レイド=E=ヴェイス&ジェム

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レイド=E=ヴェイス&ジェム - (2010/11/01 (月) 22:12:52) の編集履歴(バックアップ)


……ずっと、この時を待っていた……

――必ず死なすッッ!!



レイド=E=ヴェイス(Rade=E=Vace)

【人物】
薄手のトレーナーの上に赤いジャケットを羽織った、左目を縦に走る真新しい傷跡が目立つ、背中に掛かる程度の青い髪の、左腕の肘から先が触手と化しているのを、ジャケットの袖で隠している少女

使い魔として、青い炎を纏った、やけにデフォルメされた髑髏「ジェム」を連れる少女。16歳
無表情で、一見クールに見えるが、実際には「事を好む」性質で、興味がある事にはどんどん首を突っ込んでいく性格
実害が無い程度に相手を驚かして反応を楽しむなど、やや性格が悪いともとれる部分もある
後に述べる「魔玉」を売り歩き、その金でホテルに泊まり続けている
ただ、「魔玉」に関連して、何らかのトラウマがあるらしい
水の国出身であり、故郷に対する思いを強く持っている
その想いの強さは、後述のダム爆破事件に際して犯人の一人に「カノッサ機関が何をしようと興味は無い。ただ水の国への行為が許せないだけだ」という趣旨の発言をするほど

「行動原理は純粋で単純なものにする」という信念を持っており、故郷である水の国と、大切な存在である妹を護る……と言う事を大事にしている

家族構成は、父、母、。そして執事と使用人が居るらしい
ヴェイス家は代々資産家、かつ能力者の一族であり、直系の血族は全員何がしかの能力を持っており、使い魔を連れているらしい
が、家庭は崩壊しており、父と母は仕事で世界中を飛び回っており、兄はレイド自身と同じく浮浪者であると言う
なお、家はそれなりの「お屋敷」であり、3階建てで、やや古いものの手入れが行き届いており、柵や門、それなりの広さの庭などがあり、来客のために宿泊用の部屋が何部屋か常備されているなど、金持ちの家である事がわかる
水の国ダム爆破事件の前日には、止めに入るために水の国へとやって来た霏雨 華凛&アレルの二人組を泊めたりした

余談だが、彼女はバイセクシャル(両性愛者)である

「ジェム」は、レイドの使い魔。レイドが5歳の時からの付き合いである
レイド曰く「一言多いしやかましいし、セクハラまがいな事をしたきたりするけど、人を取って食いやしない」との事
実際、余計な事を言っては、レイドにエルボーを喰らうことがたびたびある
が、切迫した状況になると態度は一変、猪突猛進気味のレイドに対して、冷静な意見を述べるなど、根は真面目な性格であるらしい
また、レイドに対しては従順で、多少理不尽な命令でも(しぶしぶながら)承諾する
物質的な面と霊的な面を併せ持った存在であり、滅多な事ではビクともしないと言われている
普段は「~っす」口調で喋り、主であるレイドに対しては「姉貴」と呼ぶ

親しみやすい容姿の持ち主らしく、天ヶ谷 昴エルメア=ミルフォードに「可愛い」と言わしめ、お化けや幽霊の類が苦手であると言っていて、実際最初はビビっていたはずのシモンにまで「髑髏ちゃん」と言われたりする

凸凹コンビな二人だが「ボケと突っ込み」「親分と子分」と言った顔とは別に、パートナーとして強い絆を感じさせる一面を見せる事もあり、お互いを信頼し合っているようだ



【足跡】
現在、特に行動方針と呼べるものは無く、フラフラとあちこちをうろついている
ただし、家族(特に妹)の事に関しては、常に気に掛けているらしい(妹の使い魔に嫌われている、とも話しているが)

水の国に里帰りした際に、天ヶ谷 昴と出会い、彼女に感化されて魔術の練習を始めた

「血のバレンタイン」事件の際に、故郷である水の国において、電波により暴走させられた「狼」と戦闘
爆音、暴風、火炎の3つの「魔玉」を使用して「狼」を撃破した
が、その際に使い魔であるジェムが、下あごを失い、上あごにもひびが入るなど、重傷を負ってしまい、彼を猛烈に気に入ってくれた少女には見せられない姿となった……ではなく、しばらく水の国の家に留まる事になった

