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Side:響
ね、眠過ぎる・・・・・・。
昼飯直後の5限、現国、寝不足のトリプルコンボで僕の意識は夢の国に旅立つ寸前まで来ている。
隣のジューンが休憩時間の度に質問攻めにあってたお陰で仮眠を取る暇が無かったってのもあるかもしれない。
僕が睡魔と一進一退の攻防を繰り広げていると、教室が軽く、本当に軽く揺れているのを感じた。

「最近多いなあ。なんなんだろうな。強い揺れが来るって訳でもないしさ」

「後で大きいのが来る予兆かもしれないな」

揺れに気付いた生徒が口々にそんな事を言い出した。
確かにここ最近弱い地震が多過ぎる。本当に何か予兆なのかな、だとしたら一体--。
悲しきかな生来の性。眠気が極限にまで達しているにも関わらず、思考の世界にばんやりと足を突っ込みかけてしまう。

『ウルルルルル・・・・・・』

その時、揺れに混じって唸り声みたいなのがかすかに聞こえた気がした。
猛禽を思わせるような、低く、骨に響くような唸り声。はっとして周りを見ても、他の人は特に気付いた様子もない。
それに唸り声は揺れと一緒にすぐ収まってしまった。
半分寝ぼけていたせいなのか、そう判断した僕は再び睡魔との闘いに赴くことにした。

「気のせいじゃないですよ。確かに得体の知れない唸り声が聞こえました」

うわっ、びっくりした・・・・・・。ジューンが耳元で囁くようにそう言った。
先生に気付かれないように小声で返す。

「やはり気のせいじゃありませんでしたか。一体何だったんでしょう」

するとジューンは薄い笑みを浮かべて肩を竦め、知らないという意思表示をした。
気のせいじゃないとすると一体何だったんだろう。
ただ今はそれ以上に後ろの女の子が僕たちを見つめるその絡みつくような視線の方が気になるんだけどね・・・・・・。
とりあえずその唾を飲み込む音をもう少し抑えようか。

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最終更新:2013年02月04日 18:45