狩猟解禁 - (2009/08/22 (土) 01:52:08) の1つ前との変更点
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*狩猟解禁 ◆uv1Jg5Qw7Q
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時計の針は既に7時を回り、病院の外は暗い。
既に帝王の時間は訪れている…が、DIOは無言で放送に関する考察をしていた。
放送から得た情報は、3つ。
一つ目は、…まあ当たり前だが、放送に嘘がないこと。
翠星石も剣崎も死んだとはいえ、一人は参加者でなく一人は死体を見ていない。
故に誤報の可能性もあったのだが、それは越前の死によって霧散した。
恐らく、遠隔自動操縦型のスタンドか、同じような能力を持った機械を使っているのだろう。
後で越前の首輪を拝借させてもらうことにする。
二つ目は、知人の死。
越前から得た情報は前述の通りだが、あと二人顔を知るものが呼ばれた。
好戦的で病院に襲撃してきた志々雄。
彼はDIOには及ばずともかなりの実力者だった。
つまり中心部には実力者が集まり乱戦をした可能性がある。
そしてその根拠は、もう一人顔を知る者、因幡てゐの死。
彼女は妖怪で、しかもDIOより長く生きていたと言った。
実力に関しては分からないが、演技力と頭脳は優れていた。
そして彼女が向かった先も、中心部。
連れのスネークが死んでいない理由は分からないが、それはまあ良い。
呂布も中心部近くに向かったので、下手に移動するのは危険かもしれない。
三つ目は、参加者の人数。
最初70人いた参加者は、18時間を経て半分までに落ちた。
第二回放送から死亡者が減ったが、人口密度が減ってきているからだろう。
しかし殺し合いというゲームである以上強者が残ることは必然。
呂布もいれば、呂布を倒した者もいる。
殺し合いが停滞することはまずないと言えよう。
幾ら夜とはいえ、無闇に人数を減らす必要はなさそうだ。
「ふう、この程度か」
DIOは熟考を止め、大きく息を吐く。
そういえば誰かを忘れている気がするが、忘れる程度の情報なら思い出す価値はないだろう。
「では…そうだな、次の放送まではこの場で待機することにしよう。
あと5時間程だが…何か暇をつぶせる物はないか……」
DIOはガサゴソとデイパックを乱暴にかき回す。
そしてちょうど良く手が掴んだのは、今は亡き越前からの贈り物。
「ふむ、邪魔だったのでこちらに移しておいたが…確かPSPだったか。
越前は暇つぶしに使ってくれと言ったが、さて如何な物か……ん?」
DIOは急にPSPを睨みつけると、爪で軽く突いた。
そして指で形をなぞり、手首を捻り振り回す。
―――これが、吸血鬼流PSPの楽しみ方である。
…な訳もなく、使い方が分からないだけだった。
四苦八苦しながら、DIOは必死に叫ぶ。
「このPSPってのは…『画面』があるから起動する物だってのは分かる……すごくよく分かる、テレビを見たことがあるからな…
だが起動するためのスイッチがないとはどういう事だッ!? スイッチがなくて起動する訳がなかろうッ!!
この帝王をコケにしおってこの機械…憤怒がハイって奴だァァァァ!! ボタンを押しても動かないじゃないか!
つけられる物ならつけて見ろ! クズが――ッ どういう事だ! どういう事だッ! クソッ! この機械は何なんだッ!
コケにしおって クソッ! クソッ!」
――――――1時間後――――――
「フハハハハ、何が竜だ、爬虫類め!!」
偶然電源を入れることが出来たDIOは、入っていたゲームソフトで一人盛り上がっていた。
「なに、緊急クエスト……!?
面白い、その勝負DIOが受けて立とう!!」
誰に勝負を挑んでいるのか分からない。
DIOは、一度はまると抜けられなくなる性格だった。
「む、こいつは何時ぞやのクエストで邪魔しおった竜……!
最初は突き落とされ、次はこのDIOを瀕死まで追い込んだ…
忌々しい、今日から貴様の名はジョースターだッ!!」
ゲームに登場する敵に自分の好敵手の名をつけるのもどうかと思う。
「フン、あの時とは違うぞ、今回は前までとは違う新たな武器…その名も『スタンド』を手に入れた!!
さらに高等テクニック…一時停止"ザ・ワールド"を覚えた!…最早貴様は敵ではないッ!!」
一時停止は意味がないとは言え、汚いな流石帝王きたない。
「くッ…、流石はジョースター…だが、二度目は喰らわんぞ!
フフフ…『ザ・ワールド』時よ止まれ…!!」
一時停止のおかげでゲームの画面が止まる。
それと共に時も止まる。
否、スタンドの能力を発動しただけだった。
完全硬直。またはパーフェクトフリーズとも言う。
しかし、そこでやっとDIOは正気に戻った。
「私は、一体何を………まさか、この機械ッ!
そうか、これは触れた者に油断させる悪魔の支給品…まさか、このDIOにザ・ワールドを発動させるとは…
忌々しい機械め、こんな物叩き壊してくれるわ―――ッ!!」
DIOは怒り、大きく腕を振り上げる。
…が、その腕が下ろされることはなかった。
しばしの静寂。
DIOが投げようと構えたPSPは、未だに画面が停止している。
そしてDIOが脱力したように息を吐くと、時が動き出した。
「…ふっ、ここで破壊しては、ジョースターとの戦いを放棄したことになる…
べ…別にPSPが勿体ないからではないぞッ」
最早、つっこみ処が多すぎてついて行けない。
DIOはPSPを遊ぶことで、ツンディオへと進化してしまったのである。
その後も、DIOは宿敵ジョースターとの壮絶な戦いを繰り広げた。
「俺は片手剣を止めるぞ、ジョジョ――――ッ!!!」
【C-4 病院 1階待合室/1日目・夜】
【DIO@MUGEN、ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]去勢、右腕骨折(自然治癒中)、背中強打(自然治癒中)
[装備]ライトセイバー@外人が想像したとてつもない日本が出てくるゲーム(RedAlart3)、阿倍さんのツナギ@くそみそテクニック 、メス10本、痛PSP@現実
[道具]支給品一式(水抜き)、マスクザ斉藤のマスク@ニコニコRPG、便座カバー@現実
[思考・状況] 基本思考:殺し合いの参加者はもちろん、あの主催者どもも全て殺す。
1:ジョースター(ゲーム)との決着をつける。
2:サンレッドを殺す、そのためなら手段は問わない。
3:次の放送まで病院で待機する。
【備考】
※自身の能力が制限されている可能性を理解しました。
※剣崎達にはザ・ワールドの存在を教えていません。ザ・ワールドの時止め能力が、時間を空けないと使用できないこと、次の使用までの制限時間が30分である事を理解しました。
※禁止エリアが重要そうな施設にかかることは殆どないだろうと判断しました。
※殺し合いを円滑に進めるために強力な参加者がいると考えました。
※呂布から今まで会った人物の話を聞きました。
|sm197:[[DEATH CARD GX]]|[[時系列順>第四回放送までの本編SS]]|sm:[[]]|
|sm198:[[道化師のみぞ知る策謀]]|[[投下順>151~200]]|sm200:[[]]|
|sm176:[[猛獣注意]]|DIO|sm:[[]]|
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