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  • 管理人の日記/2006年12月08日
    管理人の日記/2006年12月08日/ばたばたと #blognavi
  • 管理人の日記/2006年12月08日/ばたばたと
    #blognavi  体調不良続出です。祖母も母もです。はうあ。  久しぶりに胃カメラを飲んできました。やー苦しかった、一日あけても喉が痛かった。もう、はよ終わってくれ~と念じること仕切りだったけれど、力を抜いてね~、目を開けて遠くを見てくださいね~と言われる度に、あー、これ終わらないんだよな・・・と諦めのモードで。でも、突発的に咳は出るし、どうしても喉に異物感があってエーとなるんだよ。それにあのカメラがずずずーと入っていく感じが分かるんだよね! あ、ピロリ菌はいませんでした。  いやはや。お食事中だったらごめんなさい。  話題を変えて、ファンタジードが中々書けません。  昔書きかけた話とか、つらつらと漁ってしまったりしてダメダメです。レツゴベースの「遺産泥棒」と「グラン戦記」はやっぱりちゃんと書きたいかもな・・・と。適当に書き直して送ろうかなと相方に言ったら...
  • 報復するは我にあり
    「何だあれは!?」  イザークは留学先から屋敷へ戻った翌日、早速執事達に問いただしていた。昨晩、バスルームで寛いでいたところ、天井から怪しげな音が聞こえたのだ。久々の我が家でゆったり寛いでいた所を、頭上から聞こえる怪音。  しかし、執事達はしれっとして答えた。 「ねずみでございます」 「はあ?! ありえないだろうが、なぜ捕らえない」 「賢いねずみでして、害はありません」  それは執事の失言だった。常に自分を磨く事を厭わないイザークは元来かなりの負けず嫌いだったのだ。賢いねずみだから、捕らえる事はできない、共存することにしたのです。と言われて、ハイそうですか、と引き下がるわけはなかった。  その日から、イザークのねずみ捕獲作戦が開始された。  屋敷のものに事情を聞くと、なるほど半年前に住み着いて当初は捕まえようと躍起になっていたらしい。しかし、仕掛けた罠...
  • 管理人の日記/2007年03月29日/年度末
    #blognavi  いよいよ明日一日で今年度も終わりです。って、今度の会社は違うのでただの3月終わりなんですけどね。だからかな、妙にのんびり。  この背景、意外に見にくかったですね。もっと薄くした方が良かったかなあ。春らしくしてみたかったのだけど、まあ、そう大っぴらにできない柄だし。期間限定です。  拍手ありがとうございます。  ではでは拍手返信です。 3/26「ネズミネタ~」の方>  実際にじたばたもがくネズミを見て、ついほろっと着てしまうこと、管理人にもあります。日記にも少し書きましたが、その時のことが発端でこの小噺はできたんですよね。ボリュームで言えばたったアレだけの話なのに、イザークさんを手伝う老執事や厨房のコックなど、あれこれ想像して1人で楽しんでいました。あの後二人は仲良くお屋敷で暮らしたのか、魔法をかけた魔女を退治するのか、妄想は尽きません。...
  • 管理人の日記/2006年02月05日/コンビニ・アスラン物語
    #blognavi  ファミリーザフトの物語で。  コンビニバイターのアスラン、カガリ。近くの高校2年生のシン達のどたばたコメディー。(言うは安し、書くは難しなんですが)  年明け。  シン、ヨウラン、ヴィーノは急に振り出した冷たい雨に500円傘を買いにコンビニに走る。そこは新しくオープンしたファミリーザフト。  ついでに何か暖かいものでも食べて行こうと、一口お好み焼きや肉まんを注文する。しかし、一口食べてちょっと冷たい肉まんに機嫌を悪くしたシンは、店員を呼び肉まんを突きつけて「暖めてくださいよ」と言うが・・・。降りだした雨で店内の床はすべり、思いっきり足を滑らして店員に抱きついてしまう。  宙を飛ぶ食べかけの肉まん。  抱きつかれた店員は絶句したままシンを見下ろして、シンはハッとして店員を見上げる。  シンはガバッと身を離すが、なんでもない...
  • 民宿の主人 3
    「露天風呂まで用意しちゃって、どういうつもりさ、アスラン?」  明かりの消えたロビーを後にしようとして民宿の主が振り返る。そこに立っていたのは、シンを見下ろしていた紫の瞳を持つ青年。 「君の役目を忘れてしまったわけじゃないよね」 「分かっているよ。キラ」  主の碧の瞳が細められて、二人の視線がぶつかり合う。 「分かってない!」  真っ暗だったロビーは一瞬にして葉が淡いグリーンの光を放つ森に変わる。 「人を排除するのが役目の君が、これは何!?」 「雨が止むまでだ」  二人の周りにあるのは樹齢何年とも知れない苔むした巨木と複雑に絡み合う蔦。深い森だけれど、淡い明かりがそこかしこに溢れる神秘の空間だった。 「里には僕とラクスの結界が貼ってある。人間が足を踏み入れることは無理な筈だよ・・・誰かが手引きしない限り」  ざわざわと森の木々が揺れて。風に乗って緑の光が流れる。 「...
  • 管理人の日記/カテゴリ/つれづれ
    ...bsp; ばたばたと (2006年12月05日)  寒っ (2006年11月25日)  残念! (2006年11月22日)  右と左 (2006年11月20日)  聞きました? (2006年11月17日)  知恵の実 (2006年11月14日)  東へ西へ (2006年11月12日)  選挙区 (2006年11月08日)  Winter has come. (2006年11月06日)  談合はなくならない (2006年11月04日)  箇条書き (2006年11月03日)  油揚げ (2006年11月02日)  お腹が・・・ (2006年...
  • 管理人の日記/2011年01月30日/長い高い・・・!
