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―零―

全てが灰色の世界、そこが住処だった――

黄昏時のように暗く沈んだ空
息苦しく淀んだ空気
生に縋る為には他人を犠牲にしなければならなかった
騙し、裏切り、金を手に入れる――
そんな毎日。


終端符を打たれた周りの者は、他の者の金になる
強者だけが生き残れる、そんな場所。


其処から抜け出した彼は、違いに驚きつつも、次第に温かさに触れるようになっり
感じた事の無い感情を、戸惑いつつも受け入れるようになる。

彼は元の世界に舞い戻った。
面白みの無い、灰色の世界。


彼がもう一度其処で生きる為には余りに多くの事を知り過ぎた――

彼の哀愁をよそに、乾いた金属音が彼の楽譜に最期の符号を打った。



―終

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最終更新:2009年03月11日 06:04