ジェムの顎の損傷は1週間で治療され、その後もウロウロとしていたが、カノッサ機関水の国のダムを爆破すると言うテロ予告により、水の国のために戦う事を決意
前後して、エルメア=ミルフォード霏雨 華凛&アレルなどと接触。その際、物質と霊魂のハイブリッド的な存在であるジェムは、エルメア哲学者の卵を見せてもらい、それに対して「詳しく調べてみないとはっきりとは言えないが、破壊できる可能性はゼロでは無い」と、破壊できる可能性を匂わせている
そして、ダム爆破の日、カノッサ機関の人間である長身の男(正体はカノッサ機関のNo.77「シェン・ロンド」)と戦闘し爆弾の解除に成功するものの、再びジェムが負傷し、今度は右上部(右目付近の側頭部)を砕かれてしまう
それに対して、レイドは自らの生き血をジェムに注ぎかけて処置をする。顎を失った時の様に喋れなくなる事は無かったが、再び彼を猛烈に気に入ってくれた少女には見せられない姿となった
余談だが、「血のバレンタイン」事件の際にも、ジェムに対して同様の処置を行ったようで、レイドの腕には既に包帯が巻かれていた。その上から更に腕を切り裂き、ジェムに生き血を注いだのである

事件後、負傷して入院していた華凛を見舞った際に、アレルの引き合わせによって霏雨 神耶と会談し、神耶の「蘇生」を出来ないかと相談を持ちかけられる。この時、レイドには過去に死者蘇生を行った事、それが失敗に終わった事、現在各地を放浪している事の原因の一つである事が明らかになる。結局、ここでは様々なアドバイス程度の事で終わり、今後事態が進展した際の助力を行う事を約束した

二人の傷も癒えぬまま、魔玉の精製と魔術の訓練のために森を訪れた際に、カリナトゥス≪No.2≫と遭遇。最初、レイドは『』の事より『ダム爆破』の事の方で頭がいっぱいになっていたため、相手が誰であったのか分からず、捕縛されかけるが、ジェムによって救出される。(元々、カリナトゥス自身があまりその気では無かったようだが)そして、そばに控えていた宣教師風の男(正体は、カリナトゥスの護衛であるスコルツォーネ)と戦闘。大した被害は無く互いに身を引くが、この時に華凛に埋め込まれた寄生虫がカリナトゥス経由である事を知る

その数日後、同じ森において天ヶ谷 昴と再会する
しかし、その時既には『』などの影響により著しく精神が不安定な状態と化していた
なるべくにを刺激しないように。それだけを意識して過去にカノッサ機関との数回の接触があった事を隠すための嘘をつく
正気と狂気の狭間で苦しむの姿に心を痛め、またに「自分たちは『敵』ではない」と信じさせるために「もしの殺意が自分たちに向いたら、を殺害する」という誓いを立ててしまい、そして、水の国華凛と、大切なものが次々にカノッサ機関に侵されていく現実に、ついにレイドの心は限界を迎え、「己が全身全霊を持って、カノッサ機関を破壊する」事を決意する。それは「妹を護る」「水の国を護る」と言う事と同様の、最優先事項となる「行動原理」となった

こうしてレイドの心は「家族」「仲間」「故郷」「機関」の四つの要素で塗り固められてしまう事となる

かつて水の国のダム防衛戦で共闘したリロード・ザ・マジシャンと再会、またノビタドラの二人と遭遇した際に、リロードから『』を見せてもらい、以前にエルメアに『』を見せてもらった際のデータと統合し、「仮説の段階を出ないが、魔力波長は掴めたので『』は破壊可能だ」と言う結論を出す
その条件として「魔術師三人分の魔力をバックアップに回してもらう」事が必要だとジェムは口にする。レイドを除いて二人のバックアップがいなければ『』の破壊には至らず、また諸々の実験も済ませなければならないとした
この接触の中で、ノビタドラの両名から「何故カノッサ機関と戦うのか」と言う質問を受けるが、華凛の事を公言できるはずも無く、ただ「復讐のため」とだけ答える
その後、機関と敵対するための情報を交換する仲間に入らないかと持ちかけられるが、の兄である天ヶ谷 双葉との接触がある事をノビタドラの言葉から知り、「自分の事は双葉には伝えないでくれ」とに言われていた事もあり、返事を返す事を避け、ただ自分との連絡を取れるようにだけ水の国の家の事を話した