    #blognavi  1時から6時までずっと美容院にいました。22,500円。少し赤がきつく入ったような気がするけど、どうだろう。  やっぱり、そろそろ。そろそろPC。  パナのC1、どうだろう。  んでも、年にどれだけペン使うんだ?っていう相方からのツッコミが。そーなんだよねー、どれだけ使っているかって、今や年賀状くらいだし。それだったら、テンキー付きのフルHD画面のノートの方がいいような気もする。仕事お持ち帰り的に。それならそれで物色するとなるとなあ。もうデルはやめたいような(だってサポート窓口が海外だし、っでも、それはHPもか)かといって国内メーカーっても。  あまりの寒さに  どんなシチュエーションだかですか。  戦後も60年以上経って当時を偲ぶ事も語ることもむずかしくなって、ふと、思い出すことがある。テレビや新聞、ネットを賑わす近...
  • D&D 出発
     Level 35  エターナルはもう竜に守られし国じゃない。この国には貴族も平民もない。そう、ドラゴンだって平等に暮らす国にしてみせるから。  そう言い残した女王が、辛うじて残った王宮のバルコニーに姿を現す。  王宮の塔のようにバカ高くなく、王都を一望などできなかったけれど、その場所からはきっと皆の顔がよく見えるだろう。  王宮の崩れた塔から飛び去っていくドラゴンを背にして新女王が宣言する。  王都の民の歓声が聞こえる。  市街に横たわるゴールドドラゴン達の死骸は確かに一つの時代の終わりを示していて、燃えた王都の中心で、力を合わせてエターナルを再建しようと協力を呼びかける若い女王に、貴族も平民も共に歓喜の声を上げている。  その声が離れた森の中にも届く。 「無様だな」 「誰のせいだと思ってるんだ」 「俺がお前を封印したからだな」...
  • エンジェルスレイヤー 01
     夜の街を映す水溜りが飛沫を上げる。 「おのれ、スレイヤーめが。我らを性懲りもなく付けねらうとはっ」  歓楽街に似つかわしくない若い男達が走り去る。少し送れて男二人が追いかける。代金を踏み倒した客を追いかける店の男と言うには彼らは似つかわしくなかった。大通りに出た所で、先頭を走る男が出会い頭に路を行く人とぶつかった。  逃走スピードが落ちる3人組。それを見逃す追跡者ではなかった。銃を抜くとすばやい動作で狙いを定めた。サイレンサー付きのため銃声は聞こえない。 「よくもうちのひヨッ子達をっ!」  二人がガクンと膝をうって道路に転がる。まだ少年の顔をしていた。しかし一度振り返っただけで足は止まらない。追いかける二人のうち、野球帽を後ろ向きに被ったこれまたあどけないと言った少年が路面の塊に近づいて膝をつく。倒れた体がぼんやりと発光して、まるで魂が離れるがごとく淡い光の塊が背中から出てくる...
  • Men of Destiny 30
    思い出す事 「ステラ。アスランさんったらひどいんだぜ・・・」  墜落したルソーから使える備品がないかメカニック達が総出で出払っている頃、シンはルナ達との会話も程ほどに廊下を歩いていた。あれからアスランとは会話をしていない。彼もルソーに行ってしまったからで、シンはアスランにああ言われたが、ミネルバやルソーの乗員に活躍を労われて休みを与えられた。  艦の説明を買って出ても良かったがそんな気分にはなれず、ベッドでゴロゴロするのにも飽きてミネルバ内をうろうろする。シンの周りを飛び跳ねるハロ達が、毎度のようにドアロックを解除する。  薄暗い通路と鉄格子。 「知り合いの部隊、撤退しましたよ。俺も追撃しませんでしたから無事に基地に辿り着けたんじゃないですか」  俺は頑張ったのに。  シンはまず最初にステラに話したのだ。しかし、眠りつづける相手に話しても、すぐに虚しさが込みだして...
  • 20XX NewYork 7
     顔見知りのジャンク屋に注文した品が届く。  キラは意気揚々とそのダンボールをあけて、ごちゃごちゃとした機械をコムコンの横に置いて繋いだ。 「何だよ、それ・・・」  カガリがいかがわしい目で見ている。  見た目は不恰好でも、注文したとおりの働きをしてくれれば問題はない。キラは一人納得して手をこすり合わせて、コムコンのキーを叩き始めた。狙うは、ハロ・フォート。リストアップしたメンバーが接触している社員を洗い出すのだ。 「まあ見てて、カガリ」 「ああ」  前回敗退したガーディアンをすり抜けて、とりあえず第一関門突破だ。キラはいつものコムコンの横に置いた妙な機械の反対側にもう一つコムコンを置いている。片方ではひっきりなしに数字のられるが下から上に流れる一方で、もう一つには映像化したセキュリティが映し出されている。 「キラ?!」  また見たこと...
  • 民宿の主人 5
     目を閉じるアスラン。 「僕達、さっきどんな風に見えた?」  少しからかうような口ぶりは明らかにシンの胸の内を読み当てていて、シンは顔が赤くなった。絡み合う二人の姿が頭から離れない。 「まあ、人と同じではないけれど、全く違うってわけでもない。種は力のある精霊が共同で霊力を練り上げて創るからね」  練り、上げる?  シンにはちょっと想像がつかない。 「分からない? 君が見たまま、想像したままだよ。フフ」  フフって、俺が見たのは、何というかちょっと口に出せない。 「それをね、アスランは産みの親との間でやったんだ」  人の世にもあるように、精霊の世界でもあまりに近いもの同士では近親による弊害が出る。 「でもそれは、禁忌だから」 「キラ、もういい」  アスランがどんなことが起こったのか、口を開く。  里長と里長の最初の種から生まれた精霊との間の種は、最強に凶悪だ...
