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YANDER×YANDER - (2009/03/13 (金) 11:33:30) のソース
*YANDER×YANDER ◆BRxsUzTn5A (登録タグ) [[パロロワ]] [[キョン 子]] [[アカギ]] [[DMカード>ユベル]][[[百>http://dic.nicovideo.jp/a/%E9%81%8A%E2%98%86%E6%88%AF%E2%98%86%E7%8E%8B%E3%83%87%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BAgx]]] ---- 突然だが、諸君は"精霊"の存在を信じる方? よく水が飲めるのは水の精霊に感謝して飲みなさいとか、山の中には山の精霊が住んでいるとか、そこの土地には精霊が宿っているとか ということは、私が普段使っている携帯や、部室でいつも飲んでるお茶とか、果てには自分の吸っている空気だって精霊がいるということになる。 確かに長年使われた物には魂や精霊が宿って付喪神という妖怪になるらしいが、 そんな妖怪がメイド喫茶でアルバイトしているという話なんか聞いたことがないし、 自動販売機で買ったジュースに口をつけても美少女なんて一度も表れたことはない。 私は未来人、宇宙人、超能力者たちを始め、いろんな超常現象を見てきたが、どうやら私は"精霊"にも縁があるらしかった…… 『おい、そこのキミ……』 私がアゴが妙に長い男から全速力で逃げている最中だった。 「ん……?」 急に頭の中で声がしたような気がした。 あいつから逃げるため、最初は疲れていて幻聴でも聞いたのかと思ったけど その結論は声がするたびにその考えはだんだんと消え去っていった。 『キミだよ、キミ。そこのポニーテールのキミだよ……』 「もしかして、私のこと?」 私は自分の周りに人が一切いないのにも関わらず、呼びかけられる声に答えてしまった。 たぶん、私はあの包丁のアゴ男から逃れるため藁にでもすがりたかったんだと思う。 『そうに決まってるじゃないか、キミはどうやら困ってるようだね……』 「そうね、とっても困ってる。どこかの誰だか知らないけど、助けてくれるの?」 『ああ、キミがここで死にたくないのならね……』 私は頭の中へと響く声が自分の担いでいるデイバッグの中からしていることに気づいた。 『キミのバッグにあるカードを上に掲げればいいのさ、高らかに名前を宣言してね、そうボクの名前は――』 + + + + 「ククククク……どうした?急に立ち止まって……鬼ごっこは終わりにしたか?それとも……っ!」 キョン子に追いついたアカギは持っている包丁がギラリとかざす。 「『死』を受け入れる気になったか……?」 「…………」 キョン子は黙って手に持ったカードをゆっくり上に掲げる。 「カード……?」 アカギは 「ユベル、召喚!!」 キョン子がカードが頭上に掲げながら叫ぶと同時に一瞬光ったかと思うと、キョン子の前に2枚の翼をもった悪魔のような怪物が姿を現した。 「まさか本当にでてきちゃうなんて……」 キョン子はカードに絵描かれているモンスターがそっくりこの場に現れたことに驚愕する。 『ありがとう、ボクを召喚してくれて。さて……』 『こいつを始末すればいいのかな?』 「いや、始末しなくても追い払ってくれればそれでいい」 『そうかい』 ユベルはふわりと地面を離れ、アカギの目の前に立ち塞がる。 「ククククク……見えるぞ……お前の中に潜む狂気……あの女とは段違いだ……」 『狂気?違うね、ボクの中にあるものはたった一つ、純粋な『愛』だけさ』 「愛か……そんなもの一度も考えたことなんてないな」 『それならボクが教えてあげるよ。究極の『愛』のカタチってヤツをね!』 ユベルは握り拳を作り、アカギに向かって拳を繰り出す。 「クククク……そんなものが『愛』って奴なのか?」 アカギは余裕で、ユベルの拳を受け止める。 「終わりだ……化け物」 アカギは包丁を持ってる手をユベルの胸元へと突き刺す。 鋭利な刃物がユベルの胸に進入する。しかし、ユベルは全く動揺せず、むしろ笑みを浮かべていた。 『フフフ……結構痛いね。でも、君の愛は伝わったよ。今度はキミがボクの愛を受け取る番だ』 「…………!!」 突如、アカギは激しい痛みと熱さに襲われたた。 アカギはとっさに痛みのする部分をかばう。 それは自分がさっきユベルに包丁を突き立てた胸の部分だった。 「なるほどな……自分の痛みを相手に返す力を持っているのか……」 『その通り。『愛』とはお互いに傷つけあうものだ。それがボクの能力「ナイトメア・ペイン」なのさ』 「……お互いを愛するってのも命がけだな……」 「フフッ、愛とはそういうものなのさ。