Riemann積分と無限和の統合 f,g : 区間 [a,b]上の有界実数値関数 [a,b] の分割 Δ に対し,Darboux和の類似を考える。where,
任意 このとき,f の g による RS積分 を以下の極限値で定義する。
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Th. RS積分の存在条件 以下のいずれかの条件が成り立つとき,f の g による RS積分 が存在する。 1) f:連続かつg:有界変動 2) f:有界変動かつg:連続
Cor. R積分の存在条件 g(x) := x とすれば,f は有界変動または連続のとき R積分可能である。
Th. L積分のRS積分による表現(「ルベーグ積分は横切り」の定理) μ : 測度 f : R→R; E上の可測関数 fのE上の分布関数このとき,以下の成り立つことは,f∈L1(E)と同値
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Radon によるStieltjes積分の一般化 Lebesgue-Stieltjes測度 φ:右連続単調増加関数 μ:有界区間上有限なボレル測度 φとμは,以下の関係によって一対一に対応する。これをLS測度といい,μφで表す。 μφによる積分を
と書く。
Rem. Lebesgue積分 φ(x)=x のときはL積分である。
Prop. 規格化有界変動関数への拡張 LS測度を作るφは,右連続単調増加関数にとるのが一般的であるが, 盛田『実解析と測度論の基礎』では有界変動関数まで拡張して定義していた。 Riemann-Stieltjes積分では初めからBVに対して定義する本が多いが, 盛田のLS積分の値は(だいたいの場合)ちゃんとRS積分と一致する。 ちなみに具体的な計算はRS積分の定義でないと計算できないことはLebesgue積分の常。
Th.置換積分との関係 I:有界閉区間 f:I上のボレル可測関数 φ:絶対連続 このとき,以下が成り立つ。![]()
Th.RS積分との関係 I=[a,b]:有界閉区間 f:連続 このとき,RS積分はLS積分に等しい。![]()
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: 任意