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順序集合 - (2009/07/29 (水) 15:48:37) の1つ前との変更点
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順序は有向グラフで考えると良い!
== 順序関係 ==
'''Def. 順序'''
A:set, ≦:二項関係
1. 反射律 <math>{}^\forall a \in A \quad a \leq a</math>
2. 反対称律 <math>a \leq b, b \leq a \Rightarrow a=b</math> (等号との関係)
3. 推移律 <math>a \leq b, b \leq c \Rightarrow a \leq c</math> (じゃんけんは順序でない)
さらに,次を満たすとき'''全順序'''という。
4. 完全律 <math>^{}\forall a,b \in A \quad a \leq b \mbox{ or } b \leq a</math>
'''Ex. ベキ集合内の包含関係'''
全順序でない順序集合の例
'''Ex. 倍数関係'''
a|b(aはbを割り切る)をa≦bとすれば,これは一般に全順序でない順序関係
'''Ex. 辞書式順序'''
全順序集合の直積には自然に全順序を入れることができる。
'''Ex. 閉回路は順序集合でない'''
例えば,ガロア体GF(3)に通常の順序は入らない。
0 ≦ 1 ≦ 2 ≦ 0 ≦ 1 ≦ …
⇒ 0 ≦ 1 かつ 1 ≦ 0 ∴ 0 = 1
== 極大・極小とか ==
X:順序集合,A⊂X:部分集合
'''Def. 上界 upper bound'''
b∈X が A の上界であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad a \leq b</math>
Aに上界が存在するとき,Aは上に有界という。
'''Def. 極大元 maximal element'''
s∈A が A の極大元であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad s \leq a \Rightarrow s=a</math>
'''Prop. 極大元は複数あるかもしれない。'''
グラフが二又に分かれるとき考えればよい。
'''Def. 最大元 maximum element'''
m∈A が A の最大限であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad a \leq m</math>
つまり,mは少なくとも全員と比較可能でなければならない。
'''Prop. 最大元はあれば唯一'''
反対称律より示される。
'''Prop. 最大元は極大元'''
'''Def. 上限 supremum'''
最小の上界を上限という。
A が最大元Mを持てば,Mは上限である。
== 整列集合 ==
'''Def. 整列集合'''
任意の空でない部分集合に対して,最小元が存在するような順序集合
'''Prop. 整列集合は全順序集合'''
'''Th. Zermeloの整列可能定理'''
任意の集合は整列集合となるように順序を定めることができる。
'''Rem. '''
整列可能定理は,選択公理と同値。Zornの補題とも同値。
順序は有向グラフで考えると良い!
== 順序関係 ==
'''Def. 順序'''
A:set, ≦:二項関係
1. 反射律 <math>{}^\forall a \in A \quad a \leq a</math>
2. 反対称律 <math>a \leq b, b \leq a \Rightarrow a=b</math> (等号との関係)
3. 推移律 <math>a \leq b, b \leq c \Rightarrow a \leq c</math> (じゃんけんは順序でない)
さらに,次を満たすとき'''全順序'''という。
4. 完全律 <math>^{}\forall a,b \in A \quad a \leq b \mbox{ or } b \leq a</math>
'''Ex. ベキ集合内の包含関係'''
全順序でない順序集合の例
'''Ex. 倍数関係'''
a|b(aはbを割り切る)をa≦bとすれば,これは一般に全順序でない順序関係
'''Ex. 辞書式順序'''
全順序集合の直積には自然に全順序を入れることができる。
'''Ex. 閉回路は順序集合でない'''
例えば,ガロア体GF(3)に通常の順序は入らない。
0 ≦ 1 ≦ 2 ≦ 0 ≦ 1 ≦ …
⇒ 0 ≦ 1 かつ 1 ≦ 0 ∴ 0 = 1
== 極大・極小とか ==
X:順序集合,A⊂X:部分集合
'''Def. 上界 upper bound'''
b∈X が A の上界であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad a \leq b</math>
Aに上界が存在するとき,Aは上に有界という。
'''Def. 極大元 maximal element'''
s∈A が A の極大元であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad s \leq a \Rightarrow s=a</math>
'''Prop. 極大元は複数あるかもしれない。'''
グラフが二又に分かれるとき考えればよい。
'''Def. 最大元 maximum element'''
m∈A が A の最大限であるとは,次が成り立つことをいう。
<math>{}^\forall a \in A \quad a \leq m</math>
つまり,mは少なくとも全員と比較可能でなければならない。
'''Prop. 最大元はあれば唯一'''
反対称律より示される。
'''Prop. 最大元は極大元'''
'''Def. 上限 supremum'''
最小の上界を上限という。
A が最大元Mを持てば,Mは上限である。
== 整列集合 ==
'''Def. 整列集合'''
任意の空でない部分集合に対して,最小元が存在するような順序集合
'''Prop. 整列集合は全順序集合'''
'''Th. Zermeloの整列可能定理'''
任意の集合は整列集合となるように順序を定めることができる。
'''Rem. '''
整列可能定理は,選択公理と同値。Zornの補題とも同値。
== 順序位相 ==
'''Th. 全順序集合には自然な位相を定めることができる。'''
'''Prop. 実数の標準位相は,実数の順序位相と同等'''