  • Men of Destiny 05
    チャンスが欲しい  二人の間を夜の大気を伝わるサイレンが流れる。 「まさかシン。あそこから」  サーチライトが夜空を照らす。厳重に警備された物資の貯蔵庫がシンの背後の闇夜に浮かび上がる。得体の知れない彼がシンとそれをどう結び付けたのかは分からない。目を細めたのは一瞬。 「シンも仕事の帰りか?」 何事もなかったように声を掛ける。硬い靴音が鳴り響いて、何事もなくと言うわけには行かなくなった。非常事態を受けて街に広がった官警がこの商店街にも入り込んできたようだ。シンは手にしたライトセイバーを後の腰に挟む。 「何をしている!」  制帽の徽章は憲兵のもので。 「灯火管制中は外出禁止令が出ていることを知らんのか」 「すいません。家に帰る途中だったんです。でもあの騒ぎで」  ぱっと答えたのはアレックスだった。ひたすら低姿勢で申し訳ないと言う。 「こいつ駄目なんです...
  • 管理人の日記/2007年12月19日/なんだかなあ・・・
    #blognavi  いつの間にか、このwikiでweblogプラグインでopencloseプラグインが効かなくなってますね。なんだろう、ツリーメニュと一緒でそのうち直るんだろうか、これ。いろいろ試してみるけど、こういうプラグインの仕様改定ってどこかにお知らせあるんだろうかな。もう、プンプン。  それから、まったく音沙汰のないボーナスが、明日出るみたいです。部長のカレンダーに賞与支給日をメモがありました。しかし、管理人は今年転職したばかりなので、例えあったとしても満額でないんですよね。今週は土曜出勤だし、27日に会社の忘年会だし、休みが来て欲しくて来て欲しくない感じ。 カテゴリ [つれづれ] - trackback- 2007年12月19日 20 59 08 #blognavi
  • HighSpeedBlue 02
    Bad Commuication 「ふぅ。なぜ俺がこんなことを」 「この軟弱者がっ!俺はレース中に足を引っ張られるのはゴメンだっ」 「誰が足をひっぱっているって?」 「貴様以外に誰がいるっ―――!」  ヴェサリウスの本拠地郊外にあるとあるスポーツジム。肩にタオルを掛けたイザークがベンチに腰を掛けて床を見つめているアスランを指差した。指の先、いや爪の先まで力の篭った動きに銀髪から細かい水滴が飛び散る。 「結局、一人でトレーニングするのが寂しいんですよね」  ニコルの呆れたつぶやきはどうやら隣に居るディアッカに向けられたものらしい。ジムにいるのはイザークとアスランだけではなかった。ディアッカもニコルもミゲルも各自一番楽だと思われるトレーニングをしていた。1セット終わって汗を拭くアスランに目を留めたイザークの大音声で、皆が一斉に動きを止めたのだ。 「お前達も誰がサボって言いと言...
  • 学園テラ - バレンタイン
     商談は夏には始まっていると言われるが、実際に注文を受けてキースのバイト先の工場がフル生産に入るのは年が明けてからであった。主力製品は小麦粉であるが、一部、他の材料を混ぜたケーキミックスやココアミックスなども扱っている。  そして今キースがえっちらハンドリフトで運んでいるのも甘い匂いのするカカオパウダーであった。番号どおりにパレットを置き、ビニールでぐるぐる巻きにする。 「おーい、キース! それ朝便なー」 「分かりました!」  いつも粉っぽい工場に、甘さが混じったなんともいえない空気にキースは呼吸が浅くなっているのを感じていた。 (こんなに砂糖ばかりのチョコなんて反則だ。まるっきり砂糖じゃないか)  実体を知ってしまうと残念な真実を前に、軽くため息をつく。やっぱり、お菓子メーカーの陰謀だ。けど、世の女性達が買ってくれなければ工場の売上は落ちるのだから、馬鹿にしてはいられない。 ...
  • D&D 遭遇
     Level 7 「だからそうじゃないって」  つるつると滑る麺をうまくフォークに巻けなくて、また、ズルっとすする。 「こう・・・ほら」  正面に座る少年が、お手本とばかりに盛大に巻いてズポッと口にいれる。それを見た向かいの少女が挑戦するが、せっかく巻きつけたパスタも口に運ぶ段階で解けてしまう。 「あー。また落ちてる・・・」  踊る子犬亭の酒場の片隅で繰り広げられていた微笑ましい光景を、むさくるしい男達が笑いながら見つめている。ビールジョッキを片手に踊るドワーフ達や、いかつい剣士達が集う飲み屋は、街道筋のどこにでも見受けられる宿屋であった。 「できた!」 「ステラ・・・」  仕入れた食糧やロープ、ナイフなどをせっせと背負い袋に詰めているかと思いきや、ステラは今夜の宿の小さな一室でしまうはずの荷物でつたない動物を作っていた。すっかり日が暮れて、小部屋の...
  • 管理人の日記/2005年09月29日/9月が終わってしまう
    #blognavi  すぐ年末で、あっという間に期末ですよ。  急に寒くなって、寝る時とか秋仕様です。日が暮れるのも早くなって夕方の6時半ですっかり暗いです。秋は夜長だな~とぼんやり考える木曜の夜・・・。  本当に涼しくなって半そでのシャツとか大っぴらに着て行けなくなったなあと。来襲からは10月だし、サンダルも履けないな。  早速、勝ったばかりの靴の出番ということで、今度の土曜は足慣らしに履いてみよう。久しぶりにシャツを物色しに行きたいし。この夏は新しくシャツを買わずに、あるので乗り切ってしまったんだよなあ。長袖より、半袖や7分のシャツの方が少ないってのに。  問題は鞄だ。  やっぱり、いざ日記を書こうとすると何に付いて書こうとしていたか忘れてしまって困るよ。今日中に46話を書上げたいと思っていたのに、あと2時間もあれば余裕余裕と高を括っていて昨日は書き上げ...
