実数論=位相空間論 (⇔空間の境界:位相幾何学)
実数の重要な性質2つ:コンパクトと完備性(+連結性)
1.構成的導入:有理数まで代数的に作っておいて,そこから極限として実数を作る。
1.1.デデキント流:順序完備化→コンパクト
切断を考える。つまり,区間の端に点を構成するので,順序が重要。
点を「直線の交わりにできる」と考えたユークリッドの系譜
1.2.カントル流:(実数の)完備化
区間縮小法による。
点を「位置における統一」と考えたピタゴラスの系譜
2.公理的導入:実数の基本法則を公理化してしまう。
実数の公理
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距離空間の点
Def.
距離空間(X,d),A⊂X,a∈X
aが内点: ∃r>0 N(a:r)⊂A
aが外点: ∃r>0 N(a:r)∩A=φ
aが境界点: ∀r>0 N(a:r)∩A≠φ ∧ N(a:r)∩c(A)≠φ
aが触点: ∀r>0 N(a:r)∩A≠φ
Aの内部int(A):内点の全体
Aの外部ex(A):外点の全体
Aの境界∂A:境界点の全体
Aの閉包a(A):触点の全体
※Th.開核int(A),閉包a(A)は存在する。
Th.
距離空間(X,d),に対し,
∀A⊂X : X = int(A) + ∂A + ex(A)
⇔ ∀x∈X : x∈int(A) xor x∈∂A xor x∈ex(A)
⇔ 距離空間は内部・外部・境界に直和分解できる。
Th.
A ⊃ int(A)
ex(A) = int(c(A))
∂A = ∂(c(A))
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開集合・閉集合
Def.
開集合:A = int(A)
閉集合:F ⊃ ∂F;F = a(F)
Th.
Aが開集合 ⇒ c(A)は閉集合;Fが閉集合 ⇒ c(F)は開集合
Fが閉集合 ⇔ F=int(F)∪∂F
Th.
閉包は閉集合:a(a(A))=a(A)
境界∂Aは閉集合:∂∂A=∂A;a(∂A)={a}
一点のみからなる集合{a}は閉集合:∂{a}={a};a({a})={a}
Th.
閉包a(A)は,Aを含む最小の閉集合
開核int(A)は,Aに含まれる最大の開集合
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位相空間
Def.
離散空間:(X,P(X))
密着空間:(X,{X,φ})
Def.
相対位相
積位相
商位相
Def.
誘導された位相
Def.
一様収束位相
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連続写像・同相写像
Th.
有界性⇒連続性 ?
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点列連続
Def.
f:R→R, {x_n}:Rの点列で,xに収束する。
fが点列連続:lim f(x_n)=f(lim x_n)
Th.
fが連続 ⇒ 点列連続
点列連続かつ第一可算公理を満たす ⇒ 連続
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近傍系・開基と可算公理
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連結
Def. E⊂C
Eが領域:連結な開集合
Eが有界:∃M>0 E⊂N(0:M)
Eが弧状連結
Eが連結
Eが単連結
Th.
弧状連結⇒連結 ?
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コンパクト
Def.
位相空間(X,O),A⊂X
Aがコンパクト集合:任意の開被覆が有限な部分被覆を持つ
Xがコンパクト空間:X自身がコンパクト集合
点列コンパクト:
Th.
R^nにおいて,コンパクト集合⇒有界閉集合 (逆も成り立つ?)
Th.
dから定まる位相空間(X,Od)のコンパクト集合は,距離空間(X,d)において有界な閉集合である。
Th.
コンパクト ⇒ 点列コンパクト ?
※Th.
コンパクト集合上の連続関数は
最大値と最小値をもつ →最適化ができる。
一様連続 →近似ができる。
注.
有限集合:要素数が有限の集合
有界集合:距離空間(X,d)の部分集合Aで,直径δ(A)=sup{d(x,y)|x,y∈A}が有限
Th.『一点コンパクト化』
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最終更新:2009年05月30日 14:30