魔女に対価を渡し、この旅に同行させてもらうようになってから何度目かの転移。
この世界で俺は、奴と再会した。
前の世界では殺しそこねたが、今度こそは仕留めてやろうと――そう思った。
だけど後一歩のところで世界が変わり…結局、俺は奴を殺すことが出来なかった。
戦いの最後に、ウラハラはこう言っていた。
『お前は俺によく似ている』…と。
奴の生い立ちを軽く聞き、確かに俺はそう思った。
だけど同情なんてしない…出来ない。
そんな事をしてしまえば、今まで俺が生きてきた意味がなくなってしまうから。
でもあの瞬間…俺は迷っていた。
果たしてこれでいいのかと。本当にこれが、俺のするべき事なのだろうかと。
そう思った、けど……もう遅いんだ。
既にもう、引き返せないところまできてしまっている。
ここで諦めたら何もかもが無駄になってしまう。費やしてきた時間も、払った対価も、何もかもが。
だから――次こそ奴を殺す。決着を、つける。
後悔なんてしない。ただ、殺す…それだけだ。
Isaac Masefield
.早く…終わらせたいよ、ゾラン……
誰か――誰か俺を…楽にしてくれ……。俺に――自由を…ください……。
もう…疲れた、よ……。.
最終更新:2009年02月02日 10:00