衣所で、体重計の前で(お風呂あがり)バスタオルを身体に巻いたまま立っている長瀬楓を。
長瀬楓は、悩んでいた。
『それを言うなら私より長瀬さんのほうがー!!』
この一言が頭から離れない。
お風呂を共にした真名に黙ってさっさとあがり、体重計の前に立つ。
目盛りはゼロを示したまま。
脱衣所には千雨と楓しかいない。
いざ、乗ろうとする。
しかしその行動は、千雨の発言によって止められた。
「どうかしたのか、長瀬」
いきなりの事に、楓がびっくりする。
「ち、千雨殿でござるか…」
「いつもの長瀬には到底見えなくてな。なんかあっただろ?」
楓は、しばらく俯いたあと、口をひらいた。
「拙者、体重が重い方でござろうか…。」
(…は?)
千雨はそう思った。
普通に考えてみて、まず楓は他の女子生徒より遥かに身長が高い。
鍛えてるだろうから、それなりに筋肉があるわけだし、
…その、ばかでかい巨乳の分もあるんじゃないのか?
素直に、素直にそうおもった。
「拙者、だいえっととかいうものにはあまりよく分からないが、頑張ってみるでござるよ。」
それを聞いた千雨は風呂場へ行き、真名に向かって、
「おい、龍宮!!長瀬が呼んでるぞ!!」
そう、告げた。
「ちちちち千雨殿ぉ!!?」
楓が思わず叫んだ。
「どうかしたのか、楓。」
バスタオルで前だけを隠す、何も知らない龍宮真名。
「長瀬が、体重計に乗ってほしいだとよ」
「千雨殿ぉ!!?」
「わかった。乗ればいいのだろう?」
がしゃん。からから…
なんの躊躇いもなく、真名は体重計に乗る。
体重を確認すると、今度は楓に乗るように促す。
楓は覚悟を決めたような鋭い目つきになる。
しかし、いざ体重計を目の前にすると、やはりヘタレた楓になる。
(そして冒頭につづく)
「…楓。イヤ、か…?」
「せっ、拙者は…っ」
(な…なんだ、この空気。結構色気も混じってねえか?)
「いいいイヤでござるぅ!!やっぱり無理でござるよォ!!!」
「えぇい、さっさとせんか!!私も乗ったんだから、貴様も乗れ!!」
「別に頼んでなんかないでござるぅ!!」
ぷちん。
何かが切れるような音
真名の堪忍袋。
「ふふふ…そうか楓。無理やり乗せられたいと。ほぉ、そうか。」
「ま、真名?なんか、どす黒いオーラが出てるでござるよ…?」
突然真名は背後に回りこみ、楓を羽交い絞めにすると
ゆっくり、体重計の元へ楓を導く。
「真名っ!!ちょっ、だめ!!やめるでござる!!!イヤ…ぁ、ああぁぁぁああぁぁ!!!」
「私を本気にさせた罰だと思えよ、楓。」
「真名!?なんかキャラ変わってるでござる!!」
がしゃん。からんからん。
結果は…真名と同じくらいだった。
「え…?真名と一緒くらいでござる…」
千雨は、率直にこう告げた。
「長瀬、お前は太ってなんかない。よく考えてみろ。まず長瀬は他の女子生徒より遥かに身長が高いだろ?そして鍛えた身体。そのばかでかい巨乳。だから、それくらいの体重がお前ら超人にとって、普通だと私は思うぜ?」
「そう…でござるか。」
楓は、心から安堵した。よかった。太ったワケじゃないんだ、と。
そんな可愛い楓を見て、真名はクスっと微笑んだ。
――楓も、年頃なんだな、と。
end じゃないよ♪
「な、なにする!!離しやがれ!!!」
「それは聞けない相談だな。お前はまだ体重、計ってないだろう?」
「知り逃げなんて許さないでござるよ、にんにん♪」
「ちょっと待っ…!あっ、それ以上先は…!!!わぁぁぁぁぁ!!!!」
終わり☆
最終更新:2009年05月02日 21:11