後に華凛とアレルと再会した際に、と会ったと言う情報を得て、二人をしばらくの間家に泊める事になる
それから少し経ち、ついにと遭遇したが、レイドが魔術の訓練をしていた事で優勢に戦い、体よく追い払ったらしい(もっとも、レイド本人としてはここで止めを刺したかったようだが)

カノッサ機関への敵対のために、訓練に明け暮れていた所で、ルカス・トゥアティと会う。機関に対して良い感情を持っていない事と、自身の名前を明かすと、ルカスノビタを通じて、レイドが『』を破壊する手段を掴んでいる事を知っていたと話し、その方法を実証するために協力する約束を取り付ける事に成功した

その直後、森島 京と接触。知人であるルシア・マリカが不審な行動を取り、行方不明になった事を知らされる。ルシアが『』を持っていた事、そしてルシア自身から不可解な黒い魔力が感じられた事をジェムは伝え、森島自身にも『』が、しかも二つ埋め込まれている事を、自覚の無かった本人に伝え、知り合い同士である森島ルシアの両名が機関との関わりがある事を訝しんだが、結局ルシアの捜索を手助けする代わりに、助力について考慮してもらうという交渉を成立させる

その数日後、と会い、ヴェイス家に招いて、魔術の事など当たり障りのない話題に花を咲かせたが、この時には「嘘をついた事実」を見破られており、それを追及されたレイド達はから激しい攻撃を受ける。それでも、レイドは「もしの殺意が自分たちに向いたら、を殺害する」と言う約束を破棄すると明言し、あくまでとは敵対しないという意志を表そうとした
だが、そこに≪R.I.P.≫の人間であるカーネル・フェンダンスが来襲。を狙撃し、瀕死の重傷を負わせてしまう。ここに至ってレイドは「自分の周りの人々が傷ついて行くのは、自分が不幸を振りまいているからだ」という考えに囚われてしまい、「護りたいモノが自分のせいで傷つく」と言う思考から、激しい自責の念に駆られ、それによって精神崩壊を引き起こしてしまう。結果、カーネルがその姿を現す前に敵前逃亡する形となり、入れ違いにやってきたリイロ達カーネルと戦う事になる
ジェムはの傷の治療に、リイロの心に働きかける事によって気力を支え、ファルガカーネルと対峙する。その中でジェムは、レイドによって「主従契約を破棄されている」事に気付いた。結果的に、カーネルの撃退には成功するものの、へ止めを刺さんとして放たれた一撃をジェムがかばった事で、機能停止に追い込まれるほどのダメージを追ってしまう事になる
レイドは、カーネル達の戦闘への横槍を入れた後、護りたいモノから、特に大切な者達(リイロ)から遠ざかるために、闇夜の森へと足を踏み入れ、激情に駆られたまま『恋慕色華(後述)』を用いて自刃しようとするが、精神崩壊をきたした魂と、妖刀としての力が不気味な共鳴反応を見せ、それを未遂に終わらせる

人との関係性を断ち、誰にも「不幸」が及ばない様に。それだけを念頭に置いて、以後のレイドは人里から遠く離れた土地を流浪する逃亡生活を続けていたが、自分を連れ戻しに来たマントの男、偶然山岳地帯ではち合わせた子供であるサラなどとの遭遇によって、徐々に頭を冷やしていく。だが、その次に会ったルクス・ソーヴァによって、逃げていると言う自分の行動は「友人を見捨てて裏切った」行為であると糾弾される。その言葉によって自らの過ちに気付いたレイドは、己の全てを掛けて償いをし、同時に機関の構成員を、可能な限り殺戮すると決意する。だが、ルクスに、それだけでは手ぬるいと諭され「疑わしきものは、護りたいモノを護るために全て殺す」という意志を持つに至る。その後、自らの足でヴェイス家へと帰還の途につく
機関を敵視し、自分たちの敵には容赦しないと言うスタンスは以前のレイドのままだが、この時から、レイドは己の破滅をも厭わず、敵を殺戮する事に何の躊躇も持たない、非常に危険な光を宿してしまう事になった。それは「個人のしての己の幸福をも排除し、己の全てを機関の撃滅に賭ける」という、危険な思考と生き方の選択を、レイドに強いるものであった

