臆病な白い棄て猫
《概要》
櫻の国の東部、その更に北の方の出身の少女。
10月16日生まれの18才。
山の中に住んでいたと語る通りハイカラな物、近代的な物に関しては少々疎い。横文字の名前などはちょっと苦手。
犬や狼も苦手。臭いや鳴き声だけで飛び上がってしまう程。
漢字表記だと「栂流」らしい。
この人物とは腹違いの兄妹。
《容姿》
月白色の肩まで伸ばした髪に金色の瞳。本来あるべき場所には耳がなく、頭頂部から髪と同じ月白色の猫の耳が生えている。ついでに尻の辺りからも月白色の猫の尾が生えている。
服装はその時によって違うが、大体素足に紺色の底が浅いストラップパンプスを履いている。
ちなみに薄い。
身長は151cm。
《能力》
氷を操る能力。
『氷柱を生成し、放出する』というものと『触れたものを凍結させる』というものの二つを使用する。
《性格》
勝ち気で少々お調子者。ノリは良い方。変な方向にポジティブだったり思い切りがよかったりする。
少しばかり思い込みが強くて少しばかり臆病な女の子。
自己評価は物凄く低い。
過去の経験からふとした切っ掛けでひとは見放すものだと思っている。
《過去》
櫻の国の北方にいるといわれる化け猫の一種『たるひ猫』の母と人間の父の間に生まれたハーフ。
本来は『英群陽織』という名を付けられる筈だったが、父親の死により無くなった。
母親が本当は愛する夫を殺害する切っ掛けとなってしまった自分を嫌っているという事を子供心に察し、唯一の肉親である彼女に棄てられる事を恐れ、母親の事が大好きなのだと自己暗示をかけ、錯覚し、生きていた。
そんな生活は母親と暮らす山の中に
猟師が来た事で終焉を迎える。
母親は猟師達に射殺され(なお、この事で硝煙や銃声がトラウマになっている)、母親の遺骸とつがるは国外へと輸送される。
その際に今まで親しく接してくれた村の人々が冷たい目で自分達を見るだけで助けてくれなかった事が深い心の傷となっている。
その後彼女は母親と引き離され奴隷市へ仕入れられてしまう。
当初は母親の死や理不尽な状況に泣くばかりだったのだが彼女は次第に現状を『悔しい』と感じるようになり、「泣くくらいならこの苦境から抜け出して笑って生きてやる」と決意。奴隷市からの脱出を図るのだった。
《備考》
櫻の国の北の方に伝わる民話等に出てくる化け猫。人を凍らせ魂を喰らうといわれる。
大きさは獅子程で人に化ける術を用いる。美女に化ける事が多い。
民話では「たるひ猫が化けた美女と結婚した男が日に日に手足が凍え弱っていき、最期には死んでしまう、もしくは旅の修験者や法師が美女の正体を見抜き、たるひ猫を退治する」というパターンが多い。
とはいえ認知度は低く地元民がうっすら知ってる程度。
因みに実際ライオンくらいの大きさで人に化けるし物も凍らせられるが魂は喰わないらしい。
嘗てはその月白色の毛並みからも推測出来るように「冬を連れて現れる神の使い」でもあったのだが、時代と共にその側面は語られなくなっていき神性を喪った。
.
最終更新:2019年11月07日 11:49