「われわれは不確かなものを求めながら、確かなものを失う。」
『Farewell, My Lovely.』
【名前】
ジーク・レーリング=フィンバクス
【容姿】
襟足も何もかも鬱陶しいくらい長くてボサボサな、だいぶ癖っ毛気味の黒髪。彫りが深く、けれど少しばかり東洋系の血を感じさせる顔立ち。長身痩躯で少し撫で肩。186cmくらい。脚はやたらめったらに長く、股下は多分90cmを超える。
灰色の瞳に気だるげな光を宿し、何時もヘラヘラ笑っている。だいたい猫背。服を脱がせると細マッチョ。シックスパックが素敵な
伊達男。
八課の隊員らしく、多くはスーツ姿。ただしシャツとネクタイは割とビビッドな色合いのものも好む。ジャケパンが似合う。たまにコートも着てる。その時は、 ──── 大抵"武器"を隠している。
【能力】
『アイ・オープナー』 ── Eye-Opener:啓蒙者
破壊力-E スピード-C 射程距離-B
持続力-E 精密動作性-A 成長性-E
「視線を合わせて」「何かを言わせて」「声を聞かせた」人間に、任意のタイミングで一瞬だけ幻覚を与える能力。持続時間は凡そ1秒 ─── 加えて連続して(同じロールの中で)発動する場合、繰り返し仕掛ける毎に時間は短くなっていく。
幻覚を与えられるのは、五感に平衡感覚を加えたうちの何れか一つの感覚に限る。よって同時に複数の幻覚を与えることはできない。それ以外の感覚を与えることもできない。一度幻覚を与えた場合は、再度同じ手順を踏んで初めて再発動できる。
条件すべてを一度に満たす必要はない。条件を満たしてさえいれば、どれだけ相手と距離が離れていても発動することができる。与えられる幻覚の内容に制限はない。
強烈な痛みを錯覚させて怯ませる、やられたフリをして不意を突く、想い出の誰かを見せて困惑させる、 ─── 総じて直接的な効力はないが、様々な場面で補佐として役立つ能力。
ただし発動条件に気付かれると使い物にならなくなるのが欠点。なにせ口さえ利かなければいい。また特性上、「見えない」「聞けない」「言えない」これら何れかに当てはまる存在に関しては、能力そのものが行使できない。
【装備】
ストレイヤー・ヴォイト社の製造する、M1911ガバメントの競技用バリアント。.357SIG弾使用、装弾数12+1発。コンバット・シューティングに特化した特注のカスタムガン。
銃身は6インチのロングバレル、先端にはガスポート付き。トリガープルは軽め。セフティはマニュアルのみ。セレーションがスライド前部に追加されている。
リングハンマー。ダストカバー付近からスライド保護を兼ねるハニカムレールを搭載しており、アイアンサイトは廃されてFastFire3ダットサイトに換装済。
またスライド後部には近接戦闘での打撃用途も兼ねたコッキングレバーが追加されている。グリップ周りも随分と手が入っていて、特にフィンガーグループへの拘りが凄い。
これ一挺と格闘技術で並の人間を相手取るなら十分に戦えてしまう。逆に、並の人間じゃない相手には色々と不足。
シングルアクション方式の大口径リボルバー。かの有名なコルト・SAAの再設計モデルであるスタームルガー・ブラックホークの構造をより大口径向けにブラッシュアップした代物であり、強力な.500ワイオミング・エクスプレス弾を使用する。
装弾数5発、バレル長は6インチ。バックアップ用のサイドアーム。何故こんなものを使っているかと聞かれれば、彼の趣味性によるところが大きい。ただ秘匿性の高さに反して威力は強烈なもので、作動方式ゆえファニング・ショットによる瞬間的な制圧力にも優れる。
H&K社の開発した、フルサイズのライフル弾を射撃する規格外のサブマシンガン。7.62×51mm弾使用、ドラムマガジンで装弾数50発。ロングコートの裏側に隠せてしまうほど小型で携行性が高いが、精度と反動制御が犠牲になっている。
ハンドガンではどうにもならない場合はこいつの出番。唐突に取り出して馬鹿げた運動エネルギーを鬼のようにバラまく。ただし命中率は割と悪い。