  • エンジェルスレイヤー 12
    『まじですか!?』 「うるさい。大体なんで貴様、起きていられる!?」 『あれのおかげってやつ・・・?』  衝撃がビルの谷間を駆け抜けるたびに、ガラスの破片が降り注ぐ。上体を屈めて、エンジン全開の風圧を軽減する。網の目に張り巡らされた大動脈が完全に機能を停止していた。煙を上げるエアカーで埋まったエアウェイを飛び越して、高層を目指す。赤い空を飛び交う天使達が我が物顔で翼を広げている。 「まあいい。今は何が起こっているのか確かめるのが先決だっ」  空が赤いなど。レセプション会場の夜空にあった外輪は赤くはなかったはずだ。影響を受けるのも悪魔に限定されていた。それがどうだ、都市の機能は麻痺し、一般市民にまで影響が出ている。辛うじて動いている人々も少しいるが、猥雑なまでの都会の熱気が全く無い。 「天使どもが。今度はなんだ」  アスランめ。  貴様が姿を見せる時は決まって、大事件が起こる...
  • My Santa is
     その年、学校では自分のトナカイに名前を付けるのが流行っていた。初代の8頭立てのトナカイには皆名前が付けられていたと言うし、厩舎の同じ顔をしたトナカイ達も名前を付ければ可愛く見えるものだ。  クリスマスも押し迫った12月の中頃。  アカデミーでは今年のプレゼント配布のスケジュールが発表されて騒然となっていた。世界中にクリスマスのプレゼントを配るのはたった一人のサンタではない。サンタの学校にいるサンタ達が手分けをして一晩で配り終えるのである。アカデミーと呼ばれるサンタの学校にはサンタの国、ノースポールの国民全員が通っている。いや、暮らしていると言っても過言ではない。彼らはこの日のために生まれ、この日のためにリサーチを行ってプレゼントを用意する。トナカイを飼育するのも彼らの仕事だし、世界中の言葉を覚えるのも仕事の内。そして最大のイベントが2人1組のプレゼント配布である。 「校...
  • ファンタジード 7
     墓の番人  シンだけでなく、先を急ぐ誰もが最後尾を振り返った。  そこはまだ熱の冷めない輸送艇のエンジンが回っている発着ポートで、ヨウランとヴィーノが慌しくパーツ奪取のために整備点検の道具箱を運び込んでいた。その少し離れた所でアレックスが腕を組んで立ち止まっている。 「ヴィーノ、ヨウラン! 頂けるものは飛行石でも何でも貰っておけよ」 「了解!」  くすくすと笑うミーアがアレックスの横まで戻って、呆れたように『めっ』と指差す。 「そういう言い方は良くないと思うわ」 「じゃあ、どう言えば良かったんだ」  アレックスがムッとしてミーアに聞き返している。少し意外な表情にシンが感心していると、ラクスがシンの前まで戻っていた。 「どういう意味でしょうか?」  見据える王女の瞳は厳しくアレックスを睨んでいるよう。それを見て彼もミーア...
  • ベルが鳴る夜 4
     軽くため息をついて、彼女がひざの上で握った両手を見下ろす。不意に顔を上げてドアを振り向く。 「ミーア。アスランに客だぜ、どうする?」  スティングがミーアを呼びにきていた。 「ちょっと外で待ってもらって。すぐ行くわ」 「オーケー」  パタンとドアを閉めてスティングはすぐに行ってしまって、また二人が部屋に残された。 「あいつらは知ってるのか?」 「あの子達は知らないわ。普通とは違うと思っているみたいだけど」  窓の外の雪はどんどん激しくなって、夜だというのに窓の外が明るかった。  風も吹いてきて、ゴォーと音がする。  もしかしたらノックされたのかも知れなかったけれど、風の音に消されてシンの部屋のドアはいきなり開けられた。 「ミーア!あいつら、アスランを連れて行きやがったっ」  怒鳴り込んできたのはアウルで、スティングと...
  • D&D 再帰
     Dungeon B7 Ice Spring - 1  スペルに光が満ちて、テレポートが発動する。  同じくして、ドラゴンのブレスが放たれた。  眩しすぎる光。  遠く聞こえる衣擦れの音。まだ麻痺してうまく音を拾えないシンの耳は、それが名前を呼ぶ声だと分かると急激に覚醒した。  そして、手の届く位置に転がるステラを見て安堵し、あたりを見回した。ルナマリアもレイも倒れてはいるが息はある。そして、そこが今だ地底の凍った湖の上だと死って愕然とした。さっきまで対峙していたドラゴンの背が見える。 「そっ、そんな・・・」  テレポートできなかったのだ。 「ちくしょうっ! ここで終わりかよっ」  上半身を起こしていたシンが、氷の地面に拳を打ち付ける。いや、打ち付けるはずだった。 「そうでもないさ」  シンの拳を掴んでいる氷のように冷たい手に、ば...
  • D&D 試練
     Level 25 「アンタの友人って何て名前ですか?」 「は?」 「だから、中にいるかも知れない友達の名前!」  何を戸惑っているのだろう。  シンはびっくりして、口に出すのを迷っているアイテム屋を見上げた。聞き出すまではダンジョンに行かないぞ、と暗に脅して「教えてくださいよ」と駄目押しした。 「イザーク・・・イザークって言うんだ。もし会えたら、よろしく伝えておいてくれ」 「イザークさん、ですね」 「チェスでよく勝負をしたんだ。次のチャリオットで俺のチェックメイトだったのに」  シンの肩に置かれたアスランの手がかすかに震えているのか伝わってくる。  それも彼が手を離すまでの短い間のことで、すぐに笑顔で説教をかましそうに見下ろして懇々とダンジョンでの心得を話し出した。先輩としてアドバイスをしているつもりなのだろうが、現役のシンには大きなお世話...