そうして、東 銀鶏ライク・ヴェルトゥスの手によってヴェイス家の屋敷へと帰ってきたレイドは、その日のうちに『ヴェイス禁祭事術式伝書』と言う書に従い、禁術による自己強化を図る
それは成功し、何らかの力を得たらしいが、引き換えに「子宮の機能不全」と「半年以内の『運命の終焉』」というペナルティを課されてしまう

その後、再び森島 京と会い、彼が機関員で、かつ対機関連合の一員である事を知る。機関員ではあるが、自分たちに利になる存在であること、そしてが世話になった事を考え、殺す事を止め、自身の境遇を話して別れる

更に、友人である石動らぶみと会い、やはり己の禁術についての話を打ち明け、謝罪する。そして、自身の死後、『』を破壊する手段を持っているジェムを、らぶみに引き取ってもらう事を約束し、共通の友人である華凛から貰ったナイフを、らぶみに託した

路地裏にてと言う少年と会った際、機関に益を齎す一般人を二人殺していた現場を見られ、その行いを止めに入られる。「自分を信じろ」と言うに対して「信じるに値する証を見せろ」と返すと、は自らの足を切り裂いた。そのため、その後「無用に一般人を巻き込む」戦い方は極力行わない、と方針を固める
余談だが、この時に「左腕が触手化する能力」と「恋慕色華の妖気を操る能力」が確認されており、それがそれぞれ「子宮の機能不全」と「半年以内の『運命の終焉』」と引き換えた力であると思われる

その後、機関昼の国支部の襲撃に参加。転移術式に巻き込まれ、リロード・ザ・マジシャン兎(その正体は、変装を施した森島 京)エルフェス=ネヴィアと共に、月輪 悠楽カリナトゥス≪No.2≫、バトラー≪No.72≫と戦闘に入る
レイド達は、因縁のあるカリナトゥスと対峙。機関撃滅のために様々な犠牲を払った事を嗤われたりするも、基本優勢に戦闘を展開する。しかし、あらかじめ戦場に仕込んであった仕込みによって、砲撃によるダメージを受ける
その仕込みとは、かつて出会ったルクス・ソーヴァ(その正体は、機関の≪No.14≫)であり、彼女の述懐によって、機関に仇名す人間を一網打尽にするべく動いていた事、対機関連合もその目的で設立に噛んでいた事、そして何より、に『』を埋め込んだのがルクスであった事を知る。そうして激昂したレイドは、砲撃によってダメージを受けたジェムをその場から逃がし、『恋慕色華』と触手を用いて二人に挑みかかる
その結果、レイドの触手がルクスの腹部を穿ち、致命傷を与える事に成功。更にエルフェスの加勢により、逃げようとしたの妨害に成功し、ルクスを殺害する
レイドが何よりも求めた『友人達の仇討ち』……それが成功したのを知るや否や、レイドは狂気的な哄笑を上げ、『復讐の悦び』に取りつかれてしまう。それは、憎むべき存在であったの行っていた殺戮に嫉妬を覚えるほどのもので、カリナトゥスの憎悪に満ちた視線すらも恍惚感に昇華してしまう、人間として大事な何かが壊れてしまった事を感じさせるものだった
結局、その後エルフェスから治療薬を貰い、服用してひと眠りした後、転移先から脱出した

支部の襲撃後、レイドは、アストラリイロの連名のメッセージ「アストラ リイロ ヨリ レイド ヘ トモノキキ トクカエレ(アストラリイロより、レイドへ。の危機、疾く帰れ)」を受け取り、ヴェイス家へと戻る
その中で、天ヶ谷 双葉愛野 海里と接触。≪R.I.P.≫に拉致されたことなどを知り、で協力して、事態の収束に当たる事になる

――――だが、の情報を得るために、知り合いの情報屋の下を訪れていたところをライク・ヴェルトゥスに見つかり、更にライクの手によって、寿命を引き換えとした禁術の使用の事実を、アストラリイロに知られてしまい、兄妹の同盟は破綻してしまう。更に、ライクが突然の豹変をきたし、アストラと共に戦う事になる。最終的には、ライクを撃退したものの、アストラは全身感電の大ダメージを与えられ、結局止めを刺さずに退散する事になる
だが、その直後、戦闘前に気絶し、ファルガによって戦線離脱させられたリイロが、植物状態で発見されたとの報が入る……

