FEAR系TRPGのルールブックなどに付属のシナリオ構造と同様或いは類似のシナリオの事を指す。基本的には揶揄的な意味で用いられる。
FEAR系TRPGは設計思想上、コンベンションなどで比較的余裕のないプレイヤー同士でも円満に遊ぶ事が出来る、という事を至上にしている。その為、付属シナリオもそのような設計思想に基づいて、構造を統一しているのだろう。
基本的にFEAR系シナリオは、進行上の自由意志というものが大きく制限されている。事前にGMから「ここはこういうシーンだ」と告知される場合もあるし、脈絡もなく事件が進行してこう言う事件が…という場面に放り込まれる事もある。プレイヤーが行った宣言が、進行上の理由(ここは不意打ちされる場面なので、そっちが不意打ちしては駄目です、みたいなノリ)で却下される事もある。そして不可避の戦闘が決まって最後に入る。
ハンドリングの容易さから最近では主流になりつつあるので、
FEAR系TRPG以外でもこの手のシナリオ構造が事前のコンセンサス無しに運用される事もあるが、GMをする際には一応事前に告知した方が親切だろう。
と、ここまでハンドリングの容易性以外は悪い点ばかりを列挙してきたが、もう一ついい点もある。
気楽で、キャラ立てに専念できる、という点だ。物語がほぼ決まっていて昔のコンピュータRPG程度の分岐しかなく、自由度が低いという事は逆を返せば、プレイヤーが何をしてもシナリオが崩壊する事はまずない(崩壊しそうになったらダメだしが出る)という事でもある。
なので、ゲームの進行自体はGMに任せてしまって、キャラクター演技を存分に楽しむには、FEAR型シナリオは最適である。
最終更新:2009年09月07日 01:25