  • Princes on Ice 7
     アスランは腹の上で手を組んで、天井を見上げた。  プレスの前で問題発言をした後、コーチのイザークがさっさと行くぞと声を掛けにきた。これ以上、相手を刺激して欲しくないのだろうと険しい表情を見て気づく。 『貴様、何を考えている。牽制のつもりか?』 『そんなつもりはないけれど、まあ、そんな所』 『だとしたら失敗だな。お前の弟の方がダメージを食らっているぞ』  よろよろと出て行くように見えたシン。 『あちゃー』 『この考えなしがぁ!』  案の定、シンの部屋を訪れてみればなにやら一人沈んでいる様子。アスランは予想通りの結果に苦笑して天井のライトからシンへと再び視線を移した。 「お前、自分のスケート好きか?」  トンボが目玉を食らった顔でシンはポカンと口を開けていた。 「俺はスケートが好きだし、ジャンプばかり注目されるのが面白くな...
  • 管理人の日記/2005年09月07日/手ぶれ補正
    #blognavi  パナソニック専売だったデジカメの手ぶれ補正が、何時の間にかカシオとコニカミノルタからも出てるじゃないですか。FinePixはシャッタースピードの速度アップでぶれ補正と・・・。やっぱり夜景や暗い所の写真をきれいに取りたいって要望は強かったのだろうか。  去年DemageXgを買ったばかりなのに、またまたデジカメが欲しくなってしまったぞ。あと、3in1のDVDデッキもな! カテゴリ [つれづれ] - trackback- 2005年09月07日 19 53 49 #blognavi
  • スコア 2
     開店までの僅かな時間は俺が自由にピアノをできる時間だ。といっても、アレンジを決めるための時間であって、好き勝手に弾いていい時間ではないが。 「早いな、シン」 「アスランさんこそ、編曲中ですか?」  大体こういうラウンジで流れる曲というのは決まっているから、アレンジを変えたり、クラシックから持ってきたりしなくてはならない。準備をしないと一ヶ月もすれば曲が尽きてしまうのだ。 「まあな。今日はどんなで攻めようか」 「俺に聞くんですか。答えられないの知ってて」 「大丈夫、元から当てにしてない。そうだな、今日は雨降りだし、雨関連で行くか」  そうと決まれば、雨に関連した曲をピックアップする。手持ちの楽譜では曲数が足りないから、持っているノートパソコンから楽譜をダウンロードして時間を計算する。  雨だれ。雨の歌。雨の庭。田園。雨に歌えば。このあたりは超有...
  • 管理人の日記/2011年05月02日/レシグネーション
    #blognavi 諦観。いい英単語がありません。4/27は名駅で大変なことがあったのですがあまり触れられていませんでしたね。 accept my fate with resignation . .  弟に連絡を取って臨時を手配させた。中央西にも連絡をしてくれるといいが、おそらくあいつのことだから問題ないだろう。大阪駅の臨時もなんとか間に合うといい。ただ、深夜のタクシー代を請求されてもそれはちょっと払えないだろうな。東海道は25時を過ぎ、社中泊用列車の状況を確認してようやく息をついた。運行見合わせは一時間程度だったと思うが、時間が時間だ。深夜に駅についてもおそらく帰るあてがない乗客が大勢出ただろう。  なぜ、もっと早くホームをドアを設置しておかなかったのか。ホームの狭さは認識していたのに。慣れた駅、慣れた乗客だと思っていたのか。今更思い返してみても失った...
  • 管理人の日記/2007年02月22日/花粉花粉でギャフンギャフン
    #blognavi  今年も花粉の季節がやってまいりました。朝からクシャミと目のかゆみでひーひーです。こんなことでスギ花粉のベストシーズンを耐えられるのか心配だ。花粉症と言っても、緊張してると症状が出なくて、だらけた生活をしていると症状が出る・・・と言う感じだったのに、今年は早くも花粉症気味。転職したばかりなのに、緊張感が足りないのか、そうなのか。  確かに、うっかりウォッチしていたオークションをすっかり忘れていたし(もうあんな物件出ないだろうなあ・・・残念)  支払予定表は日記に書き込んだ翌日に出来上がってました。う~ん。それにしても、未だに良く分からない。簿記の本とか見ていると、仕訳の説明ってさ、「現金預金」「売掛買掛」「未払前払」と、勘定科目のグループごとに説明が載っているじゃないですか。これって、取引の流れのどこに該当するのかさっぱり分からない。  「受取手形...
  • ファンタジード 4
    すれ違い 「帝国兵が多いな」 「そりゃ、反乱騒ぎがあったばかりだからな」  街角に立つ警備の帝国兵を見つけてはシンは「あっ、帝国兵」「また帝国兵だ」と口に出していた。 「街の人は何とも思わないのか」 「イヤに決まっているだろ? でも、結構評判いいんだぜ、今度の執政官」 「主要街道の警備に帝国軍を配置したりさー」 「そ、そうなのか?」  評判がいいと聞いて、シンの声が上ずる。 「なんつったっけ、そいつ」 「イザークだろ。すっげー銀髪の」 彼らについて行くと、バザールの一角で小物を払拭しているステラを見つけた。 「ステラえらいえらい。ちゃんと迷子にならなかったじゃん!」 「もう一人で買い物できるもん」  アウルがステラの頭をなでなでして、ステラは嬉しそうにけれど、子ども扱いに反発して頬を膨らましていた。猥雑とし...
  • 管理人の日記/2009年08月31日/勝ちすぎは良くないですよ
    #blognavi  うぬぬ。民主の圧勝ですか、これはちょっと勝ちすぎですよ。  お台場のガンダムも今日で最終日・・・って、もう8月が終わるんだ・・・怒涛のような8月が終わったよ。決算でめちゃくちゃ忙しかったし、GLAYさんの15周年ライブにもいったし(初めて)、おかげで直前1Wは楽曲詰め込みだし、お台場ガンダムも見に行ったし(見に行ったのは14日)、夏休み後も残業続きだし。はー、疲れたよ。    どれくらいの大きさか分かるかなあ。左側の写真の右端にアウドムラが写っているんだけど、小さい!・・・うそです、あれは羽田から離陸したばかりの飛行機です。 00時まで粘ってスモークも撮ってきました。これは7時の時のもの。一応、東京都のグリーンアースというエコイベントの一環なので00時と30分の時にちょっとした地球を大切にしよう!という演出があって...
