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――出会い

どんなものにも総じて出会いがある
出会いがあるからそこにいる
これから話すのは、とあるアンデッド達と一人の青年の出会い


グールの場合

俺はグール、モテカワスリムでなんだかんだなアンデッド、まあ嘘だけど
今日も魔界だか霊界だか冥界だかよくわからん世界でただ単にその日暮らしの日々

「あータイクツ」

取り敢えず散歩、つってもなにも無いけど
あるのは死者が集う町だか村だか
空は真っ赤、雲は黒、木なんて元気が無いどころか怖いくらいだ

「暇だなおい、なんか楽しいことねーかなー!!」

取り敢えず独り言、普段ならこの後どっかで遊んで喧嘩して帰って寝てまた明日
そんな風にいくはずだった・・・が今日は違った


「うおっ!眩しっ!なんだこりゃあ!!」

思わず目を覆う
目の前にいきなり現れた『それ』は扉のような窓のような形だった

「何だこれ・・・目の前に扉があるんだから・・・」

ニヤリ、と口元が吊り上がる

「開けるしかねえよなあ!!」

バン、と勢いよく扉を開ける
瞬間、光に包まれ――

「うおおおぉ!!?・・・ってあれ?」

気が付いたらそこにいた、真っ暗で広い建物
そして俺の真下には変な紋様
そして『奴』はいた


「・・・これは?」

「『グール』だな、下級だが、初めてにしては上出来だ」

「腐ってますが・・・?」

「それがグールなんだ」

なんかローブ来た奴等がごちゃごちゃと話してやがる
取り敢えず現状を理解しよう
『俺は暇だと思いながら歩いてるとここに来た』
俺の頭じゃここらが限界だ、だが簡単に現状を理解できた
とにかく解る事は『ここは前いた退屈な世界じゃない』ってことだ
それって・・・

(・・・おもしれえじゃねえか)

面白い、少なくとも前いた世界よりは新鮮味がある
そんな事を考えてると――

「え、えーと、グール・・・でいいんだよね」

奴が話し掛けて来た


「ああ?おうよ、俺はグール、アンデッドのグールだ」

それに俺は答える
どうでもいいが俺はそこまで無愛想じゃない、他の奴と話すのは好きだ

「あ、えーと・・・俺はドルム、よろしく」

「ドルム、か。ああ、よろしくな」

どうやら奴はドルムと言うらしい
見た限り悪い奴ではなさそうだ
取り敢えず気になってることを聞いてみた

「俺を呼び出したのは・・・あんたか?」

そう、俺を呼び出してくれた奴のことだ

「あぁ・・・うん、俺が召喚したんだけど・・・」

どうやら俺の勘は冴えてるようだった

「そうか、あんたが俺を呼び出してくれたのか・・・」

「うん・・・そうだけど・・・なにか悪かったかな?」

こいつは自身に自信が無いのか?
今旨い事言ったな俺、まあそれはどうでもいい

「そうか・・・とんでもねえ!感謝するぜ!!」

俺は感謝なんてなかなかするものじゃない
そんな俺がするんだ、本当に感謝している

「そうか・・・じゃあ俺の使い魔になってくれるかな?」

使い魔・・・?おもしれえ!退屈しねえなら何だってやってやんよ!!

「ああ、なってやる」


「・・・じゃあ、改めてよろしくね、グール」

奴は手を差し出す、握手でもしようとしてるんだろう
俺は驚愕した
何故か、答えは簡単、俺は腐ってる、そんな俺を自ら触りたいと思う奴なんてよっぽどの物好きか変態しかいないだろう
だが奴は握手を求めた、つーことはよっぽどの物好きか変態、もしくは両方だろう

「ああ、よろしくな!兄貴!!」

「あ、兄貴・・・?」

その握手に俺は答える、そして兄貴と言う
兄貴・・・血も繋がってないし種族も違うのにそんなこと中々言えたもんじゃない
それを言ったということは俺は兄貴を心から信頼してるんだろう
うん、している

「じゃあ、次の話に移る、付いてきなさい」

もう一人、偉そうな奴が部屋から出ていく

「はい、ほら、グールもきなよ」

それに兄貴も続く
そして俺の名前を呼ぶ

「おうよ!今行くぜ!!」

走って兄貴の後ろに付いて歩く俺
そして部屋は静かになった


まあこっから色々とあるがこれが俺、グールと兄貴の出会いだ


グール編
終わり

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最終更新:2009年03月11日 03:44