アットウィキロゴ
■注意■
出血シーン有り
人によっては閲覧注意かも


―――暗い
そこにあるのはただ真っ暗な闇
その闇に溶ける用に闇色のローブを纏いそこに私はいる

「・・・・・・」

私は『私』・・・『私』が作りだしたもう一人の私
「・・・・・・」

『ガサ・・・』

不意に足音がし、その方向を向くと『私』がいた
この闇の用に『私』も暗い顔をしている

「・・・何だ」

私は『私』に何の用だと問う
すると『私』は口を開く

「――――――」

口を動かすが言葉は出ず・・・いや、出なくとも解る
その言葉を理解した瞬間、私は

「・・・ふざけるな」

私は『私』ににじり寄り、胸倉を掴み、殴り倒す
それでも『私』は

「――――――」

「五月蝿い」

五月蝿い、五月蝿いうるさいウルサイウルサイ
私が今まで、今まで『私』の罪をすべて被ってきた
罪を、咎を、罰を
なのに、何故そんな事を言う

「・・・・・・」

私は怒りに任せ『私』を殴る、殴る殴るそして殴る
そして私は『私』に馬乗りになり
ナイフを掴み、振り上げ
『私』の首に目掛けて―――


「・・・何故」

解らない
かかった血飛沫を拭おうともせず私は考える
何故私が――――のか
『私』にとって私はどんな存在なのか
そして

「ふ・・・ふふ・・・そうか・・・」
「ははははははははは!!そうか!そうだったのか!!」

そこである一つの答えへとたどり着く
何故だか笑いが込み上げる
理由は解った、解っていたが考えたくもなかった

私は『私』の影、闇の存在
対する『私』は光というべき存在
光は自分が輝けばいい
自分さえ輝けば自分が作り出した影や闇の事などどうでもいい、いやいらないのだ
勝手なものだ、自らが作り出し、利用したものをこうもたやすく捨て去ろうとは

「く・・・くく・・・!そうか!だがな!!」

光と闇は二つで一つ、片方のみが消滅など有り得ない
寧ろ片方が強くなればもう片方も強くなる
いくら光が強くなろうと強くなればなるほど闇は濃くなっていく

「今に見ていろ・・・いくら光が強くなろうと、闇は何時までも付いていく事を教えてやる」
「そして私は貴様に無くてはならないと言う事を教えてやる」

『覚えていろ』そう言いながら私は首から血を流す『私』に再びナイフを―――









.



===================================================

「――うわああああああぁぁっ!!!」

俺は跳び起きた
パイプベッドがギシッと音をたてる
体は汗びっしょり、心臓は高鳴っている

「・・・夢・・・か」

悪夢を見た
自分に、それも昔の自分に殺される夢
夢だと言うのに昔の自分の憎しみの篭った目が何時までも脳裏に焼き付いている

「はあ・・・もう怖くて寝られない・・・」

瞼をつぶるとまたあの恐ろしい夢にうなされそうで眠気などどこかへ行ってしまった

「・・・まあいいか」

気分転換に夜空でも眺める事にした
窓から見える綺麗な満天の星が悪夢を忘れさせてくれるようだ
今宵は妖しい満月の夜だった


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2009年03月12日 14:30