  • 管理人の日記/2010年03月16日/ジェイク
    #blognavi  これも名前。スポーツ刈り頭のの青年、にしようか。  寒くなってきました。春コート買ったばかりなのに! 風の強い日は花粉で目も鼻も痒いです。それにしてもバタバタしてます。やること多すぎっていうか、ちっとも片付きません。調べること多すぎなんですよ!あー、もう。どうやら税務調査があるとかないとか、ひー。  勘弁してくれ、業務のぢゃまをしないでくれ~。  サイレンの音だ  警備パトロールのロボットは無人機だから直談判することができない。エイゼルはポケットに手を突っ込んでIDカードを探した。歩みはいつの間にか駆け足になっていて、正面に遠く見える交差点のシグナルを目指した。  指に硬いものがあたる。感触と形を確認して、後ろを振り返った。  サイレンは相変わらず遠くで鳴り響いていたが、パトライトの明かりは近くにはない。シグナルを潜って街の...
  • 管理人の日記/2006年10月01日/今更QuickTime
    #blognavi  秋冬用の靴は変えないし、探しに行った漢ぺき君で引く漢字字典は見つからないし、早川のヒューゴー賞受賞作家の短編集もないし。初めて行った喫茶店のピラフが今一(まずくはないんですよ・・・でも、ピラフと言うとBeDreamのあの塩辛いピラフが基準になるので)ことごとく空振りに終わっています。  中でも、一番なのが「QuickTimeムービーをmp3に変換できない」です。最近はネットで公開されているPVをmp3に変換して聞いている管理人ですが、まさかmovファイルが未だにあるとはね~と落胆しています。  1stアルバムが出たばかりの、ノリのいいバンドの曲です。変換できたらいろいろ感想のカテゴリに入っただろうにな。大体、キーンの「新曲」もアンジェラ・アキの「Power of Music」もフルサイズでGETできてないし、最近不首尾が続いているよ!  で...
  • D&D 継承
     Level 22  国王崩御。  第1107代ウズミ・ナラ・アスハ王の急逝。近々行われるカガリ王女の即位。  メイリンは王宮に仕える女官の一人で準1級神官だという。姉妹の絆を糧に居所を探り辿ってこの森を探り当てたと言う。ただ、攻撃や防御は苦手だから傷だらけになったのだが。 「そんな大変な時期に、王宮を抜け出してきて大丈夫なのか?」 「色々儀式とかあるのよねえ」  至極ごもっともなアスランの質問に、ルナマリアがありきたりな反応をした。が、その妹は到底もっともじゃない答えを返す。 「今の王宮は怖い。国王派と執政派で真っ二つで・・・国王が亡くなられたのだって、噂が飛び交ってて・・・」  執政官が毒殺したのだ、と。 「で、でもどうして、そんなことに」  シンやルナマリアが知らない王宮に渦巻く陰謀。対立は何が元だったのか。 「殺したいほど憎か...
  • 20XX NewYork 8
    「何やら遊びを始めたらしいな、アスラン」 「ハンターのことなら心配いりません」 「そうではない」  他に俺が始めた遊びなどあっただろうか。  アスランが考え込んでいると、待つ気もないのかあっさりと答えを告げた。 「また新しい機械を売り出すそうだな」  ああ、そのこと。  どうして知っているのだろう。 「お前とて、今がどれほど大切な時期が分かっているはずだ」  勿論。忘れたことはない。  イザークにも釘を刺されたばかりだ。 「はい」  夜景を背負って俺を見る父は、睨むように視線を合わせる。小さく鼻で笑って、かすかに唇の端を上げると、また夜景を望む。 「いい加減、コートを脱げ」  言いたいことは別にあるのだろうに、どうでもいいことを紡ぐ。  俺はまた父の気に入らないことをしている。  背中越しに聞こえた...
  • エンジェルスレイヤー 07
     非番のキラは端末に向かって情報を漁る。ギルドのネットワークは地下深くにあって、なかなか尻尾を掴ませない。メインの幹線が見つからなくて枝葉から追っていくうちに、先が切れていることも多い。そもそも形のない電子データなのだ、シナプスのように伸びるネットワークは変幻自在。頭に来て、数日前に違法と分かっていてウィルスまがいのバックドアツールをネットに流してしまった。所構わず侵入して、キーワードにヒットした情報を片っ端から収集するロボットツールである。 「ボアズから幹部が来訪?」  自作のログ解析するツールの精度を上げる傍ら、今しがたひっかかった情報を目で追う。 「ボアズって? で、どこに来るのさ」  まずは地名、店名だろうかと探るが、この都市に該当件数ゼロ。そもそも幹部とはなんの幹部だろうか。曖昧過ぎて信憑性にかけるが、キラの琴線に引っかかる何かがある。ボアズから幹部はどこに来るのか。流れ...
  • トゥーランドット ver.Y 3
     雪と氷の白には大広間以上に広い図書館があった。  城の主である白の王が、手に取った分厚い皮張りの本をしまう。歴史書や古文書の背表紙を指でなでて、次の棚に移る。だが、それもつかの間、王は図書館から出て広間に戻って来た。書物には王子の名など、どこにも見つからなかったのだ。  巷で流行っている噂話か何かだろうか?  王は大臣達に尋ねるが、三人とも一葉に首を振る。早くも手詰まりであった。  名前一つごときで自分の望みをふいにするのだと、捜し求めた相手を失うのだと思うと身体が震えた。  そんな事があっていいはずがない。 「誰も寝てはならぬっ!」  イザークは拳を握り締めて、大広間中に聞こえる声で張り上げた。 「全員だ。明日の朝までになんとしても名前を探し出すのだ。誰でもいい、知っている者がいたら聞き出せっ!」  誰も寝てはならぬ。  誰...
