「今日は残念だったわね」
「……うぅ」
 宿の一部屋で、水色の長い髪をした妖精が、黒い短髪の、女顔の少年に話しかけている。
 妖精の方は、白い二対四枚の羽があり、袖の白い青色の服と白いスカートを着ている。
 少年は首にゴーグルをかけており、袖の無い黒いハーフコートに黒いズボン、腕は白い袖に包まれており、茶色のブーツを履いている。
 ハーフコートのお腹あたりには太いベルトが巻いてあり、そこに小さなポーチがいくつかついている。ズボンの足首にもベルトがついている。
 彼の右腰にリヴォルヴァーの入ったホルスターがついている。左腰にも、ハンド・パースエイダー(銃器。この場合は拳銃)が入っているホルスターが、腰には大きなサバイバルナイフの入ったシースがついている。
「まぁまた釣れるわよ」
「……今日はもう寝る」
 そう言って少年は、ハーフコートとブーツを脱ぎ、ホルスターとシースを全て外してベッドに倒れ込み、すぐに寝息を立て始めた。
「あーあ……ふふ、45分間も釣りをして一匹も釣れずに不貞寝、なんて、やっぱり子供なのねぇ」
 妖精は腕を組みながら、どこか安心したような様子で一人呟いた。

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最終更新:2009年08月04日 21:33