第三話「男装ストーカーがレズです」

衝撃の事実だ!!
なんと、真田殿のあの奥義と踊りは、まったく意味が無い
何で踊るかと聞かれたら、「趣味です」との事らしい、後火を操るものは皆あの踊りをするらしいでござる
ううむ、しかしならなんであえてあの変な踊りをするのか、拙者には理解ができない

理解ができないと言えば、最近入った童も理解できない
「絶」と名乗る、女のような顔をした童だ
彼は武は拙者の11分の1と大した事は無いが、奇妙な技を使うとの事で従軍している
だが、無口で余り他人と関わろうとしない、奇妙な奴だ…
だがしかし、拙者は子供が軍にいるのは些か良いとは思えない
そこで、殿には勝手だが、拙者は彼に決闘を申し込んだ
負けたら荷物をまとめて帰るようにだ、因みに拙者が負けた場合、何故か柿崎とかいう奴に掘られる事になっているのだが…まあいい
拙者が負ける事など、ありえない

戦いが始まった
絶は槍を重そうに構えている
面は見事だが、それだけで勝てる程戦場は甘くは無い
「一撃で決めるでござる!」
拙者は奥義で決めようと刀に手をかける… が、しかし、刀が鞘から出ない!
「ほほう、流石封印の術は見事だな」と柿崎
なるほど、奇妙な術とはこういう事か、しかし拙者には刀が無くとも体術があrうおわあああ!!!
拙者が、拙者が吹き飛ばされるでござる!!

「敵襲だ!!」
絶に吹っ飛ばされている拙者の耳に飛び込んできたのは、真田殿の言葉だった
武田軍が攻めてきたらしい …真田殿も武田軍だった気はするがそれは拙者の思い違いか
とにかく、拙者は刀片手に敵陣に切り込み、そして必殺の奥義をかまそうとした
「ちょっと待て!お前まだ封印が溶けてな…あ」
だが、柿崎のその言葉通り、拙者は絶に封印されっぱなしで、あっけなく踏み潰されてしまった

目が覚めた時、武田軍は撤退していた、拙者が気絶している間に戦いは終わったらしい
あの絶とかいう童も、敵軍の忍者を捕まえるという大活躍をしたらしい
…そんな絶の声が聞こえる、だが、その声は明らかに、娘の声だった
「この程度でくのいちって、どうやって色仕掛けするつもりなの?」
そしてもう一つ、弱った女性の声が聞こえる… 声というか、喘ぎ声だ
「う…あ…んぁ…!!」
「急いだ方が良いわよ、急がないと、武田の人たち皆どこかにいっちゃうよ」
「あ…それは……お前が!」
「私がどうしたの? 弱そうな男だから色仕掛けを仕掛けてきたのは貴方じゃない
ただ、伊達に男装しているわけじゃないというのを見せただけでそれだなんて」
「……やめ!そこは……いや、いやああああああああああああああ!!!」


後日、そのくのいち…望月なんたらという女は、拙者達の軍に入った
しかしその瞳に光は無かった……
戦争とは怖い物でござる、何も産まず、全てを失う
…そう、今拙者もまた、柿崎に掘られており、色々な物を失っている最中なのだから…

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年11月21日 16:33
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。