  • 管理人の日記/2010年09月23日/マラザン 斃れし者の書
    #blognavi  うーん、斃れし者って誰のことを指すのだろう。  7月から3巻刊行されたマラザンを読みました。1回目はほとんど話が頭に入らなかったので、通しでもう一回読みました。なんとか、シーンがめまぐるしく変わるから、アニメとかコミックをそのまま小説にしたような感じです。NHKあたりがアニメ化してくれたら面白いことになりそうな気がします。  ゲームのようなファンタジーだし、帝国と侵略される都市だし、神だし、モンスターだし、亜人だし、剣と魔法だし。  こっから先は個人的なまとめ。  ネタバレ全開だよ  世界は剣と魔法のファンタジー世界。電気はない、でも爆薬はある。乗り物は馬とか船とか虫。車や鉄道はない、大陸間は船。惑星(?)上にはいくつも大陸があって、マラザン帝国が版図を拡大中で、本拠地とは別の大陸で戦線拡大中、そんな別の大陸の征服...
  • 管理人の日記/2011年02月14日/ファミリア
    #blognavi  2月は暖かいって言ったの誰ですか。今日寒かったですね、だのに、明日はもっと寒いとか。  しかし、さすがにもう雪は降らんだろ。  2月が暖かいなど、気象庁の嘘つきめ。浜松工場で手を擦りながら息を吐き出した。先日降った雪でもやはり遅延を起こしてしまった。日中に僅かとは言え、遅延は遅延だ。1月にあれほど雪が降って遅れに遅れたのに、まだあるのか。うんざりして、車台がむき出しになったN700系の床下装置群を見下ろした。ラインでは昼夜問わず不眠不休で着雪監視装置の取り付けを行っていた。発表したばかりで導入は来年になるかと思っていたが、居ても立ってもいられなくなったのだ。  少しでも走ることの助けになるのであれば。できることがあるのなら、それがどんなに小手先の事でもやらずにはいられない。あと一ヶ月もすれば、E5系「はやぶさ」導入、西日本・九州新...
  • Men of Destiny 45
    声を殺し泣いた遠い記憶  例えば回避運動に入るタイミングとか、左右どちらに機体を振るだとか、相手のやることが分かってしまって、ステラがHUD内の敵機を睨む。機体の特性は全くといっていいほど違うのだ、同じ動きをするわけがないのに。  無論、相手のほうが上手であることは分かる。 「どいて! 邪魔、しないでっ!」  それを落とすのはステラの目的ではないから、ただ退いてくれればいいのだ。  機動だけでなく、パイロットもそうなら事は簡単だったに違いない。しかし、相手はこの防衛戦が初陣となる新米パイロットだった。 「どうして・・・当たらないっ!」  確実に当たるコースなのに、なぜか避けられる。ザフト機の動きに予感めいたものさえ感じるのに一歩及ばない。 「これが、実戦!?」  灰色の機体のコックピッドの中でステラは吐き捨てた。  シンはそんなステラの窮地を知っていた。 ...
  • 管理人の日記/2007年01月11日/西方はどっちだ3
    #blognavi 前のが実質2だから、今回は3ですね。 「この寺には檀家はいないのか?」 「いない、な」  即答だった。  考えてみれば当たり前で、何年も機能していない寺に檀家が残っているとは思えない。しかし、それならそれで問題である。檀家がいなければ収入がないし、有事に人手がない。 「毎年どうしていたんだ?」  昼食時の会話である。  アスランが作ったあまりものを混ぜた焼きそばをつつきながら、イザークは必死にその様相に目をやらないようにしていた。見た目はいたって普通だが、味がでたらめだった。曰く、あまりもので作ったからだそうだ。  そもそも、檀家さえちゃんとあれば、掃除は彼らがやるし差し入れもあるだろう。地鎮やお祓いなどで訪れた各地の寺ではそうであった。 「俺が掃除していたんだ。自腹で」 「お前が?」  この寺を一人でか?  呆れる共に感心...
  • ×チョコゲーム 7
     寒いなあ。  降りだした雨を窓から見上げて、ため息を付いた。  原因は複数考えられる。  休み明けのテストが散々だった事、いいなと思っていた隣のクラスの女の子に彼氏がいた事、傘を持っていない事、それともため息を付いた少年、シンが思春期真っ只中だからかも知れない。 「シン。何をぼうっとしているのよ。HR終わったわよ?」  あごを乗せていた手がしびれているのに気が付いて、顔を上げた。目の前に立っていたのは同じクラスのルナマリア。 「ねえ、知ってる?学校の前にできたファミザの店員の話」  ファミザとは業界4位のコンビニ・ファミリーザフトの略称で、コンビニにしては珍しく休憩スペースがある。店内で買った飲食物を食べることができたので、できて早々、店内で飲食しないようにというお達しが学校から出ていた。 「えっ、何が?」  まだできて一週間。...
  • ファンタジード 2
    逃走、地下水路  呼び起こされる記憶。 「アス兄・・・」  遅くに生まれた子だったから大人達に囲まれて、難しい話ばかりを聞いて退屈だった。そんな時に構ってくれたのが、4つ上の3番目の兄。こっそり街に連れて行ってくれて珍しいものを一杯見せてくれた。  その兄が死んだと聞かされたのが7年前。  幼い頃の記憶は風化して思い出そうとしても上手くいかないけれど、忘れられないのはきれいな宝石のような緑の瞳。  なぜだろう。  久しぶりに会った兄を見て、懐かしい記憶が蘇ってしまったのか。  それとも、目の前の男が記憶に残る緑の瞳をしていたからだろうか。  死んだはずの兄だと思ってしまった。 「・・・は?」  男の声に我に返る。人違い・・・?  彼が一歩踏み出して、手の平を差し出した。  ゆったりとした白いシャツと刺繍がされ...