さて、どうするかい?このまま続けても構わないよ、最もボクを殺そうとしても全部その痛みはキミに返ってくるけどね」 「……このまま命をかけて勝負を挑むのも悪くはない……が……今回は引かせてもらう……!今は勝負に乗る時じゃない……」 アカギは胸をかばいがら、よろよろとキョン子とユベルの元を去っていく。 「ククククク……女、ヤバイもんを出しちまったな……このままお前の手に余るかな……?」 アカギは去り際に、キョン子の方をチラリと見て、小さな声で呟いた。 『さて、邪魔な奴は追っ払ったけど……そろそろ時間だ』 アカギの姿が見えなくなったことを確認したユベルはキョン子を見る。 「時間?」 『ボクはさっきの通り、受けたダメージを相手に返す能力を持っているけど、その代わりに一体のモンスターの生贄を捧げないと破壊されてしまうんだ』 「そういえばこのカードにそんなことが書かれてあったわね……」 『だからキミが、生贄になってもらうよ』 「え……!?」 満面の笑みでキョン子を見つめるユベルに、キョン子は胸の鼓動がドキリと鳴る。 『……と言いたいとこだけど、今回は大人しく破壊されるよ。キミを生贄にしても結局は時間制限でカードに戻りそうだしね』 ユベルはとても残念そうに、下を向く。 その直後、ユベルの体はガラスのように砕け散り、消えていった。 「消えた……?」 『いいや、僕は消えてなんかいないよ。もう実体化はできなさそうだけどね』 「え……」 キョン子の前に先ほどの砕け散ったはずのユベルが現れた。しかし、姿は鮮明とした姿ではなくどこか半透明のような姿だった。 「……どうなってるんの?もう召喚できないんじゃ……」 『ボクはデュエルモンスターズのカードに宿る精霊さ。ボクらを見ることができる条件は2つしかない。1つ目はカードの精霊を見る力が備わっている。 つまり、特別な存在ってこと。キミは普段周りでカードの精霊を見たことがあるかい?』 「ないわね」 『じゃあ、2つ目だ。ここが"異世界"だってことさ。このケースだったら確かにキミが見れるのも納得いく気がするよ』 「え??ちょっと待って、ここが異世界って……」 『言葉のとおりさ、ここがボクらの元々住んでいた世界じゃないってことだよ』 「確かに……最初に殺し合いのルールを聞かされた時、あまりはっきりは見えなかったけど、 私以外にも見慣れない服装や格好をした人物がいたような気がする……」 『そうだろ?宇宙にはいろんな次元があってね、キミたちの知らない世界に生命がいたとしても何も不思議もない』 「じゃあ……どうしてそんな異世界の住人たちを集めることなんてしたのかな?右上、左上っていう奴は……」 『さぁね、だがこれだけは分かる。そいつらは意味もなくこの異世界にキミたちを集めたりしないってことさ。必ず何か目的はある』 「う〜ん……とりあえず私の目的地ホテルに向かうよ。人がいるかもしれないし、情報が得られるかも」 『そう、何か分かったらボクにも教えてよ。このカードを持っている限りボクはキミのそばにいることができる。寂しくなったら話しかけてくれてもいいんだよ?』 「いや、今はいいや……」 『何だい冷たいねぇ……』 キョン子はユベルとの会話を終え、C−3にあるホテルへと足を進める。 しかし、キョン子は気づいていなかった。後ろでユベルが邪悪な笑みを浮かべていることに。 (フフフフ……この世界は12ある世界の一つの世界かもしれないね……。 本当だったらこの女に憑依して、思うがまま操ろうと思ったんだけどどうもそういうわけにはいかないらしい。 それに実体化にも時間制限がかけられている……!まったく忌々しい枷だ……! まぁ、いいさ。この女を利用してこの世界を愛と苦しみで満たし、心の闇を持つ者の魂を食らおう。 それに、ボクとあのアゴ長男は傷ついたけど、君一人だけ傷つかないなんて虫がよすぎる話じゃないかい? キミにも痛みを受けてもらうよ……いずれ、ね。 ああ、早く会いたいよ……どこにいるんだい?一番大切な人、一番大好きな人……遊城十代……) ユベルは一人、自分の愛しの人、遊城十代のことを思う。 彼女は自分の知ってること、自分の本性すべてを教えるつもりはなかった。 彼女はキョン子や、アカギよりもずっと大切な人のために動き、その大切な人のため以外に誰にも尽くす気はないのだから。 歪んだ『愛』は今もカードの中で、蠢いている…… 【C-3 草原/一日目・黎明】 【キョン子@涼宮ハルヒコの憂鬱】 [状態]:健康 [装備]:DMカード【ユベル】@遊戯王デュエルモンスターズ (使用可能まで12時間) [道具]:支給品一式、長門有希のギター、Ipod(少佐の演説の音声入り)@HELLSING [思考・状況] 1:殺し合いには乗らない 2:もし知り合いが参加している場合は合流して助けを求める 3:信用できる味方がほしい、そのために人が集まりそうなホテルへ行く 4:異世界という確信を得るため情報を得る。 