その後しばらくの間、無気力状態になっていたが、アストラがレイドに、これまでの所業について謝罪し、更にレイドの『タイムリミット』を受け入れる事を話す。この事により、兄妹のわだかまりは解消され、今後の協力を改めて約束した

そして、≪R.I.P.≫光の国を襲撃するとの情報を手に入れたため、の手掛かりを探すべく、アストラと共に発電所に向かい、そこでエクレールと名乗る人物と戦闘になる。
の情報を得る事は叶わず、更にエクレールが強敵であったため、防衛には失敗、撤退を余儀なくされる
――――そしてこの戦闘後に、レイドの左腕は触手状態から元に戻らなくなってしまう事が確認された

怪我を負ったまま活動を続けるレイドは、ルカスと再会し、かねてからの約束であった『』を受け取る
その時、ルカスもまたを助ける意志がある事を確認し合い、今後も協力体制を維持していく事を確認し合った

』を破壊するための手段と、実験サンプルとしての『』を手に入れ、『』を破壊するために必要なもう一つのファクターである『魔力を持った協力者』を得るため、古くからの知り合いと思しきアーディン=プラゴールと接触する。だが、その中で突如『八福尽星』に『気化する』を仕掛けられ、店から飛び出した所を、それを仕掛けたシェン・ロンドに声を掛けられる
シェンは「部下が『』を浴びて困っている」と言い、『』についての情報を一部交換する。その中で、レイドはシェンが、かつて水の国のダムで戦った相手である事、現在は最高議会の一員である事を知らされる

アストラ銀鶏、そしてアーディンから紹介された、イマミレイ=シークを伴い風霊統主の城を訪れ、エルメア=ミルフォードと再会する
レイドは、率いてきた面子と共に『』の破壊を行い、『』の対抗策を示した
その際、自身の寿命が残り少ない事をエルメアに話し、『ヴェイス禁祭事術式伝書』の術式を凍結するための術式〝Frozen Flower〟を施される。効果の程はは不明だが、少なくともマイナス方向には作用していない事が確認された

その後、ルシア・マリカエルフェス=ネヴィアとの再会の中で、対機関連合への協力の意欲を覗かせるようになるが、その頃から、父親の使いであると称するスーツの男につけ回されるようになる。
その男は、レイドらに『余計な事に関わらず、家で謹慎していろ。さもなくばペナルティを課す』と言う、ヴェイス家当主からの伝言を伝えるが、レイドはそれを拒否する

その結果、かつて森で遭遇したマントの男、レイアム・ハルドルと再会した際に、スーツの男とリイロクローンの狙撃手に襲撃され、狙撃を喰らったために致命傷とも言える傷を負わされ、倒れてしまう
その襲撃者たちは、アストラレイアムらの奮戦によって撃退することに成功したが、ジェムが額を光線で穿たれてしまい、レイド自身のダメージの大きさも相まって、レイアムの家に保護される事になる
ジェムやレイアムの治療の甲斐もあり、どうにか一命は取り留めたが、未だ意識は回復せず、容体も一進一退の予断を許さない状況が続いている



【所持品】
  • 「魔玉」
後述するレイドの能力によって作られる、ビー玉程度の玉
火炎や突風、大音響など、様々なものが封じ込められており、地面に叩きつけるなどして玉を割ると、効果を発揮するらしい
レイドは、これを高値で売りさばくことで収入を得ている
が、相手が親しい場合や交換条件などがある場合には、ただで譲渡したり大きく値段をまけたりする

腰に結わえてある袋の中にまとめて入れられているらしいが、それとは別に、ジャケットの内ポケットに「切り札」的な魔玉も、いくつか忍ばせてある

なお、封じる現象によって魔玉の色は変わるらしく、以下が現在判明している魔玉の一覧である

赤:「火炎玉」
周囲に火炎をぶちまける。精製が簡単らしく、結構な数を持っている、もっともポピュラーな魔玉
過去に華凛十二月晦日メリュエルになどの人物に譲渡される
普段、1個10000で売り歩いている