  • ジーンブレイド 3
    「そうか、住居の手配は必要なくなったか」 「はい」 「それで、その少年はどうなだったかね?」  世界的大企業、プラントのビルの一室で、レイが上司のデュランダルに報告をしていた。ヘリで手配した部屋へ向かう途中、女神像で彼を降ろしたこと。遠目だったが、彼の息子とやらを確認できたことを。 「5・6歳くらいの少年で、彼とは違い、明るい髪のようです」  これが昼間だったら、見事な銀髪とでも答えるのだろうが、いかん夜中とあっては色や形までは分からない。 「オーブの動向は?」 「目だった動きはまだ。しかし、マザーが代表と共にこの街に入っているようです」 「マザーか。厄介な存在だよ」 「明日の役員会ではどのように?」 「報告はするさ。ジーンブレイドはプラントで生み出されたものだし、コーディ対策の件もある」  夜も更けたと言うのに、プラントのビルの窓にはまだ幾つも明かりがともっており、...
  • エンジェルスレイヤー 06
     久しぶりにアスランは夜の街に繰り出そうとしていた。テロ事件の時にちょっと大太刀周りをしたお陰で、本調子を取り戻すまでは殊勝にも自重していたのである。肩に止まるペット鳥が天使達を警戒するように羽ばたいて上空を一回りして降りてくる。 「お前、羽音が悪いね。怒っているのか?」  ビルの屋上に向かう前に部屋に取って返すアスランは、直ぐに戻ってきて足を地上に向けた。 「ここの所、ずっと出かけていなかったからな。先に買い物だ」  今日は止めにして、こいつのパーツを買いに行こう。  地上から野生動物が消えてしまっても、人のそばにはペットがいた。技術の進化がそれを可能にし、人工皮膚、人工毛皮に覆われた本物そっくりのペットさえ登場する。高価なペットロボは都市のステータスの象徴でもあった。最も、アスランの肩に乗る小鳥は金属の羽が剥き出しになったずっと安物で、手入れを怠ればすぐにがたがくる代物だった...
  • ファンタジード 23
    真実が紡ぐ歴史  帝都とは違う湿気を含んだ大気に思わず頬を撫でた。  そして、目の前の苔むした建物を見た。蔦で覆われ、注意深く見なければ人工物だとは思えない石造りの建物。 「では、行こうか」  一瞬のうちに場所を移動する魔法などあっただろうか。  イザークは知識を探るが思い当たらず、コーディネーターとやらの能力に顔を顰めた。  ドクター・クルーゼの後をついて、蔦を手で払いのけて建物の中に入っていく。ひんやりとした壁に手を這わせ細い通路を抜けた先、イザークの目に入ったもの。  なんだ、ここは? 「君には知っておいて貰った方がいいと思ってね」 「ここは・・・!?」  伽藍とした空間では岩肌がむき出しになり、建物の一部が大きく抉られていた。  壁は壊され、天井から床から根こそぎごっそりなくなっている。 「種石があっ...
  • 20XX NewYork 3
     眠らない街ニューヨーク。  情報が光の速さで飛び交い、科学が発達した現代に、血を吸う化け物なんて。昼も夜もないこの街で、吸血鬼だなんて馬鹿げてる。市民のデータは全てデジタル化され、国が管理しているし、弟のキラだって小さいが情報産業の会社を持つ身だ。スーパーでの買い物記録から地下鉄の乗車記録まで突き止められるのだといつも言っている。  まあ、それはちょっと大げさだが。  だけど・・・。  カガリはキラにああ言ったものの、不安を消せないでいた。ニューヨークは毎日サイレンの絶えない、犯罪都市でもあるからだ。人知れず犠牲となっている人がどこかにいるのかも知れない。  無言でテレビを見つづけるキラに話し掛けづらくて、今日はもう寝ることにしたと、リビングを後にしてバスルームでコックを捻る。  しっかりしろ、カガリ!  私が不安になってどうする。  両手で頬を叩いて、...
  • 名を継ぐ者達 2
    第二話 騎士と傭兵とハンターと  オーブ首長国の衛星都市であるヘリオポリスが、大西洋連邦とユーラシア連邦からなる連合国に落とされてから半年が過ぎようとしていた。  オーブのみならず、周辺国からも静養地として知られ、その名を馳せていたこの街には、今は観光客の代わりに兵士達が駐屯し続けている。というのも、街の北西部を流れるエール河を境に、南に連合、そして北にオーブが砦を築き、エール線と呼ばれる戦時国境が引かれているせいである。  見た目には、何の変哲もない河の両岸に堤が延々と連なっているだけだが、この戦時国境というやつは、実に厄介な代物なのである。  国境と言えば無闇に出入りできないように柵や防壁が築かれ、その国境と街道が交差する場所に、関所が設けられているというパターンが一般的である。稀に友好国の間にはボーダレスといって国境のない場合や、山岳地帯のような地理...
  • Men of Destiny 44
    全てを捨てる時  ミネルバに戻ったシンをヨウランとヴィーノが出迎える。ヴィーノが抱きついてきて、シンは困ったようにヨウランを見た。その後にルナがいてレイもいた。 「よかったよお前、ミネルバは移動始めるって言うし。メイリンからロストしたって聞いてさ!」 「心配かけてごめん」  ヴィーノ達格納庫のメカニック達が早速、シンの機体の検分に入る。入れ替わるように格納庫に現れたステラが走ってくる。 「シン!」  まずは着替えようと歩きだそうとしたのだが、そうは問屋が卸さない。腕組みしてシン達の前に立ちはだかる男がいた。  パイロットスーツを来た銀髪の男、イザークである。 「貴様に聞きたい事がある」  シンは来たなと思う。 「一緒にいた奴のことだ」  ああ、やっぱり。  黙っていても相手はどいてくれるわけでも諦めてくれるわけでもなく、シンはじっとイザークの顔を見たまま立ち止ま...
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