【ユベルの思考・状況】 1:大好きだよ、十代…… 2:十代に会うためこの世界を『愛』(苦しみと悲しみ)で満たす。 3:そのために女(キョン子)を利用し、痛みと苦しみを味あわせる。 [備考] ・制限によりユベルは参加者の体を乗っ取ることができません。 ・参加者との会話はできますが、自分からの実体化はできません。 ・バトルロワイアルの会場を異世界の一つだと思っています。 ・自身の効果以外で破壊された時、第2形態、第3形態に進化できるかは不明 # # # # 「さっきよりだいぶ痛みはひいてきたか。説明にはダメージを回復すると書いてあったが……飲むだけで痛みが消えるとは……便利な飲み物だ」 アカギはポニーテールの女が出現させた化け物を思い出す。 「『愛』か……そういう命がけのギャンブルにも似た行為……悪くない……」 あの禍々しい姿、瞳、思想……。 アカギの愛してやまない狂気がそこに立っていた。 「ククククク……化け物よ、次に会った時こそが本当の勝負になるかもな……」 アカギはデイバッグの中身を弄る。あの女の使っていたカードに心当たりがあったからだ。 「……あの女の使ったカード……もしその効果が本物だとしたら……」 アカギはデイバッグから3枚のカードを取り出し、じっくりと見る。 今までは何てこともないただのカードと思っていたが、もう一度改めてカードを見返す。 「なるほど……召喚した瞬間に攻撃力が上がるモンスターカードとやらと、相手からの攻撃から一定時間身を守るカード、そして相手の攻撃をそっくり返すカードか…… クククク……ここぞという時に使わなければな……!」 次にアカギは次の行動方針を決めるため地図を見る。現在位置はD-2の草原。 アカギの目は右上の方で止まった。 「次は……E-2というところに行くか……橋を渡ろうとする奴を待ち伏せして、叩く……!」 地図をしまい、ゆっくり歩きだしたアカギはニヤリと口を歪ませる。 「ククククク……次に出会う奴らはあの化け物に見合う狂気を見せてくれるのかな……?」 人間から逸脱し、悪魔と比喩される男――赤木しげる。 愛で歪みに歪んだ悪魔族のモンスター、ユベル。 2人の悪魔の放つ災厄は未だ、おさまりそうにない。 【D-2 草原/一日目・黎明】 【赤木しげる@闘牌伝説アカギ 闇に舞い下りた天才】 [状態]:胸部にダメージ(小)、ユベルに興味 [装備]:ヤンデレ妹の包丁@ヤンデレの妹に愛されて夜も眠れないCDシリーズ [道具]:支給品一式、DMカードセット(スピード・ウォーリアー、魔法の筒、くず鉄のかかし)@遊戯王シリーズ、元気ドリンク@星のカービィ(1/2) [思考・状況] 1:愛……そういう賭けも悪くない。 2:次の獲物を探すためD-2の橋へと向かう。 3:キョン子(名前は知らない)もいずれ… 4:殺し合いに乗り、狂気の沙汰を楽しむ 5:もし優勝したら主催者と命を賭けた勝負をする [備考]:愛の意味を間違って解釈しているようです。 【支給品紹介】 【元気ドリンク@星のカービィシリーズ】 飲むと体力が少しだけ回復するドリンク。使い捨て。 【DMカードセット@遊戯王シリーズ】 遊戯王のデュエルモンスターズカード3枚セット。 使用することによって効果を発揮するが、再度使うためには 12時間待つ必要がある。 ・スピード・ウォーリアー 星2、風属性の戦士族。攻撃力は900、守備力は400と低めだが 召喚すると、攻撃力が倍になる効果を持つ。必殺技名はソニックエッジ。 ただし、一回攻撃すると元の攻撃力に戻るので注意。 遊☆戯☆王5D'sで不動遊星のカードとしてたびたび使われ、 蘇生してチューナーの素材になったり、他のカードによって破壊されたりといろいろコキ使われている。 通称:「過労死」。 ・くず鉄のかかし 罠カード。遊☆戯☆王5D'sで不動遊星のカードとして使われている。 使用するとかかしが現れ、一定時間相手の攻撃を防ぐことができる。 使用時間の間何度でも防いでくれるが、防いだ後にタイムラグがあるため 連続攻撃に弱い。 ・魔法の筒(マジック・シリンダー) 罠カード。相手の攻撃を筒におさめ、 もう一つの筒でその攻撃をそっくりそのまま相手に跳ね返す効果があるカード。 |sm53:[[写真のちモヤモヤ]]|[[時系列順>第一回放送までの本編SS]]|sm56:[[夢想歌]]| |sm53:[[写真のちモヤモヤ]]|[[投下順>51~100]]|sm55:[[包帯男雪原を行く]]| |sm17:[[危険値大上昇中☆]]|キョン子|sm76:[[飯店崩壊館 ―バトロワのGirlsはここにいる―]]| |sm17:[[危険値大上昇中☆]]|赤木しげる|sm66:[[アレックスに主人公をさせてみた(前編)]]| ----