青:「凍結玉」
発動した周囲の温度を低下させ、凍結させる
ただし、現在実戦で使用はされていない
過去に一つルーチカに、その後、石動ひだりに譲渡された

空色:「冷風玉」
周囲に冷風が巻き起こる。温度や風の強さなどの細かい事は分かっていない
水の国ダム爆破事件の前に一つエルメアに譲渡された

レモン色:「煙幕玉」
煙幕が展開される
過去に一つシモンに譲渡された
通常は、20000~30000ほどの値段で売られている

白:「閃光玉」
周囲に閃光が巻き起こる
水の国ダム爆破事件の前夜に華凛に1000で売却された
また、天ヶ谷 昴に「餞別」として送られた
さらに、佃煮らぶみ(後の石動らぶみ)に3000で売却された事もある
普段は1個10000で売られているらしい

ライトグリーン:「暴風玉」
人の動きを妨げる程度の風が、少しの間吹き荒れる
水の国ダム爆破事件の前夜に華凛に1000で売却された
普段は1個15000で売られているらしい

ダークグリーン:「突風玉」
人を吹き飛ばすレベルの強風が吹く。「暴風玉」と違い、効果に持続性は無く、一瞬で消滅する
水の国ダム爆破事件の前夜に華凛に1000で売却された
普段は1個20000で売られているらしい

透明な色の中央に白い傷の様な筋:「斬撃玉」
ぶつけられた箇所に、刃物で切りつけたような斬撃が発生する
水の国ダム攻防戦に際して、長身の男(シェン・ロンド)に対して使用された

薄いオレンジ:「爆音玉」
周囲の空気を振動させ、ある程度離れた位置の人の体内に衝撃を与えるほどの巨大な音を発生させる
レイドの通常時の「切り札」的存在だが、当然使用者にも影響が及ぶため、相打ち覚悟で使う事になる

黄:「電撃玉」
炸裂した周囲に電撃を捲き散らす
数が少ない様で、レイドもここぞと言う時以外には、滅多に使用しない



  • ナイフ
華凛から渡された物
念じる事によって刀身に炎を纏い、手元から離れても引き戻す事が出来る
禁術により、己の死期が迫った事によって、石動らぶみに託される

  • 手榴弾
ナイフと同じく華凛から渡された物
発動させると、風などでかき消す事の出来ない幻影の様な煙幕を放射する
効果目安は3~5レス程度であるらしい

  • 『恋慕色華』
十二月晦日メリュエルから渡された品
外見上は普通のナイフだが、血のついた包帯で刃を巻かれており、それを解くと所有者に『愛してる』と言う幻聴が襲いかかる
また、このナイフで切りつけられた相手も、少しの間、同様の幻聴に見舞われるらしい
所有者に関しては、その幻聴に対し同じく『愛してる』と返すことで幻聴を納める事が出来る
それ以外には普通のナイフとの事だが、まれに不可思議な現象を起こす事があるとメリュエルからは説明されており、いまだ詳細は分かっていない
が、レイドが一度精神崩壊をきたしてから、その魂の波長が妖刀としての力と共鳴反応を起こし、様々な力を発揮するに至った
更に、ヴェイス禁祭事術式伝書に従った儀式によって、妖気をレイドの意のままに操る事が可能になった

  • メリュエルの名刺
十二月晦日メリュエルから渡された品
名前と、連絡先である電話番号が書かれている

ルカス・トゥアティから渡されたもの
破壊する手段を研究するための実験サンプルとして所持し、肌身離さず持ち歩いている
緑色の宝石の様な外見で、小さな箱に納められている
後に『』の破壊実験によって、完全に破壊された
詳細については、該当項目を参照されたし

  • シェンのメモ
シェン・ロンドの携帯番号が記されたメモ用紙
シェン本人から渡されたもので、その気があれば後日連絡をつけることになっている

  • 』破壊映像のコピー
アストラたちと協力して行った『』の破壊実験の様子が撮影されているSDカード



【能力】
レイド
「魔玉」を精製する能力
レイド曰く「物質的な性格が弱い物」を封印して、ビー玉程度の玉にする事が出来る
例として、火炎、煙幕、突風などが挙げられている

逆に「物質的な性格が強い物」例えば石、食物と言った物は「魔玉」化する事は出来ないようだ
ただし、「能力」はどうなのだ、と聞かれて答えに窮していた

初歩の魔術(属性「光」)
水の国の大図書館で、魔術の勉強を始めた
天ヶ谷 昴のアドバイスにより、自分にあった属性を調べた結果、「光」が一番相性が良い属性である事を知る
ただし、出来る事や限界値は不透明