水国陸軍で試験運用中となる、ブルパップ方式を採用した個人携行型グレネードランチャー。口径25mm、装弾数5発。電子制御弾頭と専用の火器管制システムを採用することで、榴弾の空中爆破(エアバースト)を実現している。
小型ゆえの秘匿性の高さと取り回しの良さに反して威力は並々ならぬもので、ことソフトターゲットに対して猛威を振るう強力な広範囲制圧兵器。かつAP弾の運用も可能であり、装甲目標に対する一定の攻撃力も持ち合わせている。
コートの裏側に吊り下げて隠してある。ハンドガンやサブマシンガンで対処しきれない敵性勢力に対して、切り札的に用いることが多い。これが通じない相手が出てきたら、 ───── 三十六計逃げるに如かず。
水国の一部特殊部隊が採用するフルタングのコンバット・ナイフ。刃の根元が鉤状の構造となっており、ワイヤーカッターとしても使える。刃渡り約14cm、全長約29cm。
構造からして極めて堅牢であり、強度だけで言えば一般的な"聖剣"や"妖刀"と打ち合える程度には頑丈。斬れ味も人間の骨肉を掻っ捌くには必要十分。腰のポーチに拳銃と共に収めている。
【性格】
クールでニヒル、キザで二枚目、剽軽で軽薄。衒学的内省的ハードボイルドを匂わせる、二十代の男。性根の所では少なからず面倒臭がりで、見栄っ張りで、大人気ない。村上春樹訳のレイモンド・チャンドラーとか読んでそう。
ただ集団の中では良くも悪くも気取り屋としてポジションを得られるタイプ。そういう立ち振る舞いは理解している。理解した上で、気取らずにはいられない。面倒な男。
やるときゃやる――なんて言葉が、大好きだろうけど、さもなければ大嫌いだろう。困った時には余り頼れない。面倒臭がりだから、動きたがらない。それでいて危険なことには首を突っ込みたがる。面倒な男。
本当に困った時なら、頼ってみてもいいかもしれない。頼まれると、いや頼まれなくても、意外と断れない。面倒な男。仁義には篤い。腐れ縁は大切にする。友人を虚仮にする奴は、謝るまで/謝っても許さない。
もっとも馴れ馴れしいようでいて、その実誰かとは余り深く関わりたがらないタイプでもある、けれど ──── 時に深い灰色の瞳、冷たく細められ光るのは、なにゆえだろう。
【戦闘方法】
右手に拳銃/左手にナイフを逆手で握り、至近距離で銃撃・剣戟・打撃を織り交ぜる格闘戦が、"タイマンで殺しにかかる時"のスタイル。それでも殺しを特に好いている訳ではないから、喧嘩ぐらいなら殴ったり蹴ったりで済ませる。
ごく軽度の電脳化と筋力強化ナノマシンによる肉体強化以外はほとんど生身ではあるが、動体視力と反射神経は人間離れしており、軍隊格闘術や捕縛術の心得もある。ジークンドーをベースとしたCQCと常人が真っ向から打ち合うのは中々に厳しい、かもしれない。
相手の数が多かったり極端に巨大な敵と対峙した場合、グレネードランチャーとハンドガン、あるいはサブマシンガンの歪なデュアル・ウィールドで戦うこともある。勝ち目がなさそうなら素直に引く。その辺の判断も早い。
【概要】
外務八課の隊員。刑事崩れのマフィア上がり。甘いマスクと巧みな話術、そして彼自身の能力により詐欺同然の交渉を通し、軋轢が起これば手ずからカチ込みをかけて"うまく収める"。そういう男だった。
─── 然し何かの理由があって組織を追われた彼は、何の縁ゆえか外務八課にスカウトされる。荒事と諜報に長け、かつ独自のネットワークを持つ。そしてまた、それなりの正義漢。ゆえに評価としては、優秀な人材であるとされる。
【追憶】
コニー・オブライエン──
「共感」。「親近」。危なっかしくも見えるが、向こうもプロフェッショナルなのだろう。だから、顔と名前くらいは覚えておく。
+
|
いろいろ。 |
- キャラクターの元ネタは言うと恥ずかしいので言わない。というか分かる人には普通にバレる。CVは絶対に山寺宏一になる
- 名前の意味…零式艦上戦闘機のアメリカ側の呼称「ジーク」+零(れい)+零(ling-リン:本当はグは発音しない!)+J-8(8≒∞≒零が2つ)戦闘機のNATOコード「フィンバック」。Fin-Backs、つまりゼロの後ろ側? けれど複数形。虚数かも。
|
最終更新:2018年07月24日 19:37