■概要
これは、SPT「英雄漫遊記」を更に短く簡潔・単純にする事で、より短い時間でプレイする事を目指したものです。
ミドルのプライズ周りがごっそり省略され、展開もバリエーションを狭めてあります。
プリプレイに別の日を設けるのはそれだけで大きなコストになりますので、プレサージ等も可能な限りその場で決められるようにしてあります。
◆留意点
本SPTに「協力者」は登場しません。
本SPTにプライズ獲得して真相を決めるプロセスはありません。
◆ストーリー
舞台となるのは、地方にあるとある(A1)になります。
旅人であるPC達が、とある(A1)に入ると、悪漢どもに襲われている
[ヒロイン]に出会い、これを助けます。
聞けば城下では妖異[ライバル]が商人に扮して代官を抱き込み、地元産業の利権を独占、私腹を肥やしているとの事。
[ヒロインの父]は(A2)でしたが、[ライバル]が(B)ため陰謀を仕掛けられ、酒と賭博に身を持ち崩して借金を作って、娘を取られそうになっていました。
話を聞いて義憤を抱くPC達でしたが、そんな時事件が起こります。
それをどうにか解決してみると、その隙に[ヒロイン]が攫われてしまっていました!
PC達は[ライバル]の本拠へと乗り込み、これを懲らしめるのでした。
■登場地名・人物
◆舞台となる町
場所自体はどうでもいいが、物語にふくらみを持たせるため、どんな場所かだけは決めておくといいだろう。
PL達が膨らませる事が出来るかどうかが大事なので、PLがある程度分かる分野を選んで、その中でROCすると良い。
▼A表
1d6 |
A1 |
A2 |
説明 |
1 |
谷あいの町 |
腕の良い職人 |
仏壇や寄木細工などの木工で栄える。 |
2 |
海辺の港町 |
熟練の漁師 |
塩や海産物の加工などで栄える。 |
3 |
鉱山町 |
鉱夫のまとめ役 |
鉱物資源と、鉱夫相手の商売で栄える。 |
4 |
温泉峡 |
老舗温泉宿主人 |
温泉を観光資源として栄える。 |
5 |
商人の町 |
信用される商人 |
貿易で栄える。 |
6 |
歴史ある小京 |
腕の良い職人 |
着物やかんざし等の細工物で栄える。 |
◆プレサージ
▼[ヒロイン]
町の現状を憂いつつも、父を支えてけなげに頑張る美少女。
これと言って個性がないので、適宜でっちあげさせると良い。
プレサージ表を使っても良いが、あれは強力に決まりすぎるので注意。
▼[ライバル]
妖異。あるいは妖異の手先。
代官に取り入ってこれを骨抜きにして抱き込み、資金を稼いでこれで巨悪をなそうと目論んでいる。
[ヒロインの父]に陰謀を仕掛ける。
▼B表
1d6 |
B |
説明 |
1 |
[ヒロイン]に邪な欲望を抱いた |
意外と俗物。悪党だって美少女とやらしい事したいのだ。 |
2 |
[ヒロイン]を生贄に思い定めた |
ヒロインがマナとかプラーナとかを豊富に埋蔵していたのだろう。 |
3 |
[ヒロインの父]を配下に置く |
利権の全てを支配するためには、父が邪魔だった。 |
4 |
[ヒロインの父]に復讐する |
昔なにかあったのかもしれないし、些細な事で誇りを傷つけられたのかもしれない。 |
5 |
[ヒロイン]を代官に献上する |
代官が趣味人。贅の限りを尽くした物ばかり食べていると、たまには素食が恋しくなるのだ。 |
6 |
ぶっちゃけホモだった |
これもうわかんねえな。 |
■ハンドアウト
◆トレーラー
時は文政、舞台はとある(A)。
商人に扮した妖異[ライバル]が城下を預かる代官を抱き込み、藩主の留守を良い事に利権を独占、私腹を肥やしていた。
そこに通り掛かったのが我らが英傑PC一行。許せぬ悪を懲らしめねばと立ち上がり、代官一味を相手に今日も活躍するのであった!
天下繚乱RPG『ショート英傑漫遊記』略して『英漫記』。百花繚乱綾錦、いざ開幕!