左腕が触手化する能力
ヴェイス家に伝わる禁術によって得た力の一つ
左腕の、恋慕色華によってつけられた傷跡が光り、ウィンナーの様に左腕がはじけると、そこから八本の触手が現れる
この触手は筋力に優れるらしく、男二人の死体を引きずるだけの力がある

『恋慕色華』の妖気を操る能力
正確には、恋慕色華の妖気との共鳴は、精神崩壊をきたした際に成っていたのだが、ヴェイス家に伝わる禁術によって、肉体的にも恋慕色華の妖気との相性が引き出された事を指す
妖気を身に纏うなど、かなり自由に操る事が出来るらしい

そして、自身の胸に『恋慕色華』を刺し「身も心も一体となる」事で、更なる強化を施す事が出来る
その際、妖気が紫色に変異し、レイドは人語を話す事が出来なくなる
ただし、その代わりに多少の負傷などの影響はかき消され、戦闘能力も大幅に上昇する事が確認されている



ジェム
「不感」の能力
姿と声を、一般人には知覚出来ないようにする能力
普段は、この状態で人前に出ており、レイドのそばに居ても誰にも気づかれる事は無い

が、魔力とある程度のスキルを持った者、あるいは第六感と言った超感覚が冴えわたっている者には、「不感」状態でもジェムの姿や声を認識する事が出来る
また、テレパシー以外の能力を使う際には「不感」状態を解除しなければならないらしい

テレパシー
主であるレイドと使い魔であるジェムの間には、テレパシー能力があり、声を介せずに意思の疎通を行う事が出来る
これは、ジェムの「不感」の能力に関係なく、普通は他人には感知できない

ただ、これを使用すると、疲れが生じるらしい

ソウルファイヤ
青い火球を飛ばす技
この青い炎は、熱くも無いし痛くも無い。が、着弾すれば体力と魔力を削り「力が抜ける」様に感じさせる事が出来る

ソウルフレイム
青い火炎放射
ソウルファイヤと同じく、体力魔力を削る効果がある
こちらの方が、直接当てる分効果が大きい

が、ソウルファイヤとは違い、口から炎を吐く形なので、当然射程の問題がある

ソウルストライク
身に纏う青い炎を高ぶらせて、体当たりを敢行する
上二つとは違い、物質的なダメージも同時に与える事が出来る

一方で「体当たり」と言う攻撃法の宿命で、カウンター攻撃を喰らう危険もある

ソウルシャイン
ジェムがため込んでいる霊的な力を青白い光として照射し、生物を回復させる技
回復力は、せいぜい応急処置程度の物らしいが、信頼性は高い

「真化」
普段の姿とは別の、戦闘用の携帯へと姿を変える能力
これを使用すると、髑髏だけであったジェムに、骨を組み合わせた体が備わり、更に剣と楯を装備し、いわゆるスケルトンさながらの姿へと変化を遂げる
更に、その特徴である「青い炎」は健在で、全身にそれを纏い、かつ普段と同じように技を使用する事が出来る
これを発動する際、ジェムは『ジェムイーニィ=シーホース』と叫んでいた

ソウルバースト
魔力波動を照射し、魔道具などを破壊する
破壊には、対象物の魔力波長などをしっかりと把握しておく事が前提として必要であり、更に破壊に際して一定の魔力によるバックアップが必要となる

現在のところ、以下のものが破壊可能となっている

そもそも、ソウルバースト自体が『哲学者の卵』を破壊するために編み出された技である
その為、『』の場合は完全に(跡形もなく)破壊する事が出来る

破壊には、3人のバックアップが必要であり、また破壊のための時間も4レス必要になる(照射→『哲学者の卵』の振動→『哲学者の卵』の損傷(ひび割れ)→『哲学者の卵』の溶解、消滅)



【戦闘】
基本的に、肉体的には一般人であるレイドは戦闘には向かない
が、「魔玉」の中には広範囲に効果が及ぶ物も多いため、戦闘をするとしたら「魔玉」を使った中~遠距離戦になるものと考えられる

使い魔であるジェムは前衛に位置し、レイドは後衛で「魔玉」によるサポートをするのが彼女らの陣形らしい

弱点としては、ジェムの「ソウルストライク」を除いて、近接戦に対応する技が無い事が挙げられる
ジェムの能力も射撃が主体であるし、レイドには近接戦の心得がない
そのため二人の戦闘は、一定以上相手に近づかない事が意識された物になっている