微積分学の基本定理

Radon-Nikodym と Lebesgue微分も参照
原始関数(Lebesgue)
微分をするには近傍上で関数が定義されてなければならないから開区間を持ち出すのが自然。
つまり,原始関数(微分の逆演算)に対しては開区間で話しをする。

f:(a,b)→R の原始関数とは,以下を満たすG:(a,b)→R
{}^\forall x \in (a,b) \quad G'(x)=f(x)
不定積分(Lebesgue)
積分は有界閉区間上で有界関数に対して定義されるから閉区間を持ち出すのが自然。
つまり,不定積分は閉区間で話しをする。

f:[a,b]→R 有界可積分関数の不定積分とは,以下を満たすF:[a,b]→R
{}^\forall p,q \in [a,b] \quad F(q)-F(p)=\int_p^q f(t)dt 
基本的な疑問
a. 不定積分は原始関数になるか?
b. 原始関数は不定積分で表されるか?

a.の反例(不定積分が微分可能でないf(x) := \begin{cases} 0 & x \in [-1,0) \\ 1 & x \in [0,1]\end{cases}

b.の反例(リーマン積分可能でない原始関数の存在)
みょうちきりんなので省略(Volterraによる)
リーマン積分ではないが,ルベーグ積分にはなっている。

微積分学の基本定理とは,不定積分と原始関数の両方が存在しさえすれば一致するという定理である。

R積分の場合

Th. 
(1)
If f:[a,b]→R is integrable, and F:[a,b]→R satisfies F'(x)=f(x) for all x∈[a,b], then
\int_a^b f = F(b) - F(a)
(2)
Let g:[a,b]→R be integrable, and define
G(x) := \int_a^x g \mbox{ for all } x \in [a,b]
Then G is continuous on [a,b].
If g is continuous at some point c∈[a,b], then G is differentiable at c and G'(c)=g(c)

L1関数の場合

Th. Lebesgueの微分定理
(1)
f:[a,b]→R bounded
G:[a,b]→R continuous, differentiable at (a,b)
Gがfの原始関数ならば,f∈L1であり,fの不定積分はGと一致する。
{}^\forall x \in (a,b) \ G'(x)=f(x) \Rightarrow G(b)-G(a)=\int_[a,b] f(x)dx
(2)
f∈L1[a,b]
可積分関数の不定積分はほとんどいたるところ微分可能で,原始関数になる。
\frac{d}{dx} \int_a^x f(t) dt = f(x) \mbox{ a.e.} x \in [a,b]
最終更新:2009年08月26日 23:12
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