◆PC用ハンドアウト(共通)
概要:旅人である
クラス:任意 コネクション:下記から選択(後述) カバー:任意
君達は気ままな旅を続ける英傑である。
ずっと一緒に旅を続ける間柄でもいいし、今回の物語の少し前に一緒に旅する事にしたのでもいい。
コネクションは宿星とセットであり、下記の中から選ぶ事。重複は構わないが、可能な限り全ての宿星が1つ以上選択される事。
PCの人数が4以上ならば好きな物を重複させてよい。2以下ならば下にあるものから削っていく。
コネクションは「PCが意識する対象」程度の意味合いであり、関係性を決め打ちしても構わないが、未定のままでも構わない。
▽コネクション
ヒロイン:職人の娘。これと言って個性はないがけなげで可憐な客寄せパンダ。【宿星:困っている人を助ける】
悪徳商人:妖異の手先。藩の特産を押さえて私腹を肥やし、新たな閻羅王とかの復活を目論む。【宿星:悪を懲らしめる】
ヒロインの父親:腕のいい職人。一徹すぎて世間を知らず、酒と賭博に誘い込まれて身を持ち崩す。【宿星:迷える人を諭し導く】
※便宜上、PC番号は下記のように表記する。
- PC1:ヒロインにコネを取った。
- PC2:悪徳商人にコネを取った。
- PC3:ヒロインの父親にコネを取った。
◆レギュレーション
▼ルール適用範囲
必須:基本ルール
推奨:江戸(舞台の都合ですが、少なくともGMは全然読んでないので無くても大丈夫です)
可能:既出サプリ全て。雑誌掲載や同人、自作の類は個別に応談とします。
▼キャラクター作成
経験点:未定
特記事項:特になし
■オープニング
◆オープニング:PC達一行が舞台となる町に近づいたところで、悪漢に襲われるヒロインを見かけこれを助ける
PC達一行が舞台となる町に近づいたところで、悪漢に襲われるヒロインを見かけこれを助けるシーン。
演出で軽く片付けたら、ヒロインはお礼にご飯でも食べていって下さいと家に案内する。
■ミドル
◆ミドル1:ヒロインの家で食事をご馳走になり、ヒロインの父からライバルの悪事を語られる
シーンプレイヤー:PC3 登場:全員
ヒロインの家で食事をご馳走になり、ヒロインの父からライバルの悪事を語られるシーン。
「困っているヒロイン」、「悪どいライバル」、「悪人ではないが弱さを持ち迷える父」がそれぞれモチベーションになるので、語っておく。
そこに「てぇへんだてぇへんだ」と外が騒がしくなり、次シーンへ続く。
◆ミドル2:ライバルが悪事を働く
シーンプレイヤー:PC2 登場:全員
ライバルが悪事を働くシーン。
ライバルが思い通りにならない相手の家に火を放つ。
※何か別の場面を用意してもよい。
燃え盛る家を前に、どのような対処をするか宣言して、それに見合った能力値で判定を行う事。
全員で一回ずつ判定を行い、達成値を合計する。
判定はメインプロセスとして扱い、マイナーアクション+メジャーアクションを行う事ができるが、それ以外の行動には特に制限を設けない。
(例えば回復やバフで行動を消費してからでも、判定は行える)
(人数*10)を目標値とし、目標値との差分(達成値-目標値)により成功の度合いが変化する。以下表に従う事。
差分 |
内容 |
-4以下 |
失敗。多くの犠牲者が出て、PC達も3dずつhpを失う。 |
-3~-1 |
失敗。犠牲者は1dほどに押さえられるが、PC達は3dずつhpを失う。 |
+0~+4 |
成功。多くのけが人は出るが、最悪の事態は避けられる。 |
+5~+9 |
大成功。建物は燃えてしまうが、犠牲は出ない。 |
+10以上 |
大成功。犠牲も出ず、火事もぼや程度に抑えられる。 |
◆ミドル3:
シーンプレイヤー:PC1 登場:全員
戻ってみたらヒロインが攫われていた、というだけのシーン。
すぐに怒りを燃やしてボスのところに乗り込んでもいいが、1つぐらいシーンを追加しないとこのSPTは6シーンで終わってしまうので注意。
■クライマックス
◆クライマックス1:
何奴シーン 登場:任意
「何やつっ!」
◆クライマックス2:
シーンプレイヤー:PC2 登場:強く推奨。希望者は自動成功
乗り込んでって悪党を懲らしめる。
■エンディング
◆エンディング:平和が戻った町を後に、PC達が再び旅に出るシーン。
平和が戻った町を後に、PC達が再び旅に出るシーン。
個別EDとかは時間が余ったら。
▼後始末
代官はどうなったのか?
産業はどのように健全化し、復興するのか?
余裕があれば考えてみるといいだろう。
最終更新:2017年08月18日 10:57